フィルムエストTV
フィルムエストTV(FilmestTV)は、日本のYouTuberグループである。 概要2014年(平成26年)よりYouTubeに動画を公開している[1]。当初は、にしいを筆頭に「面白いことがしたい」という友人らによるグループで「バラエティ番組風」の動画を作成。「大学の単位を落としたので記者会見をやってみた」というニュース番組風の動画は、50万回超再生される[2]。2018年春以降は、グループメンバーがそれぞれ就職し動画を作る時間がとれなくなったことなどから、YouTubeの更新が止まっていた[2]。 新型コロナウイルスの感染拡大時、にしいが「テレワーク」の昭和風ロゴをTwitterで公開したところ”絶妙な古さ”が反響を呼んだことから、現代の現象を昭和テイストな映像で表現することを思いつき、現代のニュースとしても成立する映像を志向した[3]。「画の汚し方」と「当時っぽいフォント」、さらに「ステイ・ホーム」「ソーシャル・ディスタンス」のように、外来語には細かく中点(・)を挟むといった昭和時代特有の表現にディテールにもこだわっている[3]。「80年代風テレワークCM」の動画は、「テレワーク」という新しい概念[注 1]ながらも語感に懐かしさを覚えたことをきっかけに制作されたものだが、それに共感が拡がり、Twitterでは1.4万リツイート、2.8万いいねの反響を呼んだ[2]。YouTubeでは昭和時代、(バブル期の)平成時代初期のニュース・情報番組を模した動画を中心に50本以上公開されており、架空の放送局である神戸テレビ放送(KTC)で放送されたという体で、内容に応じて「リアルナイトかんさい」「2時です!ワイドスタジオ」「ナイト23」など、番組のテイストが変えられている[4]。また、動画が公開されると、実際に放送されたものではないにもかかわらず、「大阪の従兄弟の家で見ていた」等、如何にも実際に見ていたかのようなコメントが書き込まれることがある[5]。 2021年1月、昭和時代のテレビ番組やその再現を愛するMBS毎日放送アナウンサーの福島暢啓とコラボして、「『MBSニュースライン』タピオカ抜き注文殺到問題」の動画を作成し、MBSのトークライブで公開され[1]、YouTubeで100万回以上再生されている(2022年5月現在)。 2021年4月、ブラザー工業のエイプリルフール企画として「ビジネスインクジェット」「プリふれ模型店」のウェブCMを制作。以降もParamount+[注 2]や東北楽天ゴールデンイーグルス[注 3]、BESS[注 4]といった企業とのコラボ動画が公開されている。 2024年3月、フィルムエストTV10周年を記念してトークライブが大阪にて実施された。 2024年6月、北海道テレビのディレクターである嬉野雅道の提案で同局の人気番組である『水曜どうでしょう』の前身という設定の『水曜!いかがでしょう』が公開された[6][7]。1968年(昭和43年)に放送された番組という設定のため、映像はモノクロ、当時の時刻表も登場するなど、時代考証を忠実に再現し、SNS上で話題となった[7]。 近年では、YouTubeチャンネルの枠を超えて放送局や別媒体のプラットフォームとコラボして作品を発表する[8][9]など、作品発表の場を拡張している。 友近サスペンス劇場
2023年6月に、友近とのコラボ作品「知りすぎた女」を公開した。これは、5回に分けて公開された長編作品である[10]。 この縁もあって、更に友近の提案により、1980年代の2時間サスペンスを再現した『友近サスペンス劇場』が制作されることになり、以後シリーズ化すると共に、2時間サスペンス風の作品が複数展開されることになった。 第1弾『外湯巡りミステリー・道後ストリップ嬢連続殺人』友近の地元である愛媛県を舞台に、全国でも珍しいという外湯巡りが楽しめる道後温泉周辺で起きる連続殺人事件の謎に迫る内容。 2024年9月13日に公開され、1時間半以上におよぶ長時間の動画であるにもかかわらず、公開から1ヶ月程度で345万回再生されるなど[11]、話題となった[12]。友近演じる雑誌ライター「黛京子」と、同じ愛媛県出身の芝大輔(モグライダー)演じる相棒のカメラマン「奥野茂」が、松山市内にあるストリップ劇場で発生したストリップ嬢殺人事件の真相を追うというものである。動画内で放送されているCMは、いずれも愛媛県内に実在する企業で、こちらも1980年代風のテイストで独自に製作されたものである。 更にYouTube動画としては異例の反響を見せており、以下のような動きが発生した。
第2弾『道後ストリップ嬢連続殺人』の好評を受け、第2弾の制作が決定された。2025年7月14日に、舞台は石川県七尾市で、同年10月撮影、2026年初頭公開予定であることが発表された[16][17]。『道後ストリップ嬢連続殺人』同様、黛京子(友近)と奥野(モグライダー芝)によるサスペンスとなる。 崖
2025年6月30日から、テレビ朝日とKDDIが共同展開するショートドラマアカウント【スキドラ】の企画として、友近サスペンス劇場の関連作品として『崖(がけ)』の配信が決定した[18]。全6回で、2時間サスペンスのラストの定番である、崖で犯人を追い詰めるシーンだけを1回につき10分だけやるというものである。友近は、『道後ストリップ嬢連続殺人』同様、雑誌ライターの黛京子として出演する。犯人役として、内藤剛志、船越英一郎といった、2時間サスペンスや刑事ドラマでは犯人とは真逆の立場(刑事など)での出演が多い俳優が起用されているのも特徴である。なお、この作品には奥野(モグライダー芝)は登場しない。 こちらについては、テレビ朝日で、2025年8月3日4:00 - 4:30に、第1話から第3話の連続放送が決定した[19]。フィルムエスト作品が地上波で放送されるのは、これが初めてとなる。関東ローカルでの放送であったが、放送終了後にTVerによる期間限定の見逃し配信が行われた[20]。
架空名作劇場
1987年〜2004年に放送されていたという設定の2時間ドラマ風の「人情刑事 呉村安太郎」シリーズを2週に渡って放送する。主演の刑事「呉村安太郎」を演じる名俳優「加賀美勲」として、平子祐希(アルコ&ピース)が出演。友近は呉村が通うバーのママ「大森真由美」を演じる女優「三篠慶子」として出演する[21]。フィルムエストにとって、地上波での長編作品は初めてとなる。 上記放送の宣伝を兼ね、通常のフィルムエストの動画として、2人がワイドショー番組(前述の『2時です!ワイドスタジオ』)のインタビューに応じるという動画を同年7月23日に公開した。 メンバー
出演者メンバーのにしいや秋山などに加え、前述のMBS福島アナなど、著名人が出演する作品も多数存在する。特に2024年以降の作品では、男性役で真山隼人、女性役で増田樹乃(玉川温泉所属の昭和風アイドル)[24]が多くの作品に出演している。
作品によっては、役名(別名義)での出演となっているケースもある。[注 7] 脚注注釈
出典
外部リンク
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