キーパー級設標船
キーパー級設標船(英語: Keeper-class coastal buoy tenders)は、1990年代にアメリカ沿岸警備隊が就役させた全長175フィート(53メートル)の設標船である。名称は灯台守(lighthouse keeper)にちなむ。 概要キーパー級設標船は沿岸警備隊において航路標識(ATON, aids to navigation)の維持・管理、捜索・救難(SAR, search and rescue)、 法執行(LE, law enforcement)、不法移民船の摘発、海上安全検査、環境保護および資源保護といったさまざまな任務で活躍している。また、簡易砕氷船として使われることもある。 設計船体の全長は175フィート(53m)で、第二次世界大戦中から使われていた180フィート級、157フィート級、133フィート級(それぞれ55m、48m、41m)の設標船を置き換えていった。乗組員の数も、それぞれ50人、35人、26人必要だったものが25人となり、財政的にも人的にも困窮しがちな沿岸警備隊の負担軽減に繋がっている。 キーパー級設標船は、ウィスコンシン州マリネットにあるマリネット・マリンで建造された。 ![]() キーパー級設標船の推進・操舵系は、従来のスクリューと舵に代えてZドライブ式のアジマススラスターが採用されている。これは独立に360度回転させることができ、船首のスラスターと組み合わせることでさまざまな海況においてダイナミックな機動が行えるようになっている。さらに、GPS、DPS、ECDISといった現代的なナビゲーションシステムと連動させることで、定点保持も可能となっている。これにより、正確な位置に航路標識を設置できるようになった。 乗員は、さまざまな違法行為(密輸、密漁や不法移民)に対処する必要性から、小火器で武装している。 同型船2006年の時点で、下表に示す船が就役している。
脚注
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