エーデルヴァイス (ゲーム)『エーデルヴァイス』 (edelweiss) は、アダルトゲームブランドのinspireが制作したハードボイルドゲームである。2006年(平成18年)12月22日にノベルゲームとして発売された本作は脚本を穂高望、音楽をGolden"玉龍"、グラフィックを神宮寺りおが担当した。プロデュースは後川輝。発売時の外箱は半分透明の凝った感じのもので、キャッチコピーは『ツレナキ、ヲトメ。』である。また、同ブランドの作品である『ファムファタール』 (femme fatale) は前作にあたる。ダシール・ハメット、レイモンド・チャンドラー、ロス・マクドナルドを基体として、1970年代以降の私立探偵小説 (private eye novel) および、1980年代以降の女性ハードボイルド小説の流れを汲む。[1] 導入大正の半ば、残暑の帝都。 世俗の実相は柔らかに絡み合う ストーリー舞台は大正時代(第一次大戦が終わったころ)の東京・箱根。景気は良くこの時期、箱根は観光開発で急速に変わり始めていた。 東京で、婚約者と母の死以来、令嬢育ちでありながら私立探偵をしている主人公中條史絵は、ある日近しい先輩探偵の八神から、昨年箱根の林で亡くなったとある令嬢の事件の依頼を持ちかけられる。警察は自殺として事件性を否定するが納得できない遺族が依頼したものだが、この被害者がかつての同級生だったことからこの案件を引き受けることに決め、調査に行く・・・。 上流やそれに接する女性たちの低めの語り口(会話声)やゆっくりとした背景音響が、上品で静かな雰囲気をつくりだす中、荒事の危険も意識しつつ、箱根にある秘密に近づいていく。 同じ女学校の同期・後輩・同業・類同業・姉妹・姉弟など、史絵に似たところのある女性たちがさまざまに接触し、協力しようともする。 そして大詰めに近づいた頃、史絵は自分がなぜ探偵をしているのか、ということに一応の結論を出す。 分岐によっては行方不明の女性が誰かしら出る。 登場人物
構成東京と箱根を往復することで展開する本作は、全体で15の章タイトルが付けられている。そのためマップ画面の主要な役割の1つは作品のプロット(東京と箱根の往復)を空間的に表現することである。
テキスト本作の基本的なテキスト表示領域は四行である。これに加えて冒頭と各章タイトル(point blankまで)の直前に史絵の特殊なモノローグがテキスト表示領域を拡大して描かれる。普段のテキスト表示領域を四行に限定することで史絵の特殊なモノローグを強調させる演出的効果を生む。 グラフィック主に史絵の姿形についてはグラフィックが担当し、内面の描写についてはテキストが担当することで役割分担をはっきりさせつつ人物描写としての相乗効果を生んでいる。 音楽BGMは全部で26曲あるが個別にタイトルは付けられておらずトラックナンバーのみで区別されている点が特徴的である。演出的にはループを停止させて無音を作り出す場面が効果的に用いられている。 コミカライズTECH GIAN2007年4月号にて巻末に24ページに渡り掲載された。体験版までの内容 (uncertain investigationまで) が描かれていて、作画は船戸明里が担当した。 関連項目出典外部リンク
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