ずうとるび(Zoo True Bee[1])は、日本のバンド、日本の男性アイドルグループ。演芸番組「笑点」の「ちびっ子大喜利」出演者で結成され、1974年にレコードデビュー。バラエティタレントとしても活躍。1977年に中心人物の山田隆夫が脱退した後は新メンバーを追加して活動を継続したが、1982年をもって一旦解散。2020年に脱退した山田を加えた5人で再結成を果たした。
略歴
日本テレビの番組「笑点」のコーナー「ちびっ子大喜利」にて、山田隆夫が座布団10枚を獲得したことが、結成及びレコードデビューのきっかけとなった[2]。グループ名はビートルズを並べ替えて命名されたアナグラム[3]。
元々ギターが弾けた山田以外は全く楽器ができず、パート決めでは楽譜が読めなくても演奏できそうなドラムパートの奪い合いになったと、当時の芸能雑誌に紹介されていた。1974年2月に『透明人間』(作詞・作曲:山田隆夫)でデビューして以来、通算でシングル20枚、アルバム9枚などを発表した。
ずうとるびの代表的なヒット作品には、『みかん色の恋』・『恋があぶない』・『初恋の絵日記』・『恋の夜行列車』などがある。また、多数のバラエティ番組出演でも高い人気を持っていた。
歌番組では、4人並んで踊りながら歌う姿と、バンドとして演奏する姿の両方が見られた
また、NHK総合テレビの人気歌番組「レッツゴーヤング」の司会としても活躍し、その際にはバンド形式で演奏する姿もよく見られた。
紅白歌合戦(NHK総合・ラジオ第1)に1度(1975年)出場。
1977年、リーダーだった山田が脱退し、後任のリーダーに新井が就任。山田の後任となるサイドギター奏者として池田が加入する。
1982年をもって解散。その後、一度だけテレビ番組で山田、江藤、今村、新井のずうとるびが再結成された。
2012年6月、山田の芸能生活45周年パーティーに、江藤、今村、池田が出席。
2020年1月に後期のメンバーである江藤、新井、今村、池田の4人に1977年に脱退した山田を加え5人体制で再結成することを発表。2月にはツアーも行われた[2][4][5]。
2021年7月21日、41年ぶりに新曲(5人体制としては初)を発表した。
2025年2月18日、うたコン出演のためにオリジナルメンバーで再集結。オリジナルメンバーの4人で代表曲「みかん色の恋」を披露した[6]。
メンバー
山田隆夫
- 1956年8月23日生まれ[7]。血液型A型。東京都江東区[7]深川出身。同グループのリーダーで、サイドギター&ボーカル担当。身長160cm。45kg(1976年2月)[7]。
- ずうとるび結成以前から作詞・作曲が趣味だった。また、ギターに関してはかなりのコレクターとして知られていた。
- 1977年をもって吉川桂子との結婚を機に脱退したが、2020年の再結成と同時に復帰。
- 1984年より、かつて出演し、グループ結成のきっかけを作った笑点の座布団運び役として活躍している。
江藤博利
- 1958年9月5日生まれ[7]。血液型B型。宮崎県都城市出身[7]。リードギター&リードボーカル担当。身長168cm。53kg(1976年2月)[7]。
- 結成当時は最年少だったことから、「ずうとるびのジョージ・ハリスン」と言われていた。また、当時メンバーの中でも甘いマスクを持つことから、断トツの人気を誇った。
- 山田隆夫脱退の後を受けてボケ役を担当するようになったが、山田が何かとシャカリキしており、コントの内容と関係ないポジションでボケるのに比べ、こちらは幾分「天然ボケ」の趣があり、あくまでコントの内容に沿った役柄で周囲とやり取りする中でボケることが多かった。
新井康弘
- 1956年12月5日生まれ[7]。血液型A型。東京都港区出身[7]。ドラム&ボーカル担当。身長178cm。58kg(1976年2月)[7]。弟は新井つねひろ。
- 1977年、ずうとるび在籍中に『岸辺のアルバム』(TBSテレビ)に出演し注目される。
- 山田隆夫在籍中は暴走族風の髪型の不良キャラで売っていたが、山田が脱退し、自身が2代目リーダーとなってからは、髪型もキャラクターも等身大の青年風に変わった。
- 当グループが一旦解散された後は、本格的に俳優の道に進んだ。俳優としての代表作は『大好き!五つ子』他。
今村良樹
- 1957年9月19日生まれ[7]。血液型A型。東京都目黒区出身[7]。
- ベース&リードボーカル担当。身長165cm。50kg(1976年2月)[7]。
- マンガやイラストが得意で、実際にコミック雑誌『DUO』に読み切りのギャグマンガ『くるくるパーニック』を掲載したことがある。また、アイドル雑誌『明星』に刑事を兄に持つ男子高校生を主人公にした前後編の学園ミステリーを発表。
- アメリカへ留学のために芸能活動休止、これがきっかけで、ずうとるびも解散。
- 帰国後は放送作家として『全国高等学校クイズ選手権』『マジカル頭脳パワー!!』などの人気番組の構成を担当。『お笑いマンガ道場』では構成を担当するとともに、自身も何度かゲスト出演していた。また、文化放送A&Gゾーン創成期に様々な番組を手がけて同枠の定着に功績を残した。2009年3月まで、日本テレビ系お昼の人気番組『おもいッきりイイ!!テレビ』に出演していた。
- 2012年5月25日に出版された山田の著書『ボクに運が巡ってくる55の理由 座布団運び山田くんの法則』の企画・構成を担当している。
- 現在は紙芝居師の集団「渋谷画劇団」を旗揚げ、プロデュースする一方、LINEのスタンプ作家として活躍。また、心療回想師として講演をこなしている。
池田善彦
- 1959年2月10日生まれ。血液型O型。兵庫県神戸市出身。
- 1977年、山田隆夫の脱退後、一般公募による新メンバー。サイドギター&ボーカル担当。
- メンバー加入直後に始まった東京12チャンネル系「三波伸介の凸凹大学校」にレギュラー出演。並行して役者としても数本単発ドラマに出演していた。
- 現在は、東京都中野区内で飲食店のオーナーを務める一方、closemeとアコースティックユニット「IKECLO」を結成、ライブ活動を始める。
エピソード
「ずうとるび」結成のきっかけを作った「笑点」のプロデューサーは、「ずうとるびを通じてブームの怖さとはかなさを知った。ブームに便乗するとブームが去った時に番組も終わってしまう」と雑誌の対談で語っていたことがある。この判断は1980年前後の漫才ブームのときに、ブームの中心となった漫才師達をほとんど出演させずブームからは距離を置くという形で現れている[8]。
ディスコグラフィ
シングル
オリジナル・アルバム
ライブ・アルバム
ベスト・アルバム
オムニバス・アルバム
タイアップ一覧
楽曲
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タイアップ
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収録作品
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時期
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スカイランデブー
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グリコ『スカイミント』CMソング
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シングル「スカイランデブー」
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1978年
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ウッカリBOY チャッカリGAL
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東宝映画『ピーマン80』のテーマ
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シングル「ウッカリBOY チャッカリGAL」
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1979年
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出演
テレビ番組
NHK紅白歌合戦出場歴
- 注意点
ラジオ番組
映画
CM
脚注
出典
関連項目
外部リンク