イタリア座の桟敷席
![]() 『イタリア座の桟敷席』(いたりあざのさじきせき、フランス語: Une loge aux Italiens)は、エドゥアール・マネの弟子でフランスの印象派の女性画家、エヴァ・ゴンザレス(1849-1883)が、描いた油絵である。マネの影響を強く受けたこの作品は、エヴァ・ゴンザレスの代表作の一つである。1874年ころに描かれ、5年後にパリのサロンに出展され、高い評価を得た。1986年からパリのオルセー美術館に収蔵されている。 概要『イタリア座の桟敷席』には、エヴァ・ゴンザレスの妹のジャンヌ・ゴンザレス(Jeanne Guard-Gonzalès: 1852-1924)と、3年間の婚約の後1879年にエヴァ・ゴンザレスと結婚する画家のアンリ・ゲラール(Henri Guérard: 1846-1897)とされる男女が、劇場の桟敷席にいるのが描かれている。女性は舞台を見るためのオペラ・グラスを手に持ち、男性はその女性を見つめている。 描かれた劇場は19世紀の初めから、イタリア・オペラの公演をしていた劇団イタリア座の「イタリア劇場(Théâtre italien de Paris)」であるとされる。19世紀のフランスでは劇場はブルジョワジーにとって重要な社交場になっていて、人々は最新のファッションで着飾って劇場を訪れた。印象派の画家たちも劇場の桟敷席という題材の作品を残し、代表的な作品には、ピエール=オーギュスト・ルノワールの『桟敷席』(1874年制作)であるが、エドガー・ドガやメアリー・カサットなども、劇場の観客を描いた作品を残した。 『イタリア座の桟敷席』はアンリ・ゲラールなどに所有された後、1927年にジャン・ゲラールからルーブル美術館に寄贈され、ニース美術館などでも展示された後、1986年からオルセー美術館の所蔵となった[1]。 1883年にエヴァ・ゴンザレスが亡くなった後、モデルとされるアンリ・ゲラールとアンリ・ゲラールは1888年に結婚した。 劇場の桟敷席を描いた印象派の画家の作品脚注
参考文献
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