ピーター・ガブリエル IV
『ピーター・ガブリエル IV』(Peter Gabriel IV)は、イギリスのミュージシャン、ピーター・ガブリエルによるソロ4作目。彼のソロ・デビュー時から使われていた『Peter Gabriel』のアルバム・タイトル使用は本作で最後となる。『Peter Gabriel 4』、または『Security』とも呼ばれる。 概要前作、『ピーター・ガブリエル III』の制作終了後、ピーターはインタビューで発言した。「私はある一つの音楽エリアに大きな興味を持っている。それは純粋にパーカッションとエレクトロニクスだけの基盤に立った音楽だ。今までの私の曲の幾つかはそのフォーマットに則っていないが、少し後には確実にそこにいくだろう。私が思うにはプリミティブ(原始的)エレクトロニクス・ミュージックは、1980年代に私が行こうと望んでいるところなのだ」「私は非ヨーロッパ音楽と古いタムラ(モータウン)のレコードを聴いている。それは発明の模範なのだ。私は曲を書き始める前に40か50のリズムを持っている。その内、20を漠然としたトラック・フォームに使い、12を様々なオーヴァー・ダブに使い、8つを最終的なミックスに使う。とても無駄なプロセスに思えるが、それが私の望むやり方なのだ。『ピーター・ガブリエル IV』ではフェアライトCMIでメインの音を作った。容易にライブ・サウンドを作ることができるからだ。それで私はサウンド・ライブラリーを創造しようと試みたんだ」[1]。 本作は、こういった考えを基本に制作された作品であり、CMIやリンといったデジタル・プログラミングによるベーシック・トラックを基に、その上に彼のツアー・メンバーであるデヴィッド・ローズ(ギター)、トニー・レヴィン(ベース、スティック)、ジェリー・マロッタ(ドラム)、ラリー・ファスト(シンセサイザー)、ジョン・エリス(ギター)といった、いつもの面々によるサウンドを重ねて作られている。また、特筆すべき点は、本作ではコーラス・ワークにピーターの隣人でもあるバースの住人ピーター・ハミルがゲスト参加していることである。更に「ザ・リズム・オブ・ザ・ヒート」にはエコーメ・ダンス・カンパニーによるガーナ式のドラム・サウンドが取り入れられている。[1] ピーター・ガブリエルは、本作が発表される直前の1982年7月16日から18日の3日間にかけて行われた民俗音楽の祭典「ウォーマッド (WOMAD = World Of Music And Dance)」を発案し、ブリストルのオーディオ・マガジン『ザ・レコーダー』のスタッフでもあったトーマス・ブルーマン (同祭典のディレクター)と共にこの祭典の実現に力を貸している(ピーターは本誌の2号に1979年から1980年の貴重なライブ・テイクを提供している)。[1] 収録曲全作詞・作曲 : ピーター・ガブリエル サイド1
サイド2
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脚注
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