アエロ・カリビアン航空883便墜落事故
アエロ・カリビアン航空883便墜落事故(アエロ・カリビアンこうくう883びんついらくじこ)は、2010年11月5日にキューバで発生した航空事故である。ポルトープランス国際空港発、アントニオ・マセオ空港(サンティアーゴ・デ・クーバ)経由ホセ・マルティ国際空港行きのアエロ・カリビアン航空883便(ATR 72型機)が、キューバ中央のサンクティ・スピリトゥス州サンクティ・スピリトゥス県グアシマルに墜落し、乗客乗員合わせて68人が全員死亡した。 事故機当日883便に使用された機材はATR-72-212で、2006年10月からアエロ・カリビアン航空で運航されていた[1][2]。 事故機は、1995年にシモンズ航空に導入され、その後コンチネンタル・エクスプレスで使用されていた。キューバに本社を置くアエロ・カリビアン航空は、事故機となる機を2006年に購入した[3]。 製造元によると、飛行回数は34,500回以上で約25,000時間飛んでいた[2]。アエロ・カリビアン航空はキューバの国営航空会社である[2] [4]。 概要883便はポルトープランス国際空港発アントニオ・マセオ空港経由ホセ・マルティ国際空港行きだった[5]。現地時刻16時50分(UTC20時50分)にポルトープランス国際空港を離陸し[6]、アントニオ・マセオ空港を経由して最終目的地であるホセ・マルティ国際空港に向かっていた。833便は17時42分に緊急事態宣言をした後に空港から210マイル(340km)南東にある町の近くに墜落した[7][6]。 目撃者は「墜落する直前、883便が低空を不安定に飛行していた」と証言した[2]。 グアシマルの医療施設は生存者を受け入れるために準備をした。しかし、深夜までの間に生存者の見込みはないと分かった[2]。 この事故は、ATR 72で発生した事故としてはアメリカン・イーグル4184便墜落事故と並び、最悪のものだった。また、キューバで発生した航空事故としては、1989年9月3日に発生したクバーナ航空9646便墜落事故(151人死亡)と2018年5月18日に発生したクバーナ航空972便墜落事故(112人死亡)、1977年5月27日に発生したアエロフロート・ロシア航空331便墜落事故[8](69人死亡)についで最悪のものになった。クバーナ航空9646便とアエロフロート・ロシア航空311便の機材はIl-62Mで、クバーナ航空972便の機材はボーイング737であった。 原因キューバの事故調査委員会(IACC)が事故調査を行った。調査には、事故機の製造元であるATRとフランス航空事故調査局(BEA)が参加した[9][10]。 2010年12月、IACCはフライト・レコーダーの分析においては、ATR 72の技術的問題は発見されていないと述べた。事故機は、高度20,000フィート (6,100 m)で激しい着氷に見舞われた[7]。 乗員乗客乗員7名、乗客61名全員が死亡した。
出典
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