コルカタ級駆逐艦
コルカタ級駆逐艦(英語: Kolkata-class destroyer)は、インド海軍の駆逐艦(ミサイル駆逐艦)の艦級。インド海軍での計画番号は15A型[1][2]。 設計本級の設計はインド海軍設計局によって行われ、15型駆逐艦(デリー級)をもとに、西側の装備を導入するとともにステルス性を強化して発展させたものとなっている。15型の船体設計は、ソビエト連邦から輸入して運用していた61ME型(ラージプート級)の影響が指摘されており、これは本級でも踏襲されていると見られている[2]。一方、上記の経緯より、本級では主船体や上部構造物外壁には全体に傾斜が付されており、レーダー反射断面積(RCS)の低減に配慮されている[3]。これらには、タルワー級フリゲートで得られた知見も反映されている[1]。 主機関は15型(デリー級)の構成が踏襲されて、ウクライナ製のDT-59ガスタービンエンジン4基によるCOGAG方式となっており、減速機なども含めたシステムとしてM36Eと称される[2][3]。 装備主センサーとしては、当初は15型(デリー級)と同系列のフレガート-M2EMが検討されていたが、最終的には、新開発のEL/M-2248 MF-STARが採用された。これは4面固定式のアクティブ・フェーズドアレイ(AESA)アンテナを用いており、艦橋構造物後方の塔状構造物に集中配置されている。目標探知から艦対空ミサイルおよび艦砲による攻撃に至るまでを一括して担当する多機能レーダーである[3]。またこれを補完して、長距離捜索用にはRAWL-02が、また低空警戒用としてEL/M-2238 STARも搭載されている[1][2]。 艦対空ミサイルも、当初は15型(デリー級)と同系列の9M317MEシュチーリ-1が検討されていたが、レーダーと歩調をあわせて、インドとイスラエルが共同開発を進めているバラク8が採用されることになった。VLSは、艦橋構造物直前の甲板室と後部煙突直後に16セルずつが搭載されている。また艦対地・艦対艦ミサイルも垂直発射化されており、ロシアと共同開発した超音速のブラモス巡航ミサイルを、艦橋構造物直前の甲板室に16セル搭載している[4]。このように、ミサイル発射機をすべて垂直発射化することで、ステルス性強化に益している[3]。 同型艦1998年8月に3隻が発注され、ネームシップは2003年に起工された。初度装備品が多く、またウクライナ製主機関の不具合も重なったものの[5]、2014年より就役を開始している[4]。2011年には、本級を更に発展させた15B型(ヴィシャーカパトナム級駆逐艦)の建造が認可され、以後の建造はそちらに移行している[2]。
出典
外部リンク
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