エルガー・ハワース
エルガー・ハワース(Elgar Howarth, 1935年11月4日 - 2025年1月)は、イギリスの指揮者、作曲家、トランペット奏者である。 経歴ハワースは、スタッフォードシャーのカノック[1]に生まれた。1950年代からマンチェスター大学と、マンチェスター王立音楽院[2]において学んだ。ここで彼は、ハリソン・バートウィッスル、アレクサンダー・ゲール、ピーター・マックスウェル・デイヴィス、ジョン・オグドンらとともに「マンチェスター楽派[注釈 1]」と呼ばれる音楽グループを結成した[4] 。彼は、英国の主要オーケストラ全てをはじめ、世界中のオーケストラと共演してきた。1985年から1988年にかけて、オペラ・ノースの首席客演指揮者を務め、2002年から2004年まではミュージック・アドヴァイザーを務めた。ヤニス・クセナキスの《シナファイ》《アウロラ》《アンティクトン》[5]の演奏でも知られており、2015年現在はデッカ・レーベルで復刻販売されている[6]。 2025年1月13日に訃報が発表された。89歳没[7]。 オペラ指揮者としての活動ハワースは1962年にコヴェントリーにおいて、マイケル・ティペットのオペラ《プリアモス王》の初演を指揮した[8][9]。多くのオペラを指揮し、初演している。1978年にはジェルジ・リゲティのオペラ《ル・グラン・マカーブル》[10]を初演し、また、リゲティの許可を得て「死者のミステリー」を編作[11]した。また、ハリソン・バートウィッスルの《オルフェウスの仮面》[12]、《Yan Tan Tethera》[13]、《ガウェイン》[14]、《The Second Mrs Kong》[15]の4作を初演した。 作曲活動作曲家兼元トランペット奏者として、ハワースは主に金管楽器のための作品を手がけた。スウェーデンのトランペット奏者ホーカン・ハーデンベルガーは、ハワースの《コルネット協奏曲》、《カント》、《カプリッチョ》を含め、幾つかの作品を初演している。ブラス・バンドの中で育った彼は、この編成への関心を保ち続けている。ハワースはブラス・バンドの現代的なレパートリーに多大な貢献をした。彼の作品の多くはグライムソープ・コリアリー・バンド[16] とEikanger-Bjørsvik bandによって録音されている。作品のコピー[17]は、イースト・アングリア大学音楽部門[18]に保管されている。 トランペット奏者としての活動ハワースはトランペット奏者としてロイヤル・オペラ・ハウス管弦楽団、のちロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団に在籍し、後者では首席奏者を務めた。フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルにも参加し、同団体で数多くの編曲や指揮も行っている。その他、ロンドン・シンフォニエッタにも参加していた。ハワースはビートルズの「マジカル・ミステリー・ツアー」にも、トランペット奏者として参加していた[19]。 脚注注釈出典
参考文献 |
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