コルグ・OASYS
OASYS(オアシス)とは2005年5月28日発売のコルグのシンセサイザー。 ![]() ミュージックワークステーションと呼ばれる、シンセサイザー1台だけで音楽制作のほとんどの作業を行える多機能型シンセサイザーで、演奏の他にMIDIデータの作成、生音の録音、CDの書き込みまで行える。外部から音を取り込むサンプリング、アナログシンセサイザー、オルガンのモデリング機能を持ち、音色合成可能である。最大同時発音数は172音。88鍵タイプが定価882,000円、76鍵タイプが定価840,000円のプロユース用のシンセサイザーである。現在は生産完了しているが、この機種の流れを組むKRONOS(クロノス)が2011年5月に発売されている。 主な特徴これまで発売されてきたデジタル・シンセサイザーは処理演算のために専用のDSPを用いていた。そのため、新機能の追加が難しく、次の製品にアップデートが反映されるという形をとってきたが、OASYSではPentium 4と独自にカスタマイズされたLinuxやその上で動く専用ソフトウェアを用いて処理演算を行う、Open Architecture Synthesis Studioと呼ばれるシステムを採用した。これによりソフトウェアの拡張やバグフィックスなどが容易に出来、発音数やエフェクト数も向上している。コルグの技術の集大成とも言える内容であり、コルグ・WAVESTATIONシリーズのウェーブ・シーケンスやKARMAのKARMA機能を2.0にバージョンアップして搭載するなどしている。なお、76鍵盤タイプはヤマハからOEM供給されたFS鍵盤を使用した最後のシンセサイザーであり、M3以降は自社製のセミウェイテッド鍵盤に切り替えている。 OASYSの歴史本ページで紹介されているコルグOASYSは、実はOASYSとしては3世代目である。 初代は1994年、プロトタイプとして制作された。NAMMショーに出品されたのみで発売されなかったが、タッチビューや複数の音源方式、リボンコントローラーやシルバーの筐体など、翌年発売のコルグ・TRINITYシリーズやコルグ・Prophecyに生かされた。そして、それ以降に発売されるコルグシンセの基準となるものである。 2世代目は2000年に「OASYS PCI」という名前でNAMMショーに出品され、海外のみで発売された。DSP付きのPCIオーディオインターフェイスとソフトウェアで構成され、音源方式やフィルター、その他のあらゆるモディファイアーを言語レベルから組み上げる事ができると言う、MAX/MSPと同じような概念のモデルであった(ちなみにこの時期、日本ではオーディオインターフェイス機能のみを搭載したPCIボード「1212I/O」が発売された)。 音源の構成
さらに、オプションであるエクスパンジョン・インストゥルメントを搭載することにより、以下の音源も追加可能である。
これらの音源はEXs3を除く全てがKRONOSに継承され標準搭載されている。 |
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