パブロ・カレーニョ・ブスタ
パブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreño Busta, 1991年7月12日 - )は、スペイン・ヒホン出身の男子プロテニス選手。ATPランキング自己最高位はシングルス10位、ダブルス16位。ATPツアーでシングルス7勝、ダブルス4勝を挙げている。身長188cm、体重74kg。右利き、バックハンド・ストロークは両手打ち。 選手経歴ジュニア時代建築家の父親と医者の母親の元に生まれた。6歳からテニスを始める。15歳のときにテニスの道を進むことを決意して、テニスクラブのあるバルセロナに移住して、トレーニングを積むことになる。2009年2月にジュニア世界ランキングで6位を記録する。 2011年 プロ転向2011年にプロ転向をし、ATPツアーに参戦。初めてのツアー大会はATPツアー・500シリーズであるバルセロナ・オープンで、結果はブノワ・ペールに初戦敗退。 ![]() 2016年 ツアー初優勝 トップ30入りウィンストン・セーラム・オープンでは決勝でロベルト・バウティスタ・アグートに6–7(6), 7–6(1), 6–4で勝利し、ツアー初優勝を果たした。2016年全米オープン (テニス) 男子ダブルスではギリェルモ・ガルシア=ロペスと組んで、準決勝で全仏優勝ペアのフェリシアーノ・ロペス/マルク・ロペス組に勝利し、決勝進出。決勝でジェイミー・マリー/ブルーノ・ソアレス組に2-6, 3-6で敗れ準優勝。10月のクレムリン・カップ決勝でファビオ・フォニーニに勝利しツアー2勝目。年間最終ランキングは30位。 2017年 全仏ベスト8 全米ベスト4 ATPファイナルズ初出場 トップ10入り2017年は全豪オープン男子ダブルスでガルシア=ロペスとのペアでベスト4進出。2月のリオ・オープンでは500シリーズで初めて決勝に進出するもドミニク・ティームに敗れ準優勝。3月のBNPパリバ・オープンでは準々決勝でパブロ・クエバスに6-1, 3-6, 7-6(4)で勝利し自身初のマスターズ1000ベスト4進出、準決勝でスタン・ワウリンカに3-6, 2-6で敗れた。大会後の世界ランキングで19位となり初のトップ20入り。 全仏オープン4回戦でミロシュ・ラオニッチを4-6, 7-6(2), 6-7(6), 6-4, 8-6と4時間17分の死闘の末に破り、自身初のグランドスラムベスト8進出を果たすも、準々決勝のラファエル・ナダル戦は第2セット途中で棄権した。全米オープンでは自身初のグランドスラムベスト4進出、準決勝で第28シードのケビン・アンダーソンに6-4, 5-7, 3-6, 4-6で敗れた。大会後の世界ランキングで10位となり初のトップ10入りを果たす。 レースランキング9位(既に欠場を表明していたスタン・ワウリンカを除いて8位)で迎えたパリ・マスターズでも初戦敗退し、優勝したジャック・ソックに逆転されてATPファイナル出場を逃す。しかし補欠選手の1番手に選出されて迎えたATPファイナルは、第1戦終了後に棄権したラファエル・ナダルに替わって出場し、第2戦でドミニク・ティエム、第3戦でグリゴール・ディミトロフに敗れた。年間最終ランキングは10位。 2018年 マスターズダブルス準優勝カタール・エクソンモービル・オープンではボルナ・チョリッチに初戦敗退するも、ダブルスではベスト4入り。第10シードとして出場した全豪オープンでは初の4回戦進出。しかし、4回戦でマリン・チリッチに敗れた。BNPパリバ・オープンでは3回戦でケビン・アンダーソンに敗れた。マイアミ・オープンでは準々決勝でアンダーソンにリベンジを果たしてベスト4入りするも準決勝でアレクサンダー・ズベレフに敗れた。 バルセロナ・オープン、エストリル・オープンではベスト4入りをする。マドリード・オープンではボルナ・チョリッチに初戦敗退。しかし、BNLイタリア国際ではベスト8入り。