ロシア極東連邦総合大学函館校
ロシア極東連邦総合大学函館校(ロシアきょくとうれんぽうそうごうだいがくはこだてこう、ロシア語: Филиал Дальневосточного Федерального Университета в г. Хакодатэ)は、ロシア連邦・ウラジオストクの極東連邦大学(露: ДВФУ、英: FEFU)の日本・北海道函館市にある分校であり、日本で唯一のロシアの大学の分校でもある。1994年(平成6年)に設立された。 概要日本では学校法人函館国際学園により設置されている専修学校(専門課程)ともなっているが、同法人の理事長はFEFUの学長も勤めたクリーロフ・ウラジミルが法人設立以後2020年(令和2年)4月まで兼任していた。また、函館校の校長を初めとした教員の多くもウラジオストク本校から派遣されているなど、名実ともに極東連邦大学にある4つの分校[1]のひとつである。ロシアでは国立大学および連邦大学である極東連邦大学の正規の分校として認められている。日本では専修学校として認可され、外国大学の日本校としても指定されている。 1994年(平成6年)4月に、ロシアの極東国立大学の分校である「ロシア極東国立総合大学函館校」として開校し、ロシア言語文学部(4年制)、ロシア語専攻コース(2年制)を開設した。この時点ではロシアの大学としては扱われていたが、日本では学校教育法に定める学校(大学等)や専修学校、各種学校のいずれとも認可されておらず、日本の法令上はいわゆる無認可校として扱われていた。これは、この当時に日本に設置されていた外国大学の日本校としては一般的であった。 1996年(平成8年)4月、日本において学校法人函館国際学園が設置する「専修学校ファーイースタンステイトユニバーシティ函館校」として改めて発足[2]、一般的な学校名としては、ロシア極東国立総合大学函館校のまま変わらず。ロシア言語文学科(4年制)、ロシア語科(2年制)を開設した。 専修学校として認可された1996年度以降に入学した、ロシア言語文学科(4年制)、ロシア語科(2年制)を卒業した学生には専門士の称号が付与されている。これにより、日本の大学への編入学が広く認められている。 1999年度(平成11年度)、ロシア地域学科(4年制)を新設、同学科を卒業した学生にも専門士の称号が付与される。これに伴い、ロシア言語文学科(4年制)は前年度までで募集停止。 2005年度(平成17年度)以降にロシア地域学科(4年制)を卒業した学生に、高度専門士の称号が付与される。これにより、日本の大学院への入学も明確に認められるようになった[3]。 このほか、ロシア地域学科(4年制)を卒業した学生には、極東連邦大学よりロシア連邦教育科学省認定の卒業証書およびロシアの学士号が授与される[4]。 2006年(平成18年)6月23日付で日本の文部科学省より「外国大学の日本校」として指定された。これによって、日本の大学との単位互換や編入学等において日本の大学と同様の取り扱いを受けられることが多くなった。 2007年(平成19年)4月1日付で、専修学校としての学校名を「専修学校ロシア極東大函館校」に変更した。 2011年(平成23年)1月1日付で、一般的な学校名を「ロシア極東連邦総合大学函館校」に変更した。前年に極東国立大学が極東連邦大学に改組されたことに伴うもの。 2022年ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに日露関係が急激に悪化し、入学希望者が大幅に減少したことから、2025年度の新入生募集を停止すると発表した[5][6]。 学科
いずれも、ロシアの大学としては正規の課程のひとつであり、日本の専修学校としては専門課程のひとつとなっている。 学校生活教育
行事
関係施設函館ロシアセンターロシア政府出資の対外文化普及のための組織[12]である「ロシアの世界」基金による「函館ロシアセンター」が、函館校内に併設されている[13][14]。現在50ヵ国以上に設置されているロシアセンターのうち、CIS諸国以外では世界で初めて設置された[15]。 ロシアの文化普及の一環として図書館・マルチメディアセンター機能を持ち、ロシア関連の多数の書籍やDVD・CDなどが備え付けられている。普段は函館校の授業でも利用されているが、開館時間内であれば図書閲覧などの一般利用も可能である。 日本国内には他に、東京都八王子市の創価大学内に創価大学ロシアセンター[16](東京ロシアセンター)がある。 在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所→詳細は「在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所」を参照
函館校は函館市国際交流施設に所在しているが、同じ建物内に在札幌ロシア連邦総領事館函館事務所が入居している。 函館市が幕末からロシアと交流を続けている歴史があり、また函館校が所在していることもあり同じ建物内にロシアの領事施設が入居することになった。その縁もあり、函館事務所長の交代着任の際には函館校の学生が歓迎の儀式フレップ・ソリ(パンと塩)を行い、また函館校の行事であるАБВГ-Dayやはこだてロシアまつりには函館事務所長が参加するなど、函館校との間で活発な交流が続いている。 アクセス鉄道路面電車路線バス
脚注
関連項目外部リンク |
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