ヨーロッパホラアナライオン
ヨーロッパホラアナライオンまたはヨーロッパドウクツライオン(学名:Panthera leo fossilis)は、食肉目(ネコ目)- ネコ科- ヒョウ属に分類される、すでに絶滅した大型肉食性哺乳類。通常、ホラアナライオンの初期の1亜種と考えられている。 約70万年前(新生代第四紀更新世チバニアン)のヨーロッパに出現し、少なくとも約55万年前(同世同期)よりのちも棲息していたと見られる。 呼称学名は、「化石種(fossilis)のライオン(Panthera leo)」の意。 日本語でもそのまま「パンテーラ・レオ・フォッシリス」などと呼ぶ場合もある。 英語では European cave lion 「ヨーロッパ洞窟ライオン」と呼ぶのが一般的である。 中国語名は「原始獅」(yuánshǐshī; ユアンシーシー)。 発見史化石は、ドイツの小村モースバッハ(Mosbach。[2])から数多くの骨片としてもたらされた。それらは現在、ヴィースバーデンで見ることができる。 さらに、ハイデルベルク近郊のマウアーからは頭蓋骨化石がほぼ完全な形で発見されている[3]。 ヨーロッパにおけるヨーロッパホラアナライオンの最も古い化石は、イタリア・モゼール州のイゼルニアにて発見された約70万年前のものである。 ケニアのオルドヴァイから発見された約175万年前(更新世初期)のライオンの顎骨化石は、ヨーロッパホラアナライオンとの間に著しい類似性を示している。 生物的特徴形態体長は平均値で約2.40 mと、現生ライオンに比して0.5m程度上回る。 また、本種の最大個体の体長は、史上最大のネコ科動物とされるアメリカライオン[4](学名:Panthera atrox、英語名:American Lion。更新世前中期。絶滅種)に匹敵している。 分類分類上の位置づけヨーロッパホラアナライオンからは、約30万年前(更新世後期)のヨーロッパにおいて、ユーラシアホラアナライオン(Panthera spelaea、英語名:Cave lion、Upper Pleistocene European cave lion 〈後者は「更新世後期ヨーロッパ洞窟ライオン」の意〉)が分化している。 近縁種![]() 緑:ライオン(Panthera leo) 赤:ホラアナライオン(Panthera spelaea) 青:アメリカライオン(Panthera atrox) 基本的表記は左から順に、学名、和名および和訳名、英語名を示す。† は「絶滅」の意。
脚注
関連項目参考文献
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