そして、同大会のダブルスではジョアン・ソウザと組み、ATPマスターズ1000ダブルスで初の決勝進出。決勝ではコロンビアのロベルト・ファラ/フアン・セバスティアン・カバル組に6-3, 4-6, 4-10で敗れて準優勝。第10シードとして迎えた全仏オープンではマルコ・チェッキナートに3回戦敗退。ウィンブルドン選手権では第20シードとして出場して、1回戦でラドゥ・アルボットに敗れた。 ![]() ナショナル・バンク・オープンでは2回戦でカレン・ハチャノフに敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではベスト8入りして、準々決勝でマリン・チリッチに敗退。全米オープンでは第12シードで出場。2回戦のジョアン・ソウザ戦で6-4, 3-6, 7-5, 2-6, 0-2の時点で途中棄権。上海マスターズではブノワ・ペールに、パリ・マスターズではダニール・メドベージェフにそれぞれ初戦敗退して、シーズン終了。年間最終ランキングは23位。 2019年 デビス杯初優勝第23シードで迎えた全豪オープン3回戦で第12シードのファビオ・フォニーニに6-2, 6-4, 2-6, 6-4で勝利し、4回戦で第8シードの錦織圭に7-6(8), 6-4, 6-7(4), 4-6, 6-7(8)に5時間5分に及ぶ死闘の末逆転で敗れた。試合後には暴言を吐きながらテニスバッグを放り投げ、審判の判定に不満を爆発させた[1]。試合後の会見では上記のことを謝罪した。 ![]() バルセロナ・オープンではブノワ・ペール、エストリル・オープンではジェレミー・シャルディー、マドリード・オープンではライリー・オペルカ、BNLイタリア国際ではデニス・シャポバロフにそれぞれ4大会連続で初戦敗退となる結果になった。全仏オープンでは3回戦のペール戦の途中で棄権した。 ![]() ウィンブルドン選手権ではアレクセイ・ポピリンに初戦敗退して、1回戦の壁を突破できなかった。 ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは3回戦でノバク・ジョコビッチに敗れた。全米オープンでは3回戦進出。3回戦では第15シードのダビド・ゴファンにストレートで敗れたが、成都オープンでは決勝でアレクサンダー・ブブリクを下して、ツアー4勝目を挙げた。ジャパン・オープンではゴファンに初戦敗退。上海マスターズでは予選を通過するも、本戦2回戦でドミニク・ティエムに敗れた。年間最終ランキングは27位。 デビスカップ2019ではスペイン代表として出場。決勝トーナメントを勝ち進み、準々決勝でアルゼンチン、準決勝ではイギリス、決勝でカナダを破り、デビスカップ優勝に貢献した。 2020年 ATP杯準優勝 マスターズダブルス初優勝 全米ベスト4 全仏ベスト8ATPカップではスペイン代表として出場。ダブルスで活躍して、ラウンドロビンで日本、ウルグアイ、ベルギー、準決勝でオーストリアを破り、決勝進出。決勝ではセルビアに敗れ、準優勝。 全豪オープンでは第27シードとして出場して、3回戦で第1シードのラファエル・ナダルに1-6, 2-6, 4-6のストレートで敗れた。 ウエスタン・アンド・サザン・オープンでのダブルスではアレックス・デミノーと組み、ATPマスターズ1000ダブルスで初優勝を遂げた。第20シードとして迎えた全米オープンでは4回戦のノバク・ジョコビッチ戦で、11ゲーム目でブレイクされフラストレーションが溜まったジョコビッチが打ったボールが線審の喉元にあたり失格となり、[2]。ベスト8進出。準々決勝では第12シードのデニス・シャポバロフを3-6, 7-6(5), 7-6(た), 0-6, 6-3のフルセットで破り、3年ぶりにベスト4まで駒を進めた。準決勝では第5シードのアレクサンダー・ズベレフと戦い、先に2セット先取したものの、6-3, 6-2, 3-6, 4-6, 3-6の接戦で敗れ、初のグランドスラム決勝進出とはならなかった。 BNLイタリア国際ではナダルに初戦敗退。