フォクトレンダーのコンパクトカメラ製品一覧 (フォクトレンダーのコンパクトカメラせいひんいちらん)は、フォクトレンダー がドイツ時代に製造した、コンパクトカメラの一覧である。
110フィルム使用カメラ
ヴィトレット110 (1984年 発売[ 1] ) - レンズは最短撮影距離1.2m目測のランター 24mm5.6。シャッターは2速[ 1] 。ハインツ・ヴァースケ 設計[ 2] 。
ヴィトレット110EL (1984年発売[ 1] ) - レンズは固定焦点のランター 24mm5.6。天気マークで絞りを合わせると4-1/300秒のシャッター速度が自動で選択される[ 1] 。
126フィルム使用カメラ
ベッシーK (Bessy K 、1964年 頃発売[ 3] ) - レンズは単玉VOIGTAR44mm/F8。シャッターはPRONTER 200 V(1/200秒、フラッシュ使用時1/30秒)。中/遠ゾーンフォーカス。外観の露出計はデザインのみ。ブライトフレームファインダー。AG-1閃光電球 式フラッシュを搭載(動作には点火用電池が必要)。[ 4] バルダが製造。
ベッシーAK (Bessy AK 、1964年頃発売[ 3] 。) - レンズはCOLOR-LANTAR38mm/F2.8。シャッターはPRONTER-MATIC V。ゾーンフォーカス用に3カ所のクリックストップが有る目測式焦点調節。シャッター速度優先式自動露出。焦点調節に連動したフォーカスゾーン表示が有るパララックス自動補正ブライトフレームファインダー。正面の他、反射器を真横に向ける事で間接照射も可能なAG-1閃光電球式フラッシュを搭載。[ 5] バルダが製造。
ベッシーS (Bessy S 、1966年 頃発売[ 3] ) - ベッシーKのフラッシュ機能をフラッシュキューブ 式に変更した。[ 6]
ベッシーAS (Bessy AS 、1966年頃発売[ 3] ) - ベッシーAKにフラッシュキューブ対応機能を追加した。AG-1/AG-3B閃光電球式フラッシュとの同時使用も可能。[ 7]
ビテッサ 126 エレクトロニック (Vitessa 126 electronic、1967年 発売) - ツアイス イコン/フォクトレンダー銘。
ビテッサ 126 CS (Vitessa 126 CS、1967年発売) - ツアイス イコン/フォクトレンダー銘。
ビテッサ 126 S エレクトロニック (Vitessa 126 S electronic、1967年発売) - ツアイス イコン/フォクトレンダー銘。
ベッシー (Bessy、1970年 発売) - バルダ 144のOEM。
ベッシー オートマチック (Bessy automatic、1970年発売) - バルダ 344のOEM。
ベッシーエレクトリック (Bessy electronic、1970年発売) - バルダ エレクトロニック 644のOEM。
ベッシーエレクトリックII (Bessy electronic II、1970年発売) - バルダ エレクトロニック 844のOEM。
ベッシー X (Bessy X、1971年 発売) - バルダ 144XのOEM。
ベッシー オートマチック X (Bessy automatic X、1971年発売) - バルダ 344XのOEM。
ベッシーエレクトリックII (Bessy electronic II、1971年発売) - バルダ エレクトロニック 844XのOEM。機種名はそのままだったがフラッシュキューブ対応に改められた。
CLSC (1975年 頃発売[ 1] ) - レンズはイスコナーL 35mmF5.6。
135フィルム使用カメラ
スプリングカメラのヴィトーシリーズ
固定鏡胴のヴィトーシリーズ
ヴィトーB
24×36mm(ライカ)判。従前から存在したスプリングカメラ のヴィトー シリーズのレンズを固定鏡胴・全体繰り出しとした。普通レンズを固定鏡胴化すると大型化するが、このシリーズでは最低限に止められている[ 8] 。
ヴィトーB (Vito B 、1954年 発売[ 9] [ 10] [ 11] [ 12] ) - 撮影レンズは一見前玉回転式にも見えるが実際にはシャッター前面にレンズを固定しており全群繰り出しており[ 13] カラースコパー 50mmF3.5またはカラースコパー 50mmF2.8を固定装着する。フィルム巻上げでシャッターチャージがされるようになった[ 8] 。
ヴィトーB後期型 - ヴィトーBL のライトバリューと等倍大型ファインダーを装備し「大窓」と称される[ 14] 。
ヴィトーBL (Vito BL 、1957年 発売[ 11] [ 13] ) - ヴィトーB にセレン光電池による露出計を内蔵させた[ 14] ライトバリュー式とし、ブライトフレームが入った完全等倍[ 14] ファインダーを備えたモデル[ 13] 。巻き上げレバー上のボタンを押すと測光、離すと露光値が固定される。
ヴィトーBR (Vito BR 、1958年 頃発売[ 10] [ 11] ) - 露出計なし[ 10] 、距離計連動[ 14] 。シャッターはプロンターSLK-V[ 10] 。
ヴィトーC (Vito C 、1961年 発売[ 10] [ 11] ) - シャッターはプロンターSLK-V。かなり大型化してしまった[ 10] 。
