中島健太 (画家)
中島健太(なかじま けんた、1984年12月10日[1] - )は、日本の洋画家。女性をモデルにした写実絵画を得意とする。2009年・2014年に日展の最高賞である特選を受賞[2]。白日会会員[3]。日展準会員[3]。「完売画家」として知られる。
経歴東京都出身[2]。高等学校3年生まで美術ではなくアメリカンフットボールに没頭、在学していた高校の美術教諭の影響を受け美術の道を志す[2]。 新宿美術学院に在籍、一浪ののち武蔵野美術大学造形学部油絵科に入学[2][4]。大学在学中からプロの画家として活動を始める[2][5]。 2008年、武蔵野美術大学卒業[4]。大学卒業後2008年10月に、池袋の東武百貨店で初個展を開催し、この個展では作品が完売した[1][2][3]。 2009年、日展に初出展し、特選を受賞した[5]。中島は当時24歳であり、初出展としては最年少の特選受賞であった[6]。 2014年、日展に出展し二度目の特選を受賞した[4][6]。20代のうちに二度目の特選受賞は、小磯良平と並ぶ記録である[2][6]。 2018年4月、タレントのベッキーをモデルにした肖像画を蔦屋書店、NEWoMan新宿などで展示した[3][7][8]。 同年8月末から9月にかけての3日間に、大阪・梅田の蔦屋書店において36時間ライブペインティングに挑戦した[7][9]。また、BSフジ『ESPRIT JAPON』の企画において、女優の新川優愛をモデルとした、金箔工芸と絵画を融合させた絵画を制作した[3][7][8]。この頃には、「完売画家」としてテレビ番組などのメディアでも取り上げられた[3]。 2019年には、東京芸術大学出身の漫画家山口つばさとねとらぼで対談[10]。 同年7月、瀬戸内寂聴を描き、TBS『NEWS23』で特集された[11]。 同年9月16日、TBSの情報番組『グッとラック!』の番組ポスターを描き、同番組の木曜日コメンテーターとしての出演も発表された[12]。 2020年2月19日、YouTubeチャンネルを開設[13]。 人物技法写真から絵を描き起こす表現手法をとっており、その撮影時にはモデルとのコミュニケーション・取材に重点をおいている[5]。これに関して中島は、ただの写真ではなく絵画である必要性は生身の人間が描くゆえの非合理な部分にあり、表面的に出てこない雰囲気を画家というフィルターを通して表現していると述べている[5]。 中島の作品には女性がモデルの作品が多い[5]。当初、女性の人物画を描く理由は単に女性にモテたいためであったが、後に女性の「強さ」と「生き様」を描きたいと思うようになったとインタビューに答えている[5]。 芸術観本人のTwitter上において、「#画家として生きるために」と題して画家観を語っている[1]。 評価中島の人物画は「内面的な魅力を描き出す」「温もりがある絵」と評されている[3][5]。 制作した作品はすべて完売し、手元に1枚も残っていないことから「完売画家」と評される[3][8]。 主な個展・グループ展
2011年 2012年 2013年
受賞歴主な作品絵画
制作協力など
エピソード
メディア出演
出版
若手アーティストへの支援ARTIST NEW GATE中島健太とGallery Seekが企画・主催する新人アーティスト発掘コンテスト[30]。第1回は2020年に、第2回は2021年に開催された。 出品費用はかからない。グランプリは賞金50万円が贈られるほか、副賞として大阪のあべのハルカス近鉄本店アートギャラリーで個展を開催することができた。 第1回の審査では、審査員全員が違う作品を推薦し、グランプリ選考が難航した。いわゆる審査員長は設けておらず、審査員全員が同じ1票で決めている。
学校支援プロジェクト「Yellz@school」学校応援オンラインコミュニティ「Yellz」が主催する支援プロジェクトにて、中島健太と和洋九段女子中学校高等学校美術部で作品を共同制作する[31]。 和洋九段女子中学校高等学校は、2022年に創立125周年を迎えることから、この企画を記念事業として位置づけ、講堂に飾る100号の絵を中島指導のもと制作する。
旅するミュシャ中島健太の愛猫ミュシャ(ブリティッシュショートヘア)がさまざまな名画の中に登場する絵画を、中島本人が描いている。これは『時空を超えてミュシャが名画を旅する』がコンセプトとなっている。 YouTubeで作画の様子を毎週金曜日21時からライブ配信している。ライブ配信中には、名画解説や技法解説をしている。 中島の技法でない作品を描くのは疲れるようで、たまにミュシャが自宅に戻って写実で描く。 作品の最後に描き加えられる中島のサインは、ライブ視聴者からの意見を採用して色を決めるので『サインの色の時間』として名物コーナーになっている。 完成した作品はTRiCERAで販売している。また、完成した作品をステッカーにしてファンサイト有料会員に配られている。数枚はオフィシャルウェブサイト内のオフィシャルショップで販売されている。そのステッカーと一緒に写した写真を「#旅するミュシャ」をつけてツイートし、Twitter内でファンと交流している。 2021年4月20日、旅するミュシャが『madame FIGARO japon』電子版にて連載が始まる。文章は中島本人が書き、ミュシャとのかけ合いで話が進む。案内人が中島でミュシャがアートの世界を旅する内容。ミュシャの一人称は『あたち』である(手塚治虫の漫画『ブラック・ジャック』に登場するピノコから引用したと、ライブ内で語っている)。 ミュシャは『旅するミュシャ ダイジェスト版』のYouTube動画の時に登場するが、カメラに映る時間は少ない。中島が呼んでも来ないことが多い。 2022年2月13日から19日に「旅するミュシャ展 〜名画を旅する猫〜」が東京都港区高輪のTRiCERA Museumで開催され、以下のものが展示された。
他4点 脚注
参考文献
外部リンク
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