コマンダンテ級哨戒艦
コマンダンテ級哨戒艦(イタリア語: Classe Comandanti、英: Commandante class Patrol Ships)は、イタリア海軍の哨戒艦(OPV)の艦級。計画名からNUMC(伊: Nuove Unità Minori Combattenti、新型小型戦闘艦)とも称される[1][2]。 来歴イタリア海軍では、1987年から1992年にかけてカシオペア級哨戒艦4隻を建造・就役させた。当初計画ではさらに4隻の建造が検討されていたが、これらは1991年にキャンセルされ、新設計の艦として建造されることとなった。これによって建造されたのが本級である[2]。1998年12月、1隻あたり1億400万ドルの予算で4隻が発注された[1]。 設計![]() ステルス性を考慮して設計されたステルス艦であり、特に「コマンダンテ・フォスカリ」は上部構造物にガラス繊維強化プラスチック(GFRP)を採用した。船体後部には、カシオペア級と同様に入れ子式のハンガーが設置されており、小型/中型ヘリコプターを1機収容できる。兵装は砲熕兵器に限定されており、前甲板に主砲としてオート・メラーラ社製コンパット76mm単装速射砲が1基、前部上構の両舷側にエリコンKBA 25mm機関砲が1基ずつ設置されている。なお76mm単装速射砲および方位盤については、退役したスパルヴィエロ級ミサイル艇のものが流用されている[2]が、「コマンダンテ・フォスカリ」は、誘導砲弾による新型の近接防空システムであるSTRALESの運用試験のため、主砲を射撃指揮レーダーが内蔵された新型のスーパー・ラピッド砲に換装している[1]。 配備いずれも第1哨戒戦隊司令部(COMSQUAPAT1)に配備されており、領海・排他的経済水域の警備を主任務としている。 またのちに、運輸省向けの準同型艦として、NUPA(伊: Nuove Unità di Pattugliamento d'Altura)計画のもと、シリオ級(イタリア語: Classe Sirio)も建造された。主機関はより低出力のものに変更され、主砲を省き、ステルス化設計も廃されている[3]。ただし乗員は海軍軍人であり、また指揮系統上も第2哨戒戦隊司令部(COMSQUAPAT2)に属している。
参考文献
関連項目 |
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