ヴィトーCD (Vito CD 、1960年 [ 15] または1961年 [ 11] 発売) - レンズはランター 50mmF2.8。シャッターはプロントでB、1/30-1/250秒、セルフタイマーつき。また非連動露出計を内蔵している[ 15] 。
ヴィトーCL (Vito CL 、1960年 [ 15] または1962年 [ 11] 発売) - レンズはカラースコパー 50mmF2.8。シャッターはプロンターLKでB、1/30-1/500秒、セルフタイマーつき。ヴィトーCD の露出計をフィルム感度、絞り、シャッター速度と連動させたモデル[ 15] 。
ヴィトーCLR (Vito CLR 、1962年発売) - ヴィトーCL に連動距離計を加えたモデル[ 11] 。
ヴィトーCS (Vito CS )
ヴィトーCSR (Vito CSR 、1967年 発売)
ヴィトーオートマチック (Vito Automatic 、1964年 発売[ 11] ) - セレン露出計によるシャッター優先AEを備えたモデル。ピント合わせは目測[ 11] 。
ヴィトーオートマチックII (Vito Automatic II )
ヴィトーオートマチックR (Vito Automatic R )
ディナマチックシリーズ
24×36mm(ライカ)判。普及判AEカメラ[ 11] 。
ディナマチックI (Dynamatic I 、1961年 発売[ 3] ) - レンズはランター 50mmF2.8、シャッターは1/30から1/125秒のプロンターマチックV[ 3] 。
ディナマチックII (Dynamatic II 、1961年 発売[ 3] ) - ディナマチックI に連動距離計を装備し、レンズをカラースコパー 50mmF2.8、シャッターを1/30から1/300秒のプロンターマットSとしたもの[ 3] 。
ヴィトマチックシリーズ
24×36mm(ライカ)判。ヴィトーB を露出計連動とした上級シリーズ。ファインダーは等倍。
ヴィトマチックI (Vitomatic I 、1958年 発売[ 15] ) - トップカバーの窓で指針追針式のセレン光電池式露出計を装備した[ 11] 。レンズは全群繰り出し式[ 16] の目測、カラー・スコパー 50mmF2.8[ 15] 。
ヴィトマチックII (Vitomatic II 、1958年 発売[ 15] [ 16] ) - ヴィトマチックI を距離計連動としたもの[ 11] [ 16] 。
ヴィトマチックIa (Vitomatic Ia 、1960年 発売[ 11] ) - ヴィトマチックI のシャッター最高速度を1/500秒とした[ 11] 。
ヴィトマチックIIa (Vitomatic IIa 、1961年 発売[ 17] ) - ヴィトマチックII のシャッター最高速度を1/500秒とした[ 11] 。セレン光電池式の露出計装備、距離計連動。撮影レンズはウルトロン 50mmF2またはカラースコパー 50mmF2.8。シャッター最高速1/500秒。
ヴィトマチックIb (Vitomatic Ib 、1965年 発売[ 11] ) - ヴィトマチックIa の改良型でファインダー内に絞り値とシャッタースピードが指針追針式で表示されるようになった[ 11] 。
ヴィトマチックIIb (Vitomatic IIb 、1965年 発売[ 11] ) - ヴィトマチックIa の改良型でファインダー内に絞り値とシャッタースピードが指針追針式で表示されるようになった[ 11] 。撮影レンズはスコパー 50mmF3.5。
ヴィトマチックIIIb (Vitomatic IIIb 、1965年 発売[ 11] ) - ヴィトマチックIIb の撮影レンズをウルトロン 50mmF2としたモデル。
ヴィトマチックIcs (Vitomatic Ics [ 18] ) - ヴィトマチックIb の改良型で露出計がCdS式に変更された。
ヴィトマチックIIcs (Vitomatic IIcs [ 18] ) - ヴィトマチックIIb の改良型で露出計がCdS式に変更された。
ヴィトマチックIIIcs (Vitomatic IIIcs [ 18] ) - ヴィトマチックIIIb の改良型で露出計がCdS式に変更された。
ヴィトローナ (Vitrona 、1964年 発売[ 11] ) - 世界でも早い時期のフラッシュ 内蔵カメラ。レンズはランター 50mmF2.8。シャッターはセルフタイマーつきプロンター250でB、1/30-1/250秒。内蔵フラッシュのガイドナンバーは16/ISO100。大型グリップは電池室である[ 15] 。
ヴィトレットシリーズ
ヴィトレットDR
ヴィトレットS
24×36mm(ライカ)判。ディナマチックシリーズから、さらに写真撮影に最低限必要な機能のみに絞った普及シリーズ[ 11] 。
ヴィトレット (Vitoret 、1965年 発売[ 3] )
ヴィトレットD (Vitoret D 、1965年 発売[ 3] )
ヴィトレットF (Vitoret F 、1965年 発売[ 3] )
ヴィトレットR (Vitoret R 、1965年 発売[ 3] )
ヴィトレットL (Vitoret L )
ヴィトレットLR (Vitoret LR )
ヴィトレット DR (Vitoret DR )
VFシリーズ
ローライ への商標売却後に発売された。原型はツァイス・イコンS310 [ 19] 。
