イグアスの滝
イグアスの滝(イグアスのたき、スペイン語: Cataratas del Iguazú [kataˈɾatas ðel iɣ'wasu]、ポルトガル語: Cataratas do Iguaçu [kataˈɾatɐʒ du iɡ'wasu]、グアラニー語: Chororo Yguasu [ɕoɾoɾo ɨɣʷasu])は、南米大陸のアルゼンチン (80%)とブラジル(20%)の二国にまたがる世界最大の滝。イグアス (Iguazu) とは先住民のグアラニ族の言葉で大いなる水 (Y Guazú)という意味。 概要![]() 「悪魔の喉笛」 ![]() イグアス川の下流にある。この滝を含むブラジルのイグアス国立公園とアルゼンチンのイグアス国立公園は、ともにユネスコ世界遺産に登録されている。最大落差80メートル以上[2]。「悪魔の喉笛」(ス:Garganta del Diablo、ポ:Garganta do Diabo) が有名な観光名所である。 アメリカのエレノア・ルーズベルト大統領夫人が訪れた際、イグアスの滝を見た夫人が「My poor Niagara... (かわいそうなナイアガラ…)」と言ったとされる話は有名で[3][4]、規模はナイアガラを大きく上回る。 多数のオオムジアマツバメが天敵を避けて滝の裏側の岩壁を棲み家とし、滝の激しく落下する水をくぐりぬけるようにして行き来することでも知られる[5]。 パラナ川との合流点より23km上流のイグアス川にあり、季節で変化する水量により150から300の瀑布が出現する。最大の瀑布である悪魔の喉笛は高さ82m、幅150mのU字型で長さ700mに亘る。玄武岩からなるパラナ高原の端にあり、100年で30cm削られ上流へ後退している。合流点からみたパラナ川のやや上流のブラジルとパラグアイ国境上に世界2位の発電規模を持つイタイプダムがある。 亜熱帯気候で年間降水量は約1900mmと多い。最高気温は5月から9月が23~27度C、10月から4月が28~33度C。最低気温はそれぞれ9~13度C、14~20度Cである。 ![]() ![]() ![]() アクセス歩いても船でもヘリコプターでも観光できる。 アルゼンチンからのアプローチ
ブラジルからのアプローチ
パラグアイからのアプローチ
伝説ブラジルのインディオ・カインガング族の伝説では、イグアスの滝は、悪の神ムボイがイグアス川を引き裂いてつくったとされている。[6][7] カインガング族は、善の神トゥパンと、トゥパンの息子で父に逆らって悪の神となったムボイを祀っていた。この世の災いはすべてムボイの仕業だった。毎年春になると、ムボイの怒りを鎮めるために、ひとりの美しい娘がムボイの妻として捧げられていた。ある年、族長の娘ナイピがムボイの妻に選ばれたが、ナイピは勇敢な戦士タロバーと恋に落ちてしまった。ナイピとタロバーはカヌーに乗って村を逃げ出したが、ムボイが川底を引き裂いて、カヌーは無数の滝の流れに呑み込まれてしまった。タロバーは滝の上のヤシの木に姿を変えられ、ナイピは滝壺の岩に変えられた。いまもムボイは暗い洞窟に隠れて、ふたりを見張っているという。[6] 脚注
参考文献
関連項目外部リンク |
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