伊王島灯台
伊王島灯台(いおうじまとうだい)は、長崎県長崎市の伊王島にある灯台。 概要長崎港の入口、伊王島の北端に位置する。現在の灯台は白色、六角形の鉄筋コンクリート造りで、2003年(平成15年)に改築されたものだが、灯頂部のドームは1870年(明治3年)の建設当時のものがそのまま利用されている[1]。 歴史![]() 1866年(慶応2年)に江戸幕府が4カ国(アメリカ、イギリス、フランス、オランダ)との間で締結した江戸条約に基づき設置された全国八灯台(条約灯台)の中で、唯一九州に設置された。長崎に灯台が設置された理由としては、貿易で深い関りのあったオランダの要望があった[1]。灯台の設計はリチャード・ヘンリー・ブラントンで、1870年(明治3年)6月に完成し仮点灯を実施、翌1871年(明治4年)7月に日本最初の鉄造灯台として本点灯された[2][1]。1945年(昭和20年)8月9日の原爆による爆風で大きく損傷を受け、1954年(昭和29年)9月に解体[3]。同年12月に四角形、鉄筋コンクリート造の灯台が完成したが、ドーム部分はそのまま流用され、旧灯台の基礎部分も遺された[4]。1971年(昭和46年)4月には近隣の陰の尾・樺島両灯台と共に無人化された[5][3]。2003年(平成15年)には設置当初の六角形の姿に改築された[1]。 灯台記念館伊王島灯台の傍らには、かつて灯台守の宿舎(吏員退息所)として利用されていた洋館が灯台資料館として開放されている[6]。設計は灯台と同じくブラントンによるもので、1877年(明治10年)に完成した日本最古の無筋コンクリート構造である[4]。1988年(昭和63年)に「伊王島灯台旧吏員退息所」として長崎県の有形文化財に登録された[6]。 登場する作品・ 小説『ライツ・オン! 明治灯台プロジェクト』 土橋章宏 (筑摩書房 2014年 ISBN 9784480816764) 「日本の灯台の父」と呼ばれるリチャード・ブラントンが伊王島灯台を建設する過程が描かれている。 脚注出典参考文献・資料
関連項目外部リンク
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