トヨタ・クレシーダ![]() クレシーダ(Cressida、英発音"クレシダ" )は、トヨタ自動車で生産されていたセダンタイプまたはワゴンタイプの中型乗用車(Dセグメント)。マークII・チェイサー(初代のみ)・クレスタ(2代目以降)の海外仕様車にあたる。 概要生産は日本のみならずジンバブエ、南アフリカ[1]、インドネシアでも行われ、アメリカ合衆国を中心とした各国へと輸出されていた。生産期間は1976年[2]から1992年までで、4代にわたって製造された。 セダンは歴代のマークIIの最大排気量モデル(2.6L、2.8L、3.0L)から構成され、当時のアメリカ市場におけるトヨタブランドの最高級車として販売されていた。初代にはセダン・ワゴンのほかに2ドアハードトップが設定され、3代目はセダン・ワゴンのほかに4ドアハードトップが設定された。 生産終了後、直系の後継車はリリースされず、アバロンが市場を引き継いだ。 初代 RX/MX30系(1976年 - 1980年)![]() この代のみ2ドアハードトップ(クーペ)が存在し、ヨーロッパなどに輸出されていたが、北米仕様には設定されておらずセダンとワゴンのみ、カナダはセダンのみであった。北米、カナダ、オーストラリア等には4M型6気筒2.6Lエンジンが、その他の地域には18R型4気筒2.0Lエンジンが搭載されていた。 グリルとヘッドライトの間にあるランプは、北米仕様車についてはポジション・ランプ兼方向指示器として、その他の国向けには、日本仕様のX30/40型マークII同様に車幅灯として機能する。 2代目 X60系(1981年 - 1984年)![]() 2ドアハードトップが消滅し、セダンとワゴンのみとなった。また、東南アジア・オセアニア向けについては、同時期に販売されたチェイサーのフロントマスクを流用していた。エンジンは5M-E/5M-GE型 2.8Lを搭載。 3代目 X70系(1985年 - 1988年)
ボディパネルは日本向けマークIIセダンをベースとし、クレスタのフロント周りのパネルを流用していた。歴代のクレシーダの中で最も販売台数が多いモデルでもあった。
2.8i(セダン・ワゴン) GL、GLX、GLI(セダン)/KOMBI GL(ワゴン)の5グレード構成。エンジンは5M-GEU、5M-E(スイスのみ)、1G-GEU、2L-Tが搭載される。欧州の法規に合わせサイドウィンカー、ワゴンのリアシートに3点式シートベルト、バックフォグ(KOMBIはバックドア埋め込み)、ヘッドライトウォッシャーが装着される。 なお、欧州モデルのヘッドライトウォッシャーは北米仕様とは異なり、日本国内のチェイサー同様にノズル部分はバンパーに取り付けられたものとなっている。
前期型はGLX-iのみの1グレード、セダンのみの設定。エンジンは5M-E。トランスミッションは4速ATの設定のみ。 後期型ではグリルやテールランプなどの意匠が変更された。GL、GLX-iの2グレード構成で、搭載されるエンジンが5M-GEUに換装された。
GL、GLX、XL、GRANDE、GT、GTXの6グレード構成。エンジンは1G-E、21R、22R、5M-Eである。意匠としての特徴は、北米仕様と同様の5マイルバンパー、ボンネットマスコットが全モデルに搭載される点である。 ハードトップにはGTX2.8と書かれたサイドストライプ、セダン・ワゴンの初期モデルは日本国内のクレスタに採用された四灯式ヘッドライトが搭載されるが、85年以降は他の地域同様に2灯式ヘッドライトに改められた。 日本国内でもマークIIワゴン(GX70G)にクレスタ(GX71)の角型四灯式のフロントマスクを流用するといったカスタムが存在するが、中東向けについては規格ヘッドライトの部品入手のしやすさから、実はこのカスタムと同様の組み合わせがメーカーで設定され、販売されていた。
85年-88年モデルは現地生産だったこともあり、独自のバリエーションが設定されている。 88-93年モデルでは、他の地域ではX80型にモデルチェンジされたが継続販売される。3.0i、3.0GLS、GLi-6、2.4GL、2.4GLE、2.0GS、2.0GSEの7グレード構成。2.4GL、2.4GLEにはセダンとワゴンの設定がある。エンジンは7M-GE、1G-FE、22R、3Y。A70スープラ、Z20ソアラなどに搭載された7M-GE搭載の車両(型式:MX75)は南アフリカのみの設定であり、他の地域では存在しない。
GL、GLX-i、GLX、XLの4グレード構成。エンジンは仕向け地によるが、5M-GEU、5M-E、22R、21R、1G-E、2L。ワゴンはXLのみの設定。短いバンパーや、横長タイプのナンバーに対応させたセンターガーニッシュが省略されたリア周りなど、全体的には欧州や豪州の仕様に近い外観であるが、サイドウィンカーなどが省略される。 3タイプのボディのうち、4ドアセダンは仕向け地にもよるが唯一サンルーフの設定が存在した。 4代目 X80系(1989年 - 1992年)![]() ![]() 7M-GE 3.0Lエンジンを搭載した。ワゴン・ハードトップが消滅し、セダンのみとなった。このモデルを最後にクレシーダは廃止され、アバロンが間接的な後継となった。 販売台数
脚注
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