サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜
『サクラ大戦3 〜巴里は燃えているか〜』(サクラたいせん3 パリはもえているか、Sakura Wars 3[1][2])は、株式会社セガが2001年3月22日に発売したドリームキャスト用ゲームソフトで、サクラ大戦シリーズのナンバリングタイトル第3作目。後にPCやPlayStation 2[注 1]にも移植された。 サブタイトルはラリー・コリンズ、ドミニク・ラピエール原作の映画『パリは燃えているか』と同じ[注 2]。 ストーリー1926年のフランス・巴里。当時、この街は世界で経済・文化共に最高水準の都市だったが、街では謎の怪人による事件が頻発していた。フランス政府は対抗策として、都市を霊的に防衛する組織、すなわち「巴里華撃団」を設立する。その隊長として、1人の東洋人に焦点が当てられた。二度に渡り日本の帝都を救った「帝国華撃団・花組」の隊長、大神一郎である。 黒鬼会との戦いを終えて中尉に昇進した大神は海軍の留学生としてフランスへ渡航するが、異国の風土に馴染む間もなく、自分が派遣された真の目的を知ることとなる。テアトル・シャノワールを基地として、大神と巴里華撃団・花組の隊員たちは怪人に立ち向かう。欧州で花の都を舞台に、新たな戦いが始まった。 ゲームシステム前作から進化した点前2作は当初セガサターンで制作され、その後にドリームキャストへ移植されたが、本作は最初からドリームキャスト向けに開発されたものである。ムービーなどの時間配置を工夫しており、「Now Loading」画面が一度も表示されない構成となっている。 アドベンチャーパート前作までは日本の帝都・東京を舞台としていたが、本作では主人公の大神一郎が海外派遣されたという設定で舞台がフランス・巴里に移り、ヒロインとなる花組隊員もエリカ・フォンティーヌ、グリシーヌ・ブルーメール、コクリコ、ロベリア・カルリーニ、北大路花火の5名に総入れ替えとなった。前作までのヒロインである真宮寺さくらをはじめとした『帝国華撃団』の8名は、全員ゲストキャラクターとして登場している。制作者である広井王子によれば、日本人の男性が異国の地に赴くなどの展開は森鷗外の小説『舞姫』に着想を得ている。 ドリームキャストのゲームコントローラにはアナログ方向キーが搭載されているため、アナログ方向キーを上下に動かすことで選択肢に対し強弱を付ける「アナログLIPS」が追加された。 戦闘パート3Dになった他、戦闘システムが大幅に進化し、「ARMSシステム」 (Active & Realtime Machine System) が採用されている。「ARMS」とは「ARMSゲージ」と呼ばれる行動値を使用し、移動、攻撃、防御、回復などの行動がゲージが無くなるまで自由に行なえるというものである。これに伴って隊長コマンドによる作戦の効果が、従来の能力値の増減から、各行動のゲージ使用値の増減に変わっている。また、アナログ方向キーにより斜め移動も可能になった。 花組隊員の能力値が大神への信頼度によって修正されるのに加え、本作では大神も隊長としての経験を積むことで成長し、搭乗機の能力が強化される。またアドベンチャーパートの選択肢により大神の戦闘スタイルが「通常型」「攻撃型」「防御型」に分かれ、能力値や必殺攻撃も変化する。さらに2周目以降のプレイでは花組隊員のみならず街の人々の信頼を集めることで、最終的に「黒髪の貴公子」なる称号を得ることができる。この状態ではフィールド全体が攻撃範囲となる必殺技を持つなど、歴代最強ともいえる強さを発揮する。本作以降のシリーズ作品(『4』『V』『血潮』など)では、2周目以降の特典として主人公の最強形態や最強必殺技が用意されるようになった。 必殺技名前の横の()内は各自が乗る霊子甲冑の色。1は光武F、2は光武F2に搭乗時の技、3は通常合体技(大神機は究極必殺技)、4はヒロイン時の合体技。大神機の技は通常型のものを記載する。
登場キャラクターメカニック→詳細は「霊子甲冑 § 巴里華撃団の霊子甲冑」、および「サクラ大戦シリーズのメカニック」を参照
スタッフ主題歌
オープニングアニメーションProduction I.Gが手掛けた本作のオープニングアニメーションはCGにセルを張り込むという手法で製作された。全3種類計5分程度のOPアニメーションで使用したCGやカット数の総量は30分アニメーション作品1話分の作業量だったとのことである[4]。 脚注注釈出典
参考文献
外部リンク
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