おおいぬ座VY星

おおいぬ座VY星
VY Canis Majoris
太陽との大きさの比較
太陽との大きさの比較
星座 おおいぬ座
見かけの等級 (mv) 7.4 - 9.6
変光星型 脈動変光星
分類 赤色超巨星
位置
赤経 (RA, α)  07h 22m 58.29s
赤緯 (Dec, δ) −25° 46′ 02.0″
距離 約5,000 光年
(1.5 kpc)
物理的性質
半径 1420±120 M[1]
質量 30 - 40 M
スペクトル分類 M3Ie - M4Ie
絶対等級 (H) -9.4
光度 500,000 L
表面温度 2,900 K
他のカタログでの名称
VY CMa, HIP 35793, HD 58061, SAO 173591
Template (ノート 解説) ■Project

おおいぬ座VY星おおいぬざVYせいは、おおいぬ座にある赤色超巨星である。

概要

学名はVY Canis Majoris(略称:VY CMa)。直径は非常に大きく、太陽の1420倍と推定されている[1]。かつては直径は太陽の1800倍から2100倍であり、既知の恒星としては最も大きいと思われていたが、推定値が見直された結果、6番目に順位が落ちた。大きさの割に質量自体は太陽の30 - 40倍と、りゅうこつ座η星(イータ・カリーナ)やSN 2006gyに比べ約3分の1から5分の1程度しかない。

6.5から9.6等の間を変光する脈動変光星である[2][3]変光星総合カタログでは956日の周期で半規則的に変光するSRC型変光星として分類されているが[2]アメリカ変光星観測者協会ではLC型の変光星として分類されている[3]スペクトル型はM5eIbp (C6,3) である[2][3]

この星は中心の水素がほとんど枯渇する一方、外層は元のサイズの100倍に巨大化している。重力から解放されたガスが急速に流出して質量を失いつつあり、既に元の質量の約半分を失ったと見られる。21世紀初頭のハッブル宇宙望遠鏡による観測では、ガスが周囲約1光年に渡って取り巻いており、一番外側のものは約1千年前に、最も新しいものは約50年前に流出したとみられる[4]

その質量から、最終的には極超新星もしくは超新星爆発を起こしてブラックホールになるものと予想されており、またその時期は西暦3200年頃より前だという説がある[5]

脚注

  1. ^ a b Wittkowski, M.; Hauschildt, P. H.; Arroyo-Torres, B.; Marcaide, J. M. (2012). “Fundamental properties and atmospheric structure of the red supergiant VY Canis Majoris based on VLTI/AMBER spectro-interferometry”. Astronomy & Astrophysics (EDP Sciences) 540: L12. doi:10.1051/0004-6361/201219126. ISSN 0004-6361. https://doi.org/10.1051/0004-6361/201219126. 
  2. ^ a b c GCVS Query = VY CMa - 変光星総合カタログ内のページ。
  3. ^ a b c VSX : Detail for VY CMa - アメリカ変光星観測者協会公式サイト内のページ。
  4. ^ Astronomers Map a Hypergiant Star's Massive Outbursts ハッブル宇宙望遠鏡による観測(英語)
  5. ^ 南フロリダ天文学会による紹介(英語)Oops! [リンク切れ]

関連項目

外部リンク

AAVSO(アメリカ変光星観測者協会)

日本変光星研究会

Prefix: a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

Portal di Ensiklopedia Dunia

Kembali kehalaman sebelumnya