VF101 (1973年 発表[ 19] 、1974年発売[ 20] ) - レンズはカラースコパー 40mmF2.8[ 19] 。
VF102 (1973年発表[ 19] 、1974年発売[ 20] ) - VF101 をバヨネットマウントによるレンズ交換可能としたもの。交換レンズとして望遠レンズのカラーダイナレックス 80mmF3.5があり[ 19] 、このレンズ装着時にはファインダー40mm枠の内側に80mmのブライトフレームが表示される[ 1] 。
VF135 (1974年 発売[ 1] ) - レンズはカラースコパレックス 40mmF2.3[ 1] 。
VF35F (1979年 発売[ 1] ) - フラッシュを組み込んだカメラ。距離計連動。レンズはフォコター 38mmF2.8[ 1] 。
プラスチックカメラのヴィトーシリーズ
24×36mm(ライカ)判。レンズは折りたたみ式。バルダ のOEMでミノックス35EL とほぼ同一。前蓋支持がタスキでなくギアになっている点、明かり取りの窓が少し大きくなっている点がミノックス35EL とは違う[ 19] [ 21] 。
ヴィトーC (Vito C 、1981年 発売[ 1] ) - 固定鏡胴のヴィトーC とは全く別のプラスチックカメラ。レンズはカラースコパー 38mmF2.8。プログラムAE。
ヴィトーCS (Vito CS 、1983年 発売[ 1] ) - プラスチックカメラのヴィトーC に電子セルフタイマーと逆光補正を備えた上級版。レンズはカラースコパー 38mmF2.8。
ヴィトー (Vito 、1983年発売[ 1] ) - プラスチックカメラのヴィトーC のレンズをカラーフォコター 38mmF5.6とした普及版。
ヴィトローナAF (1984年 発売[ 1] ) - オートフォーカスカメラ[ 1] 。
ヴィトレットM (1984年発売[ 1] ) - ヴィトローナAF からオートフォーカス機構を省略した普及機[ 1] 。
ヴィトーAF (1984年発売[ 1] ) - オートフォーカスカメラ。レンズはフォコター 35mmF3.8[ 1] 。
ラピッドフィルム使用カメラ
ヴィトレット・ラピッドD (Vitoret Rapid D 、1966年 発売[ 3] )
脚注
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.44。
^ 『クラシックカメラ専科No.38、プラクチカマウント』p.117。
^ a b c d e f g h i j k l m 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.23。
^ Voigtlander bessy k 28x28mm INSTRUCTIONS FOR USE
^ Voigtlander bessy ak 28x28mm INSTRUCTIONS FOR USE
^ Voigtlander bessy s 28x28mm INSTRUCTIONS FOR USE
^ Voigtlander bessy as 28x28mm INSTRUCTIONS FOR USE
^ a b 『別冊ステレオサウンド ヴィンテージカメラセレクション』p.64。
^ 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.17。
^ a b c d e f 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.21。
^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.22。
^ 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.92。
^ a b c 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.36。
^ a b c d 『別冊ステレオサウンド ヴィンテージカメラセレクション』p.65。
^ a b c d e f g h 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.37。
^ a b c 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.71。
^ 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.9。
^ a b c 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.93。
^ a b c d e f 『クラシックカメラ専科No.16、コンパクトカメラ』p.19。
^ a b 『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』p.43。
^ 『クラシックカメラ専科No.16、コンパクトカメラ』p.64。
参考文献
『別冊ステレオサウンド ヴィンテージカメラセレクション』ステレオサウンド ISBN 4-88073-035-1
『クラシックカメラ専科No.16、コンパクトカメラ』朝日ソノラマ
『クラシックカメラ専科No.17、フォクトレンダーのすべて』朝日ソノラマ
『クラシックカメラ専科No.38、プラクチカマウント』朝日ソノラマ