この曲の半ばのインストゥルメンタル演奏によるブリッジでは、フルートのソロが聴かれる。マイケル・ブラウンは、フルートのソロを入れるというアイデアを、1965年11月に録音され、1966年はじめから盛んに放送でかけられるヒットになっていた、ママス&パパスの「夢のカリフォルニア」から取り入れた[5]。編曲には、大々的に弦楽オーケストラが盛り込まれ、印象的なハープシコード(チェンバロ)や、クロマチックに下降していくベースなどの特徴から、このバンドのサウンドは批評家たちによって「バロック・ポップ」[6]とか、「バッハ=ロック (Bach-Rock)」、「バロックンロール (Baroque n Roll)」などと称されるようになった[7]。
この曲は、当時レフト・バンクのベーシスト、トム・フィン (Tom Finn) のガールフレンドで、ブラウンも思いを寄せていたルネ・フラーデン=カム (Renée Fladen-Kamm) についてブラウンが書いた多数の曲のひとつである。彼女はバンドと数週間にわたって行動を共にした、自由な精神をもった長身、金髪の人物であった。この曲は、ブラウンが彼女に会ってひと月経った時点で書かれたものである[10]。「いとしのルネ」は、恋心にのぼせたブラウンが、この新たなミューズに出会った後に書いた一連のラブ・ソングのひとつであった[11]。彼女について書かれた曲は、他にも、バンドにとって2曲目のヒットとなった「Pretty Ballerina」や、「She May Call You Up Tonight」などがある。その後、何十年にもわたって彼女の消息は伝わっていなかったが、2001年に、西海岸で、歌手、声楽教師、アーティストとして健在であることが明らかになった[12][13]。
^フォー・トップスのカバー・バージョンへの言及における使用例:“フォー・トップス・モータウン・グレイテスト・ヒッツ”. Billboard Japan / Hanshin Contents Link Corporation, PLANTECH Co.,Ltd. & Prometheus Global Media, LLC.. 2014年1月25日閲覧。
^Dave Simons Studio Stories: How The Great New York Records Were Made : From Miles To Madonna, Sinatra To The Ramones Page 168 Backbeat Books, 2004 ISBN 0-87930-817-6
^Mary Devlin Medieval Music, Magical Minds 2001 Page 21 "Renée Fladen-Kamm, my longtime vocal coach and vocal director of the Sherwood Consort, is a highly trained and skilled light lyric soprano, who has performed not only early music but opera as well—most often Mozart, who was partial to the ..."
^The Left Banke from ClassicBands.Com Biographies of your favourite classic rock bands. Accessed May 6, 2008
^Studwell, William E.; Lonergan, David (1999). The Classic Rock and Roll Reader: Rock Music from Its Beginnings to the Mid-1970s. Routledge. p. 148. ISBN0-7890-0151-9
^Whitburn, Joel. (2008). Top Pop Singles 1955–2006. Record Research Inc. p. 317. ISBN0-89820-172-1
^Brown, Tony.; Warwick, Neil (2004). The Complete Book of the British Charts. Omnibus Press. p. 426. ISBN1-84449-058-0