オスマンガジ (揚陸艦)
オスマンガジ(英語: Osmangazi)は、トルコ海軍の戦車揚陸艦[1]。艦番号はNL125[1][2]。トルコのイスタンブールにあるタシュクザク工廠によって建造された[1][2]。オスマン・ガジ(英語: Osman Gazi)と表記されることもある[2][3]。 2023年時点で運用中である[4]。 設計トルコ海軍は国産の戦車揚陸艦(LST)の建造を行っており、本艦はサルカベイ級LSTに続いて建造された国産LSTである[1][5]。1990年7月に進水したが、完成に時間がかかり就役は1994年7月となった[1][2]。当初は2番艦も予定されていたが、1991年に建造がキャンセルされている[1][2]。 設計にあたっては、揚陸能力をサルカベイ級の約5割増しとすることを主眼とした[1]。船首にバウ・ドアがあり、その後方には上甲板から一段上にステージを設けて機関砲を配している[1]。船体中央部から艦尾にかけて大型の上部構造物があり、後部の01甲板は大型ヘリコプター用の発着甲板となっている[1]。全艦にわたり、NBC防護能力を有している[1][2]。 満載排水量は3,733t、全長は105m、最大幅は16.1m、喫水は4.8mである[1][2]。主機はMTU 16V 538TB92ディーゼルエンジン2基を搭載し、2軸で推進する[1][2]。合計出力は8,800hpである[1][2]。最大速力は17ノット、航続距離は15ノット時で4,000海里となっている[1][2]。 揚陸艦としては、揚陸部隊900名(980名とする資料もある[4])、戦車15両、LCVP4隻を搭載できる[1][2]。また、副次的に機雷敷設艦としても運用できる[2]。 装備就役当初は、砲熕兵器として艦首のステージ部にボフォース 70口径40mm機関砲を2基、上部構造物のマック後方にエリコン 90口径35mm連装機関砲を1基搭載し、ほかにエリコン 20mm連装機関砲2基と12.7mm重機関銃4基があった[1]。また、レーダーにはレイカル・デッカ製のIバンド航海レーダーを搭載していた[2]。 2010年代に近代化改修を受けており、兵装をエリコン 90口径35mm連装機関砲2基、ファランクス 20mmCIWS1基、エリコン 20mm機関砲2基に変更した[6]。また、レーダーはSPS-55 Iバンド対水上捜索レーダーと、スペリー RASCAR2500C Iバンド航海レーダーに変更したほか、電子戦装備としてSLQ-32(V)2 ECM装置を搭載している[6]。 運用史2023年2月、トルコ・シリア地震を受けて、被災地への建設機材の輸送に使用された[7]。 2023年9月、リビアで発生した洪水を受けて、救援物資の輸送に使用された[8]。 脚注
|
Portal di Ensiklopedia Dunia