マレーシアの競馬マレーシアの競馬(マレーシアのけいば)では、マレーシアにおける競馬について記述する。 歴史
特徴マレーシアでは、首都クアラルンプール(正確にはクアラルンプール連邦直轄領の外縁部にあるセランゴール州(スランゴール州)スンガイ・ブシ)のセランゴール・ターフクラブ(Selangor Turf Club)、第3都市イポーのペラ・ターフクラブ(Perak Turf Club)の2団体が、マラヤン競馬協会(Malayan Racing Assciation)の統括の下でサラブレッドの平地競走を施行している[1]。かつてはリゾート地ペナン島のペナン・ターフクラブ(Penang Turf Club)も含む3団体だったが、同クラブは2025年に解散が決議され、競走の開催を終了した[4]。 マレーシアの競馬は19世紀のイギリス植民地時代に持ち込まれたもので、マラヤン競馬協会は、かつてマレーシアのマレー半島部分がシンガポールと合わせて英領マレー(マラヤ連邦)として統合されていた時代から継続して、シンガポール・ターフクラブを含む4団体を、国をまたいで統括する珍しい競馬統括機関となっていた[2]。 なお、ボルネオ島(北ボルネオ)ではサバ州コタキナバルのロイヤル・サバ・ターフクラブ(Royal Sabah Turf Club)などにより、在来馬(ポニー)による競馬が施行されている[5]。 競走2団体のターフクラブが運営する2か所の競馬場があり、毎週土曜日と日曜日に開催日が重ならないように年間番組が編成されている[1]。年間の競走開催数は、新型コロナウイルス感染症の流行以前は3団体合計で900前後あった[6]。 大レースとして、セランゴール・ターフクラブ主催のトリプルクラウンシリーズがある。 トゥンクゴールドカップ(芝1200m、賞金200,000リンギット(約600万円))、セランゴールゴールドカップ(芝1600m、賞金150,000リンギット(約450万円))、ピアラ・エマス・スルタン・セランゴール(芝2000m、賞金150,000リンギット(約450万円))の3つのローカルG1競走から構成されるが、2003年のシリーズ創設以来、3戦全勝して三冠(トリプルクラウン)を達成した馬は出ていない[7]。なお、トリプルクラウンシリーズはイギリス式のクラシック競走と異なり出走条件の馬齢は3歳以上、性別は指定なし(騸馬出走可)となっており、2007年にセランゴールゴールドカップに勝ったタヤスツヨシ産駒のオーストラリア産馬ジェラムスペシャル(Jelam Special)は当時5歳の騸馬だった[8]。 馬券馬券はパリミュチュエル方式で[6]、18歳以上が購入できる[9]。電話投票およびインターネット投票のサービスも存在する[10]。18歳未満の馬券購入は刑事罰を伴う違反であり[9]、競馬場に入場することもできない[1]。 賭式には単勝(Win)、複勝(Place)、馬連(Quinella)、馬単(Exacta)などがある[1][11]。単勝、複勝のほか、3連単(Forecast3)の売り上げが多い[12]。 馬産と競走馬マレーシアではサラブレッドの生産は行われていない[6]。 競走馬はオセアニアからの輸入が主となっており、馬齢は南半球式に数えられる[1]。在厩頭数は新型コロナウイルス感染症の流行以前の統計で、3団体合計で1000頭程度であった[6]。 主な競走マレーシアは『国際セリ名簿基準書』のパートII国であり、同基準書のパートIIに記載されている国内重賞は、国際的にはブラックタイプで記載することのできるリステッド競走とみなされる[13]。 『国際セリ名簿基準書』にローカルG1の国内格付け(MAL G1)が記載されている競走の一覧は次のとおり。
主な競馬場脚注
外部リンク |
Portal di Ensiklopedia Dunia