シモフリシマハゼ
シモフリシマハゼ(霜降縞鯊、T. bifasciatus)は、汽水域に生息するハゼの1種。シマハゼと呼ばれる仲間に属す。 分布日本国内では、本州の宮城県石巻市以南の太平洋側と石川県以南の日本海側、四国の土佐湾以北の太平洋側、九州の熊本県以北の東シナ海、瀬戸内海に分布する。国外では中国山東半島青島から広西省朝鮮半島沿岸、台湾北西部[2][3][4][5]、香港[5]、ロシアの沿海州[3]に分布し、北アメリカの太平洋岸に移入[6]。 形態全長は5-10cm。脊椎骨数は26。アカオビシマハゼによく似るが、胸鰭の最上軟条は遊離しないことで区別できる[2]。婚姻色の出たオスでは頭部一面に小さな白点が散在し、アカオビシマハゼと異なり腹面には散在する[2][3][7][4]。臀鰭に2本の赤色縦帯と1本の白色縦帯がないことからも区別可能[3][2]。一方で、シモフリシマハゼ同様、体側に2本の黒色縦帯があり、この縞模様が和名の由来[2]。アカオビシマハゼに比べて頭頂部の感覚菅開孔は小さく、両眼間隔幅はやや広い。臀鰭の基底近くに白色点が点在する[4]。婚姻色のオスの大型個体は体色が黒くなり、体側の黒色縦帯は不明瞭となる[4]。第2背鰭と臀鰭の辺縁は橙色[7]。体は太短くやや側扁した円筒形。両顎の外側歯が3尖頭である。頭部の感覚管はよく発達し頬の孔器配列は縦列パターン [5]。 生態河川の河口域に生息し、アカオビシマハゼに比べて塩分の低い場所に多く[3][2][7]、泥底の石やカキ殻の下や間に単独で見られる[5][4]。繁殖期は春から夏で[2][4]、石の下やカキ殻の中に産卵し[3][2][4]、オスは産卵後も巣にとどまり、ふ化するまで、卵を保護する[2]。小型の水生生物や、藻類を食す[3]。 名称トラハゼという別名がある[3]。学名のbifasciatusは、「二つの帯のある」という意味[8]。混称としてシマハゼとも呼ばれる。 関連項目脚注
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