ジョヴァニ・ンペシ・ペリカール
ジョヴァニ・ンペシ・ペリカール(Giovanni Mpetshi Perricard, フランス語発音: [ʒɔvani m͡pɛtʃi peʁicaʁ]; 2003年7月18日 - )は、フランス・リヨン出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス29位、ダブルス207位。これまでにATPツアーでシングルス2勝を挙げている。身長203cm、体重98kg。右利き、バックハンド・ストロークは片手打ち。 選手経歴ジュニア時代ペリカールはギスラン・ムペトシとシルヴィー・ペリカールの子としてリヨンで生まれた。父親はコンゴ人の元セミプロサッカー選手、母親は元バレーボール選手である。ペリカールにはアリアンヌとダフネという2人の姉妹がおり、ダフネもテニス選手である。 2021年 全仏ジュニアダブルス初優勝2021年全仏オープン男子シングルスジュニアでは同胞のアルトゥール・フィスとペアを組み、ジュニアグランドスラムダブルス初優勝を果たした。同大会のシングルスではペアを組んだフィスに準決勝で6-3, 3-6, 6-7(5)の熱戦の末に敗れ、ベスト4を記録した。同年にプロ転向となり、フューチャーズをメインに下部大会を巡り、7月の「ITFフランスF10」では決勝でフィスに6-3, 4-6, 7-6(4)で破り、フューチャーズ初優勝を果たした。年間最終ランキングは597位。 2022年昨年度同様、フューチャーズをメインに出場し、フューチャーズで2度の準優勝を飾った。年間最終ランキングは370位。 2023年 チャレンジャー初優勝![]() 2023年レオン・チャレンジャーでは決勝でフアン・パブロ・フィコビッチを6-7(5), 7-6(6), 7-6(3)の逆転で熱戦を制して、ATPチャレンジャーツアー初優勝を果たした。5月の全仏オープンにはワイルドカード(主催者推薦)で本戦初出場をするも、1回戦のジェナロ・アルベルト・オリヴィエリ戦で6-7(3), 6-4, 6-4, 5-7, 1-6のフルセットの熱戦を制することができずに初戦敗退となった。6月のリベマ・オープンでは予選2試合を制して、ワイルドカードなしでのATPツアーに初参戦となるも、ジョーダン・トンプソンに4-6, 6-7(3)のストレートで初戦敗退となった。全米オープンでは予選2回戦敗退。10月のヨーロピアン・オープンでは予選2試合を勝ち抜き、本戦1回戦でロベルト・カルバレス・バエナを0-6, 6-3, 7-6(4)の逆転で破り、初戦突破。2回戦ではダビド・ゴファンを7-5, 6-3のストレートで破り、ベスト8進出を果たす。準々決勝ではアレクサンダー・ブブリクに4-6, 6-4, 2-6で敗れた。年間最終ランキングは205位。 ![]() 2024年 ツアー初優勝 トップ30入りリヨン・オープンではワイルドカード(主催者推薦)で出場する。当時世界ランキング117位であったものの、1回戦でロレンツォ・ソネゴを6-3, 6-4、2回戦では西岡良仁の棄権により不戦勝でベスト8進出。準々決勝でユーゴ・ガストンを6-4, 4-6, 6-3、準決勝で第2シードのアレクサンダー・ブブリクを6-4, 7-5で撃破してツアー初の決勝に駒を進めた。決勝では第6シードのトマス・マルティン・エチェベリーを6-4, 1-6, 7-6 (7)で破り、ツアー初優勝を果たした。大会後には「クレイジーで、とてもいい決勝だった。第2セットは劣勢だったけど、なんとか挽回できた。この大会で優勝できてとても嬉しい。それにローラン・ギャロスに向けて大きな自信になったよ」と語った[1]。 ![]() 10月末のスイス・インドアでは1回戦でジェームズ・ダックワークを7-6(4), 6-3、2回戦でフェリックス・オジェ=アリアシムを6-1, 7-6(1)、準々決勝でデニス・シャポバロフを6-7(7), 6-3, 7-6(6)、準決勝でホルガ・ルーネを7-6(6), 6-4でそれぞれ下して決勝進出。決勝ではベン・シェルトンを6-4, 7-6 (4)のストレートで下し、試合時間1時間26分で見事な優勝を果たした。また、ATPツアー500で初のタイトル獲得するとともに、ツアー2勝目を挙げた。大会後には「このような大会で優勝するなんて本当に素晴らしい。自分にとっては初めてのことだ。今日の自分、そして過去5日間の自分を誇りに思えるし、ただただ幸せだ。ここで優勝できるなんて本当に素晴らしい。厳しい1ヵ月だったけど、やっぱり勝利があると全てが報われるね」とコメントした[2]。続くパリ・マスターズではワイルドカードにより初出場を果たす。1回戦でティアフォーを6-7(5), 7-6(4), 6-3で破るも、2回戦でカレン・ハチャノフに7-6(12), 1-6, 4-6で敗れたものの、大会後の11月4日には世界ランキング30位となり、トップ30入りを果たした。年間最終ランキングは31位。 2025年年始のブリスベン国際ではプロテクトランキング(負傷などにより長期離脱した選手の救済措置)を利用し、出場した元世界ランキング13位のニック・キリオスに7-6(2), 6-7(4), 7-6(3)の激闘の末に初戦を突破[3]。2回戦でフランシス・ティアフォーを6-4, 7-6(4)、準々決勝でヤクプ・メンシークを7-5, 7-6(5)でそれぞれ下して、ベスト4進出するも、準決勝でライリー・オペルカに3-6, 6-7(4)のストレートで敗れた。全豪オープンでは第30シードとして出場。1回戦では同胞の先輩であるガエル・モンフィスに6-7(7), 3-6, 7-6(6), 7-6(5), 4-6のフルセットの熱戦の末に惜敗した。5月の2025年BNPパリバ・プリムローズ・ボルドーでは決勝でニコロズ・バシラシビリを6-3, 6-7(5), 7-5で破り、ATPチャレンジャーツアー5勝目を挙げた。全仏オープンでは第31シードとして出場。1回戦でジズー・ベルグスを4-6, 6-3, 7-6(5), 6-4の逆転で破り、大会初勝利を挙げた。2回戦ではダミル・ジュムールに6-7(4), 3-6, 6-4, 4-6で敗れた。迎えたウィンブルドン選手権では第5シードのテイラー・フリッツに7-6(6), 7-6(8), 4-6, 6-7(6), 4-6の2セットアップの大熱戦の末に初戦敗退となるも、この試合の第1ゲームの3ポイント目にフリッツのボディに放ったサーブが時速246キロを計測し、爆発音のような打球音とともに繰り出されたサーブに会場はどよめき、驚異的な大会史上最速のサーブスピードの記録を樹立した[4]。 プレースタイル身長203kmからサービスエースを量産できるビックサーブが最大の武器。ファーストサーブの平均速度は217km、セカンドサーブでも198kmと両サーブにおいて速度差が少ないのが特徴である。2025年ウィンブルドン選手権において、246kmのサービスを放ったことで大会最速記録を塗り替えた[5]。 ATPツアー決勝進出結果シングルス: 2回 (2勝0敗)
成績シングルス
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし. グランドスラム大会
大会最高成績
脚注
外部リンク
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