第17シードとして迎えた全仏オープンではベスト8まで駒を進めたが、準々決勝でジョコビッチに6-4, 2-6, 3-6, 4-6で敗れて、全米オープンでの再戦でリベンジされた。パリ・マスターズで準々決勝でラファエル・ナダルに敗れた。年間最終ランキングは16位。 2021年 東京五輪銅メダルATPカップではチームはベスト4入りするも、イタリア戦のシングルスでファビオ・フォニーニに敗れ、2年連続決勝進出とはならなかった。 全豪オープンでは第15シードとして出場。1回戦では2019年で惜敗した錦織圭と対戦して、7-5, 7-6(4), 6-2のストレートで勝利してリベンジを果たした。2回戦でのイジー・ベセリー戦も突破したが、3回戦でグリゴール・ディミトロフとの試合中に怪我のため途中棄権を余儀なくされた。その後スペインで新設されたアンダルシア・オープンでの決勝でハウメ・ムナルを6-1, 2-6, 6-4で破り、ツアー5勝目を挙げた。この勝利でATPツアー通算200勝を記録した。 モンテカルロ・マスターズでは3回戦でキャスパー・ルードに敗れた。マドリード・オープンではフェデリコ・デルボニスに初戦敗退。BNLイタリア国際では2回戦の錦織圭戦を前に棄権した。全仏オープンでは4回戦で第5シードのステファノス・チチパスに3-6, 2-6, 5-7のストレートで破れた。 マヨルカ・オープンではベスト4入りするも、準決勝でダニール・メドベージェフに敗れた。第11シードで出場したウィンブルドン選手権ではサム・クエリーに1回戦で破れて、ウィンブルドン選手権初戦6連敗を晒し、2回戦進出を逃した。 ドイツ国際オープンの決勝でフィリップ・クライノビッチをストレートで破り、初のATPツアー・500シリーズのタイトルを獲得するとともに、ツアー6勝目を挙げた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンではベスト8入り。準々決勝でメドベージェフに敗れた。 東京オリンピックでは準々決勝でメドベージェフを破り、ベスト4入りを果たす。準決勝ではカレン・ハチャノフに敗れたが、3位決定戦で世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチを破り、銅メダル獲得を果たす活躍を見せた。 全米オープンでは第9シードとして出場するも、1回戦でアメリカ人予選通過者のマキシム・クレッシーに7-5, 6-4, 1-6, 4-6, 6-7(7)の2セットアップの大逆転で惜敗した。モゼール・オープンでは決勝進出。決勝ではフベルト・フルカチュに敗れ、準優勝。BNPパリバ・オープンでは2回戦でカレン・ハチャノフに敗れた。パリ・マスターズでは2回戦でユーゴ・ガストンに敗れた。年間最終ランキングは16位。 2022年 マスターズ初優勝 ATP杯準優勝ATPカップでは準決勝のポーランド戦を勝ち抜き、全勝で決勝進出。決勝のカナダ戦ではデニス・シャポバロフに4-6, 3-6で敗れ、大会2度の準優勝。 全豪オープンでは第19シードとして出場して、3回戦でセバスチャン・コーダを6-4, 7-5, 6-7(6), 6-3で破り、3度目の4回戦進出。初のベスト8入りをかけて第7シードのマッテオ・ベレッティーニに5-7, 6-7(4), 4-6のストレートで敗れて、ベスト8入りにはならなかった。BNPパリバ・オープンではハウメ・ムナルに初戦敗退。マイアミ・オープンでは3回戦でヤニック・シナーに敗れた, ![]() モンテカルロ・マスターズでは3回戦でアレクサンダー・ズベレフに敗退。バルセロナ・オープンでは決勝進出。決勝でカルロス・アルカラスに3-6, 2-6で敗れ、準優勝。マドリード・オープンではボーティック・ファン・デ・ザンスフルプに初戦敗退。BNLイタリア国際では2回戦でカレン・ハチャノフに敗れた。第16シードとして迎えた全仏オープンでは1回戦でジル・シモンに4-6, 4-6, 6-4, 6-1, 4-6のフルセットで敗れた。 