パワーバージ

パワーバージ (power barge) は、(Barge)に大容量の発電セット(内燃機関+発電機)を搭載した移動式発電所港湾などに停泊させ、近隣の需要施設へ給電する。

自力航行できる発電施設の場合は、発電船パワーシップと区別する。

概要

ディーゼルエンジンを活用したパワーバージの例

第二次世界大戦中、アメリカ軍において機動性のある発電施設が求められたことから、ゼネラル・エレクトリック社が開発。以降、軍需用に製造、ストックが行われている。また、民生用としても自然災害や急激な経済発展に伴い、電力供給不足が生じる地域には、脆弱なインフラストラクチャーを一時的に補完する有効な施設であり、フィリピンなど海洋や大河川に面した途上国でも用いられている[1]原動機ディーゼルエンジンが一般的であったが、ガスタービンエンジンも数を増やしつつある。

ロシアでは、浮上式の原子力発電所が稼働している(詳細は水上原子力発電所を参照のこと)[2]

パワーパージの例

  • SS Jacona (1918)英語版 - 1918年に第一次世界大戦用の貨物船として大量生産されたDesign 1014 ship英語版の1隻。戦後は、利用価値がなくジェームズ川に係留されていたが、1930年11月15日に世界初のパワーバージとして稼働を開始した[3]。アメリカだけでなく、タグボートに曳かれて韓国の釜山や沖縄で電力を供給した[2]

出典等

  1. ^ ミンダナオ島で新たな発電所停止、電力また悪化か(NNA.News 2010年4月6日)
  2. ^ a b Kaneko, Hitoshi (2020-09-01). “船舶および浮体型発電Plantからの陸上給電に関する動向” (英語). マリンエンジニアリング 55 (5): 548–552. doi:10.5988/jime.55.548. ISSN 1346-1427. https://www.jstage.jst.go.jp/article/jime/55/5/55_548/_article/-char/ja/. 
  3. ^ Kane, Joseph Nathan (1969).『Famous First Facts.』 H. W. Wilson Company. p220.

関連項目

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