ビデオ信号記録装置![]() ビデオ信号記録装置[要出典](ビデオしんごうきろくそうち[要出典])、ビデオレコーダ(英: video recorder)は映像信号(ビデオ信号)を記録するための装置である。 歴史![]() 1956年にアメリカのアンペックス社が世界初のビデオテープレコーダー(VTR)「VR-1000」を発表した[1][2]。回転4ヘッド方式で、2インチ幅テープを使用する方式で[1]、放送局用のもので、超大型のジュークボックスのような大きさで[2]、価格は当時で3,000万円もした[1](現在の貨幣に換算すると、1億8,000万円近くになる)。白黒の映像信号を記録するものである。これをアメリカのテレビ局のCBSやNBCが購入し導入した[1]。発表から2年後の1958年には、NHKをはじめとして日本のテレビ局各社もこれを輸入し採用し始めた[1]。 アンペックスの「VR-1000」はそれまで独自の研究を行っていた東芝・ソニー・富士フイルム・ビクターなどの日本のメーカー各社に大きな衝撃を与え、VTRの研究開発が各社で本格的に開始されるきっかけとなった[2][1]。 ソニーは、1958年8月にアンペックス方式と同じ2インチ幅テープで4ヘッド方式でVTRの試作を開始し、10月に試作機を完成させ[1][3]、12月に「国産VTRの第1号」として発表した[1]。アンペックスの装置よりさらに大きく、幅も高さも数メートルあるような巨大な装置であった。ビデオ装置というのは音響装置とは比べ物にならないほど技術的に難しい装置であり、ソニーの技術陣が力を合わせて大奮闘したことは想像に難くないが、この試作機製作を行ったことでソニーはVTR技術を蓄積することに成功し、その後も独自のVTR開発に挑んでゆくことになった[1]。 ![]() アンペックスは1960年にVR-2000を発表。これはカラーの映像信号をハイバンドで記録できる装置であった。2インチ幅テープで4ヘッドであった[4][5]。 なお、アンペックスのパテントの管理方針は厳しいものであり、ライセンスを受けてアンペックスと同じ方式のVTRを放送局用に開発をすることは困難で、参入障壁が高すぎたのでほとんどのメーカーは放送局用のVTRの開発は諦めて、他の市場つまり放送局以外の業務用や家庭用のVTRを開発する方向に進まざるを得なかった[2]。 家庭用1964年にはソニーが世界初の家庭用のVTRとして「CV-2000」を発売した。これは2分の1インチ幅のテープを使用し、回転2ヘッドヘリカルスキャン方式を採用したオープンリール型白黒VTRであった。価格は放送局用の100分の1以下で、業務用VTRと比べても10分の1以下という低価格を実現し、ヒット商品となった[2]。ただし実際には、主に教育機関などで業務用として導入された。 ソニーのCV-2000の登場で日本で家庭用VTRの開発競争が本格化し、1965年には松下電器産業(現:パナソニック)が「NV-1000」、1966年にビクターが「KV-800」、1967年には東芝が「GV-1010」を発売した[2]。 放送局用、業務用放送局用には1970年3月に、それまでのオープンリール方式の他に、カセット方式ではU規格を統一的に使うことで日本国内および海外のメーカー8社で合意を形成できた[6]。 ![]() ソニーは早くからVTR技術の蓄積に成功しており、放送局用に「BVシリーズ」を販売し、放送局用録画機器でも高いシェアを得るようになった。BVHは1インチVTR、BVUはUマチックVTR、BVPはビデオカメラ、BVMはモニター、BVEはビデオ編集コントローラーにつけられた型名で、これらを組み合わせてシステムを構築できた。ソニーはビデオ記録装置として1976年にBVH-1000を、1982年にBVH-2000を[7]リリースした。1インチVTRでヘリカルスキャン方式のものである。 記録媒体による分類→「カセットテープ § ビデオ用」も参照
用途による分類(特定用途のものを列挙)
参考文献
脚注注釈出典 |
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