イオンモールいわき小名浜
イオンモールいわき小名浜 (イオンモールいわきおなはま) は、福島県いわき市小名浜にある、イオンモール株式会社が運営・管理するショッピングセンターである[3]。 なお当項目では、併設する高速バス停留所「小名浜バスターミナル」についても記述する。 概要2011年(平成23年)3月11日に発生した東日本大震災の津波浸水で甚大な被害を受けた福島県いわき市が、小名浜港背後地の開発事業として実施したものである。開発事業協力者としてイオンモール株式会社が選出されて、開発された。敷地は全て40年間の定期借地契約となっている。 2018年(平成30年)4月23日、いわき市とイオンの間で「地域活性化包括連携協定」を締結した。プレオープン日にあたる6月12日より「いわきフラWAON」の発売を開始し、このカードを通した買い上げ金額の一部は、いわき市の未来を担う人部材育成の応援に役立つ仕組みとなっている。クローズドモールではあるが、周辺一体での周遊を念頭に置かれ設計されており、港町でありながら海鮮系の飲食店は30店舗中わずか1店舗である。 福島県内ではそれまで最大であった郡山市のショッピングモールフェスタ本館(40,900 ㎡)より10,000 ㎡ほど大きい50,200 ㎡で福島県最大、東北地方においても有数の大規模SCである。従業員は約2000人[4]。 震災復興プロジェクトであるため、災害時の被害軽減や被災者支援を念頭に設計されている。地上4階建ての建物で、津波襲来時は浸水する1階はピロティ駐車場として、売り場は2階から4階とした。屋上駐車場も含めて、3階より上は津波避難ビルとして施工されている。津波発生時には避難できる津波避難用デッキを設置する[3]。電気設備や貯水槽も上層階に置かれている。閉店時であっても、津波注意報、津波警報、大津波警報発令時には店舗が津波避難ビルとして開放されることになっている。 建物北側に路線バス専用の発着点、西側にデッキで建物と直接接続する高速バスターミナルが設けられた。 商圏は半径10 km・自動車45分圏内の約14万世帯・約37万人。いわき市周辺のみならず、福島県中通り(郡山市など)や浜通り北部、茨城県北部(日立市など)からも来店客がある。このため、週末を中心に非常に混雑している。敷地内の駐車場約1,300台は週末を中心に満車になりやすい。 なお、毎年8月第1土曜日に開催される「いわき花火大会」では、駐車場を含め一部利用が制限される。なお、2019年以前は当施設が立ち入り禁止区域に指定されるため、全館15時に駐車場を含めて閉鎖されていた。 沿革いわき市の開発事業である「小名浜港背後地開発事業」の一環として、福島臨海鉄道小名浜駅貨物ターミナルや海上保安庁関連施設および隣接する公園などを移転・撤去して出来た広大な区画に建設。小名浜港2号埠頭にほど近い場所にあたる。 当初の予定では、2016年(平成28年)3月の開業を予定していたが、東日本大震災復興事業などによる作業員不足などにより、2018年(平成30年)6月開業にずれ込んだ。
防災モールとして小名浜港背後地開発ビジョン事業として計画された段階では、東日本大震災が発生する前であったため、防災拠点としての整備は計画されていなかった。ところが、2011年に発生した東日本大震災で建設予定地が浸水したことに伴い、「防災拠点」としての開発に変更され、パートナー基本協定締結段階では復興シンボルとしての開発が計画された。後の詳細設計で防災モールとしての開発が決定し、1階はピロティ駐車場として、3階より上を津波災害発生時の避難ビルとして機能するよう設計された。 以下、当施設における防災面での機能について述べる。
テナント核店舗
イオンスタイル2階から平面駐車場A区画の1箇所にオートスロープが設置されている。 サブ核店舗
ポレポレシネマズいわき小名浜
ポレポレシネマズいわき小名浜は、イオンモールいわき小名浜にあるシネマコンプレックスである。上映面数は全9スクリーン。 イオンモールに入居するシネマコンプレックスにおいては、数少ない地元資本による経営となる。 日本で始めて、全てのスクリーンにオールレーザープロジェクターが設置された。また、プロジェクターはすべて4Kに対応している。 番組配給面でTOHOシネマズと業務提携を締結しており、旧ポレポレいわきでは提供できなかったコンサートや演劇のライブビューイングのコンテンツ供給を実施する。 なお、当館の開業に伴い、ポレポレいわき(いわき駅前)は7スクリーンから2スクリーンに縮小し「まちポレいわき」の名称でミニシアターとして営業を継続している。 スクリーンスクリーン1に設置されるスピーカーの数は52台で、1スクリーンのスピーカー数としては県内最大規模となる。
アクセスいわき市は県内有数の車文化であり、開業にあたり多くの車で混雑することが予想された。これにより、いわき市や関係者の間で異例の渋滞対策会議が行われた。 週末を中心に混雑が目立ち、特に午前中から夕方まで敷地内の駐車場約1,300台が軒並み満車になりやすい。混雑時にはアクアマリンパークの駐車場への迂回、または公共交通機関での来場が推奨される。
駐車場当施設の駐車場は、1,300台 (イオンモールいわき小名浜として) 利用可能であるが、アクアマリンパークに設置されている2,400台の駐車場も合わせて利用可能である。
※現在この他、869台分の公共駐車場を整備中。 バスターミナルバスターミナルが2か所存在し、高速バスターミナルの「小名浜高速バスターミナル」と、路線バス乗り場「イオンモールいわき小名浜停留所」がある。 小名浜高速バスターミナルいわき市が運営しており、建物西側にデッキで直接接続する高速バスターミナルが併設されている。2011年 (平成23年) の東日本大震災発生前は、「アクアマリンパーク」停留所として機能していた小名浜港エリアの高速バス停留所を移設・再機能させた。アクアマリンパークにある2,400の駐車場を利用し、パークアンドライドの拠点としても利用することが可能である。 また、イオンモールいわき小名浜が独自に運行する泉駅行き無料シャトルバスは、高速バスターミナルから発車する。 バスターミナルの横には、イオン系のコンビニエンスストア「ミニストップ アクアマリンふくしま前店」がある。
沿革
路線バスのりば建物北側に路線バスのりばが併設されている。開業日にあたる2018年6月15日から「イオンモールいわき小名浜」停留所を新設し、以下の新常磐交通の路線バスが乗り入れている[10]。 なお、イオンモールいわき小名浜利用者のための停留所であるため、営業時間の大部分にあたる午前10時 - 午後8時前後の一部便のみ停車する。
競合当施設が開業するまで、いわき市内最大の商業施設は鹿島にある「鹿島ショッピングセンターエブリア」だったが、当施設は同施設よりも面積が約2.5倍と遥かに広く、厳しい競争が予想されたため、対抗する為に2018年2月より段階的にリニューアル工事を行っている。 また、当施設から僅か500mしか離れていないタウンモールリスポは老朽化に加え、当施設の開業を睨み、2018年1月15日に閉店。解体後、跡地にはヨークベニマルとクスリのアオキが開業している。
付記
脚注注釈出典
外部リンク |
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