ウィンブルドン選手権では第16シードとして出場。ドゥシャン・ラヨビッチ戦で6-3, 4-6の時点で途中棄権し、ウィンブルドン1回戦を突破できなかった。 ナショナル・バンク・オープンではノーシードで挑んで、1回戦でマッテオ・ベレッティーニを6-3, 6-2、2回戦でホルガ・ルーネを6-0, 6-3、3回戦でヤニック・シナーを6-2, 6-4で破る活躍を見せる。準決勝でダニエル・エバンスを7-5, 6-7(7), 6-2で破り、決勝進出。決勝ではフベルト・フルカチュを3-6, 6-3, 6-3で下してマスターズ1000初優勝を果たした。 ウエスタン・アンド・サザン・オープンではミオミル・キツマノビッチに6-1, 5-7, 6-7(4)で初戦敗退。全米オープンでは第12シードとして出場し、1回戦で2020年覇者のドミニク・ティエムに7-5, 6-1, 5-7, 6-3で破り、2回戦でアレクサンダー・ブブリクを4-6, 6-4, 6-3, 7-6(5)、3回戦では第18シードのアレックス・デミノーを6-1, 6-1, 3-6, 7-6(5)で下して4回戦進出。第27シードのカレン・ハチャノフに6-4, 3-6, 1-6, 6-4, 3-6のフルセットで敗れ、ベスト8入りを逃した。年間最終ランキングは13位。 2023年 長期離脱全豪オープンでは第14シードで出場するも、2回戦でバンジャマン・ボンジに6-4, 6-4, 6-7(5), 1-6, 6-7(4)のフルセットの2セットアップからの逆転で敗退。その後のABNアムロ・オープンでリシャール・ガスケに初戦敗退すると、肘の負傷により8ヶ月もの間ツアーを離脱することを余儀なくされた。10月にATPチャレンジャーツアーにて復帰するも戦績は思うように振るわなかった。年間最終ランキングは604位。 2024年 復帰![]() 昨年の復帰から6ヶ月以上もの間を挟んで全仏オープンにてプロテクトランキングを利用して復帰を果たすも、第31シードのマリアーノ・ナヴォーネに7-5, 1-6, 3-6, 0-6の逆転で初戦敗退となった。ナショナル・バンク・オープンではファービアーン・マロジャーンに6-7(8), 7-6(3), 6-3で破り、復帰後初勝利を挙げる。2回戦ではホルガ・ルーネに1-6, 3-6のストレートで敗れた。ウエスタン・アンド・サザン・オープンでは1回戦でセバスチャン・コーダを7-5, 6-1、2回戦でマックス・パーセルを6-3, 6-3のストレートで下して3回戦進出を果たした。さらにウィンストン・セーラム・オープンでもベスト4進出をしたことで、世界ランキングは225位まで回復した。 2025年 ユナイテッド杯初出場ユナイテッドカップではスペイン代表として初出場。カザフスタンのアレクサンダー・シェフチェンコを6-2, 6-1のストレートで勝利するも、ギリシャのステファノス・チチパスに4-6, 6-4, 3-6で敗れ、チームはグループステージ敗退。 全豪オープンでは1回戦でカミル・マイクシャクを6-4, 6-4, 6-3のストレートで破り、初戦突破。2回戦では第17シードのベン・シェルトンに3-6, 3-6, 7-6(4), 4-6で敗れた。 ATPツアー決勝進出結果シングルス: 12回 (7勝5敗)
ダブルス: 9回 (4勝5敗)
成績
W=優勝, F=準優勝, SF=ベスト4, QF=ベスト8, #R=#回戦敗退, RR=ラウンドロビン敗退, Q#=予選#回戦敗退, LQ=予選敗退, A=大会不参加, Z#=デビスカップ/BJKカップ地域ゾーン, PO=デビスカップ/BJKカッププレーオフ, G=オリンピック金メダル, S=オリンピック銀メダル, B=オリンピック銅メダル, NMS=マスターズシリーズから降格, P=開催延期, NH=開催なし. 4大大会シングルス
大会最高成績
脚注
外部リンク
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