一関市立厳美中学校(いちのせきしりつ げんびちゅうがっこう)は、岩手県一関市厳美町にある公立中学校。略称は厳中(げんちゅう)。
前身の旧厳美中学校についても記載する。
概要
一関市内の教育機関では最も西に位置しており、厳美地域では唯一の中学校である。厳美渓がある地区の中心部から南に進んだ丘に位置し、厳美小学校が隣接する。
校歌は渡辺皓介が作詞し、佐藤啓司が作曲した。制定されたのは開校翌年の1975年3月で、校章と同時である。歌は2番まであり、「須川峰」(=栗駒山)や「磐井川」といった地域性を表す語句が盛り込まれている。また、生徒数の減少により2024年度に1番が合唱から斉唱へと変更された。校章は左右対称のデザインで、白・赤・緑の3色が使われている。中央部には、中学校を表す「中」という文字を大きく配置している[2]。
沿革
現行の厳美中学校は、1974年に旧厳美中学校、山谷(やまや)中学校、達古袋(たっこたい)中学校を統合したのが起源である[3]。3校は厳美地域の中学校で[注 1]、いずれも第二次世界大戦後の学制改革によって設立された[5]。厳美中学校は厳美第一中学校として開校し、現在地に校舎を設けるまでは厳美小学校に併設していた。本寺地区との中間部にあった山谷中学校は、厳美中学校の分校として開校し、閉校するまで山谷小学校に併設していた。厳美地域の南西部にあった達古袋中学校は、萩荘第二中学校の分室として開校し、1952年に分離独立した。こちらも同じく校舎を持たず、達古袋小学校に併設していた[5]。
年表
旧・厳美中学校
現行
教育目標
理想に燃え、たくましい生徒
よく学び、よく考える生徒
明るく、心豊かな生徒
特色ある教育活動
- 教育の公共性と教育者としての使命感、専門性を自覚し、誠意と責任を持って学校教育目標の実現をめざし、課題解決のため創意と活力に満ちた学校経営を推進する。
出典:[9]
学校活動
主な学校行事[17]。
1学期
- 4月 - 新任式、始業式、入学式、対面式、家庭訪問
- 5月 - 運動会
- 6月 - 一関地方中総体
- 7月 - 社会体験、宿泊研修(2年生)、福祉体験、終業式(夏季休業)
2学期
- 8月 - 始業式、地区駅伝大会
- 9月 - 一関地方児童生徒独唱大会、わたしの主張県大会、一関地方新人戦
- 10月 - 一関地方中文祭、修学旅行(3年生)、県新人大会前期
- 11月 - 児童生徒音楽発表会、県新人大会後期、県中文祭
- 12月 - 期末面談、終業式(冬期休業)
3学期
- 1月 - 始業式
- 2月 - なし
- 3月 - 卒業式、修了式(年度末休業)、離任式
部活動
運動部
2023年度からは休日の活動を地域へ委託している[9]。
- 野球部 - 男女混合
- 卓球部
- バレーボール部(女子)
- ソフトテニス部(女子)
廃止した部活動
施設概要
主な施設を掲載。
プールは厳美小学校と共用している。
空中写真(2011年10月)
生徒・学級数
2000年度以降の生徒数と学級数の推移。
2000年度以降に関しては、2002年度の129人をピークに減少傾向にある。2010年代は80人前後で推移していたが、2021年度には70人となり、2023年度には2002年度の半分にまで減少した。
2024年度の生徒数は53人で、市内の中学校では舞川中学校(39人)、川崎中学校(51人)に次いで3番目に少ない[19]。そのうち新入生は17人で、3年連続の10人台となった[19][20]。
年度
|
生徒数
|
増減
|
学級数
|
増減
|
出典
|
備考
|
2000(平成12)年度
|
128
|
|
6
|
|
[21]
|
|
2001(平成13)年度
|
128
|
0
|
6
|
0
|
[22]
|
|
2002(平成14)年度
|
129
|
1
|
6
|
0
|
[23]
|
|
2003(平成15)年度
|
118(1)
|
-11
|
5(1)
|
-1
|
[24]
|
|
2004(平成16)年度
|
109(2)
|
-9
|
5(1)
|
0
|
[25]
|
統合30周年
|
2005(平成17)年度
|
97(3)
|
-12
|
4(1)
|
-1
|
[26]
|
|
2006(平成18)年度
|
98(4)
|
1
|
4(1)
|
0
|
[27]
|
|
2007(平成19)年度
|
91(2)
|
-7
|
4(1)
|
0
|
[28]
|
|
2008(平成20)年度
|
86(1)
|
-5
|
4(1)
|
0
|
[29]
|
|
2009(平成21)年度
|
86(1)
|
0
|
4(1)
|
0
|
[30]
|
|
2010(平成22)年度
|
76
|
-10
|
3
|
-1
|
[31]
|
|
2011(平成23)年度
|
73
|
-3
|
3
|
0
|
[32]
|
|
2012(平成24)年度
|
76(1)
|
3
|
4(1)
|
1
|
[20]
|
|
2013(平成25)年度
|
82(1)
|
6
|
4(1)
|
0
|
|
2014(平成26)年度
|
82(1)
|
0
|
4(1)
|
0
|
統合40周年
|
2015(平成27)年度
|
85(1)
|
3
|
4(1)
|
0
|
|
2016(平成28)年度
|
85(1)
|
0
|
4(1)
|
0
|
|
2017(平成29)年度
|
85(1)
|
0
|
4(1)
|
0
|
|
2018(平成30)年度
|
97
|
12
|
4
|
0
|
本寺中を編入
|
2019(令和元)年度
|
79
|
-18
|
3
|
-1
|
|
2020(令和2)年度
|
76
|
-3
|
3
|
0
|
|
2021(令和3)年度
|
70(1)
|
-6
|
4(1)
|
1
|
|
2022(令和4)年度
|
70(4)
|
0
|
5(2)
|
1
|
|
2023(令和5)年度
|
64(5)
|
-6
|
5(2)
|
0
|
|
2024(令和6)年度
|
53(不明)
|
-11
|
5(2)
|
0
|
[9]
|
統合50周年
|
※生徒数・学級数内の括弧は特別支援生徒・学級数
|
学区
厳美小学校の学区と同一。
出典:[33]
進学前小学校
アクセス
鉄道
バス
自動車
周辺
脚注
注釈
- ^ 達古袋中学校は萩荘地域(旧萩荘村域)に含まれるが、厳美地域活性化推進協議会が発行した「厳美地域づくり計画書」では厳美地域の一部であるとしている[4]。
出典
参考文献
- 一関市教育委員会 編『一関の教育百年史』一関市教育委員会、1974年3月20日。
関連項目
外部リンク