セント・アンドリュース オールドコース
セント・アンドルーズ オールドコース(Old Course at St Andrews)は、スコットランド・ファイフのセント・アンドルーズに所在する世界最古のゴルフ場[3][4]。セント・アンドリュース・リンクス (St Andrews Links) のコースのひとつであり、ゴルフの聖地とも呼ばれており、ジ・オープン、ザ・シニアオープン、AIG女子オープンの開催実績を持つ名門ゴルフ場である。 概要セント・アンドルーズ・リンクス (St Andrews Links) のうちの一つである本オールドコースは、1552年に作られ世界で最も古いコースとされている。このコースは“あるがまま”を理念としており、世界で唯一“神と自然が創り給うたコース”と畏敬の念をもって呼ばれている。名所のホールには偉大な名選手の名前が記念され、10番ホールには「ボビー・ジョーンズ」、最終18番には「トム・モリス」(オールド・トム・モリスのこと)の名が冠されている。いくつかのホールでは、グリーンがアウト(フロント・ナイン)とイン(バック・ナイン)とで共用となっており、カップの旗の色もアウトとインで区分けされている。オールドコースには全部で112個のバンカーがあり、その中でも14番ホール(パー5)の「ヘル・バンカー」(Hell Bunker)と、17番ホール(パー4)の「ロード・ホール・バンカー」(Road Hole Bunker)が有名である。なお、ヘル・バンカーはここに落としたら“地獄”の意味だが、現在の選手たちのクラブ飛距離であれば、第2打と第3打の距離配分により問題なく通り越せることが多くなった。 11番ホール(パー3)は世界一難しいショートホールと言われている。距離はそう長くもなく(174y)、障害物もバンカーと奥のイーデン川のみで、風がなければ問題のないホールだが、ちょっとでも風が吹けばたちまち世界一難しいショートホールに変わってしまう。また、バンカーに入れば脱出するのが難しく、大きくスコアを落としてもおかしくない。 最大の名物ホールは17番ホール(パー4)である。第1打はコース内にあるホテルを越えて打たなければならない。そして、第2打をグリーンに乗せるのに失敗すると、パーのキープが非常に難しくなる。グリーンの右方向には線路の跡があり(ここには1969年まで列車が走っていたというが、それも“あるがまま”残してある)、グリーンの手前には有名な「ロード・ホール・バンカー」が待ち受けている。多くの選手がこのバンカーで辛酸をなめてきたが、1978年の大会で日本の中島常幸がそれにつかまり(パーオンの後の第3打のパットがオーバーしてバンカー入り)、脱出に4打を要し結局9打でホールアウトという大叩きで、日本人男子選手初のメジャー大会優勝のチャンスを逃した。このロード・ホール・バンカーは英語では"The Sands of Nakajima"[5][6][7](ナカジマの砂場[8])、日本語では「トミーズバンカー」[8][9](トミーは中嶋の愛称)などと呼ばれることもある。 近年に開催されたジ・オープンでは、2000年と2005年にタイガー・ウッズが優勝し、1995年にはジョン・デーリー(アメリカ)、1990年にはニック・ファルド(イギリス)が優勝している。5年ぶり2度目のジ・オープン優勝により、ウッズはセント・アンドルーズにて“コース2連覇”を達成した。 聖地とされるオールドコースは世界中のゴルファーに非常に人気があり、特に夏場は競争率が高く、ほぼキャンセル待ちの状態になる。 2015年9月には投票により女性にも会員資格が与えられ、アン王女やアニカ・ソレンスタムらが会員となった。 2018年には当地でザ・シニアオープンが、2022年には第150回記念大会となるジ・オープンが開催された。2024年には三度目のAIG女子オープンの開催が予定されている。[10] スコアカード
脚注
外部リンク
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