フランス全国選手権
フランス全国選手権(フランス語: Championnat de France de football de National = シャンピョナ・ドゥ・フランス・ドゥ・フットボル・ドゥ・ナショナル)(フランス語発音: [ʃɑ̃pjɔna də fʁɑ̃s də futbol də nasjɔnal])は、フランスにおける男子サッカーの3部リーグである。シャンピオナ・ドゥ・フランス・ナシオナル[1][2]やナショナル(National)、またはディヴィジョン3(Division 3)と表記されることも多い。 位置としてはリーグ・アンとリーグ・ドゥの下位リーグ、フランス全国選手権2の上位リーグという位置付けである。 開催方式現在は18のクラブがそれぞれ2回、互いの本拠地で試合を行い(ホーム&アウェイ方式)順位を決定する。 シーズン終了後、リーグ・ドゥの下位の2クラブとフランス全国選手権の上位の2クラブが自動的に入れ替わり、リーグ・ドゥの16位のクラブとフランス全国選手権の3位のクラブは入れ替え戦を行い勝者はリーグ・ドゥ、敗者はフランス全国選手権にて翌シーズンを戦う。 またその際同じようにフランス全国選手権の下位の3クラブと自動的にフランス全国選手権2の各グループ1位のクラブも自動的に入れ替わる。 2012年、欧州経済の混迷を背景に財政面で逼迫したクラブが債務超過に陥るケースが相次いだ事から、2013-14シーズンから参加チームを20から18に減らし、リーグの規模を縮小することが決定された。 そのため、2012-13シーズンは下位6クラブが自動的に降格する予定であったが、フランス全国選手権5位のFCルーアン、リーグ・ドゥからの降格チームであるル・マンFCとCSスダンの3チームが財政上の理由により下位リーグへの降格処分となったため、下位3クラブのみが自動降格した。 2023-24シーズンはリーグ・ドゥのクラブが18クラブに削減されるため上位2位までが自動昇格となり、リーグ・ドゥの18位のクラブとフランス全国選手権の3位のクラブ間の入れ替え戦は行われなかった。 2024-25シーズンは財政上の理由によりリーグ・ドゥからフランス全国選手権への降格が決まっていたジロンダン・ボルドーが フランス全国選手権2への更なる降格処分をDNCG(経営管理総局)より言い渡されたため変則的に17クラブで行う事になった[3]。 またこれに伴いフランス全国選手権2への降格枠は当初予定されていた3枠から2枠へと削減された。 なお、リーグ・ドゥより降格してきたクラブには財政上の問題などの特別な理由がない限り2年間だけプロとしての活動が認められる。このためフランス全国選手権はプロとアマが混在するリーグとなっている。なおこの2年間の間に4部に当たるフランス全国選手権2に降格することになった場合は規定によりプロチームの活動が認められなくなる。 歴史フランスでプロサッカーが誕生して以来1970年までは2部リーグでも財政上の問題を抱える以外は下部リーグに降格することはなく、それはシーズンを最下位で終えても同じであった。プロとアマは明確に区別されていた。しかし、1960年代になるとプロとしての地位を捨てリーグから脱落するクラブが後を絶たず、それを補填するためにアマチュアの中でも有力なクラブに対してプロの資格を与え2部リーグへの参戦を促すようになった。これに対してはディジョンFCOやガゼレク・アジャクシオのようにアマチュアリズムを追求するクラブからは昇格を拒否する動きもあった。 そして1970年にフランスサッカー連盟(FFF)とフランスプロサッカー連合会(現在のLFP)はリーグ編成に着手する。すなわちプロとアマの垣根は撤廃され、2部リーグはオープン化されプロ・セミプロ・アマチュアが混在するリーグとなった。だがこれは著しくリーグの質を低下させてしまい逆にフランスサッカー界における足枷となってしまった。 長らく続くこうした状況を打破するために1992年に大規模な改革を打ち立てた。1992-93シーズンまではプロ20クラブからなるディヴィジョン1、プロアマ混在の18クラブ2グループからなるディヴィジョン2、アマとプロのリザーブチームの16クラブ3グループからなるディヴィジョン3、アマの14クラブ8グループからなるディヴィジョン4に分かれていたが、これを1993-94シーズンよりディヴィジョン2とディヴィジョン3の間に新たにフランス全国選手権1を設立し、ディヴィジョン2の各グループ12位以下の14クラブをディヴィジョン3への降格の代わりに転籍させた。 これにディヴィジョン3の各グループ上位の内参加表明を行った22クラブを加えた36クラブが初年度(1993-94)のフランス全国選手権1参加メンバーとなり18クラブずつ2グループで行われる事となり、またリーグのシステムは旧ディヴィジョン2を参考にしたため各グループ上位2クラブがディヴィジョン・ドゥへ昇格、下位3クラブが4部リーグへ降格という形式を踏襲する事になった。また、フランス全国選手権1の新規創設に伴ってかつてのディヴィジョン3に代わる第4層の国内選手権としてフランス全国選手権2、ディヴィジョン4に代わる第5層としてフランス全国選手権3がそれぞれ改称されて新規に設立された。 1997年、フランス全国選手権1から現在の名称であるフランス全国選手権へと最改称。これと同時に1997-98シーズンより2グループ制が廃止となった。 2025年1月16日、フランスサッカー連盟会長のフィリップ・ディアロが記者会見を開き、2026-27シーズンよりプロリーグのリーグ・トロワを創設すると発表した[4]。 所属クラブ
前シーズン最終順位順、括弧内はホームタウン所在地。▼はリーグ・ドゥからの降格クラブ、△はフランス全国選手権2からの昇格クラブ。
歴代優勝クラブ
1. ^ASOAヴァランスは2位でリーグ・ドゥ昇格の権利を得たものの130万ユーロの負債を抱えて経営破綻した結果DNCG(経営管理総局)よりローヌ=アルプ地域リーグDH(6部)への降格を言い渡された。またこの昇格が取り消されたためフランス全国選手権に降格予定だったクレルモン・フットはリーグ・ドゥ残留となった。 2. ^財政面の悪化により一度は降格を命じられたRCストラスブールが、これを不服として上告した末、リーグ残留を認められたため変則的に21チームで行われた。このため、シーズン終了後の降格チーム数が下位5チームとなった。 3. ^2013-14シーズンからチーム数が20から18に変更されることに伴い、下位3チームが降格となった。また、5位のFCルーアン、リーグ・ドゥからの降格チームであるル・マンFCとCSスダンの3チームが財政上の理由により降格処分となった。 4. ^リュゼナックAPは2位でリーグ・ドゥ昇格の権利を得たもののホームスタジアムの規定基準を満たす事ができずDNCG(経営管理総局)より昇格差し止めを命じられた。クラブはこれを不服として争ったものの既に新シーズンは始まっていてリュゼナックAPはどのリーグにも所属する事ができない状態となった。最終的にはリュゼナックAPは2014−15シーズンはミディ=ピレネー地域リーグDHR(7部)に参加することになった。 脚注注釈出典
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