エコー (トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズのアルバム)
『エコー』(Echo)は、トム・ペティ&ザ・ハートブレイカーズが1999年に発表した、映画のサウンドトラックを含めれば通算10作目のスタジオ・アルバム。 背景トム・ペティは本作の制作前に離婚して独身となっており、後年「人生最悪の時期に作ったレコード」「何年も聴き返さなかったけど、ある時、車の中でダナ(ペティの再婚相手)がこのアルバムをかけようとして、俺は拒否したけど、彼女は『聴きましょうよ』と言った。そして聴いてみたら、とても楽しめたよ」と振り返っている[9]。ハウィー・エプスタイン在籍時としては最後のアルバムで、当時エプスタインはヘロイン依存により体調が悪化しており、本作のジャケットのグループ・ショットには、エプスタインの代わりにツアー・メンバーのスコット・サーストンが写っている[9]。また、ペティとリック・ルービンが共同作業を行った最後のアルバムでもある[9][10]。 「アイ・ドント・ウォナ・ファイト」は、ザ・ハートブレイカーズの曲としては初めてマイク・キャンベルがリード・ボーカルを担当し[11]、作曲クレジットもキャンベル単独となっているが、実際にはペティも「I’m a lover lover lover」というワン・フレーズのみ作った[9]。 反響・評価アメリカのBillboard 200では10位に達し、バンド名義では通算6作目、ペティのソロ・アルバムも含めれば8作目の全米トップ10アルバムとなった[3]。1999年7月には、RIAAによりゴールドディスクの認定を受けた[8]。 第42回グラミー賞では、本作が最優秀ロック・アルバム賞にノミネートされ、収録曲「ルーム・アット・ザ・トップ」が最優秀ロック・ソング賞にノミネートされた[12]。Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中4点を付け「奇妙なことに、たくましいバンド・レコードのように響く一方、ソロ・アルバムの如く感傷的でもある」「悲しみや悔恨に満たされたアルバムだが、詩的にも音楽的にも、無理やり作った感じや自意識過剰な感触はない」と評している[13]。Stereogumによる2014年の企画「Tom Petty Albums From Worst To Best」では8位となった[10]。 収録曲特記なき楽曲はトム・ペティ作。
参加ミュージシャン
アディショナル・ミュージシャン
脚注
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