先端巨大症
先端巨大症(せんたんきょだいしょう、acromegaly)は、日本の厚生労働省の正式病名は「下垂体性成長ホルモン分泌亢進症」で脳の下垂体前葉の成長ホルモン分泌腺細胞がその機能を保ったまま腫瘍化し(=機能性腺腫)、成長ホルモンが過剰に産生され、手足や内臓、顔の一部分が肥大する病気。別名、末端肥大症もしくはアクロメガリー。また、「巨人症」と一般に称される状態はこの病気であることが多い。厚生労働省難病指定番号77番、小児では「先端巨大症」告示番号55番、障害者総合支援法では「成長ホルモン分泌亢進症」(番号は改定年度で変わる) 症状成長ホルモンの過剰分泌により以下の症状が現れる。
名前の通り体の先端から肥大していく病気である。症自体には生命の危険は無いが、先端肥大症を放っておくと、死亡する確率が2倍以上になり、寿命が10年前後短くなると言われている。 骨発育停止前に成長ホルモンの分泌が過剰に起こる場合には下垂体性肥大症と呼ばれ身長や四肢や指の異常成長が見られる。 個人によっては身長が過剰に成長し、210センチメートルを越えたあたりから健康に悪影響を及ぼす危険性が高くなる。世間一般では長身の人物は身体が強いと思われがちだが、巨人症患者は身長の過剰な成長によって膝や背骨を痛めやすく、重度の患者は両手で杖をついたりして歩行しなくてはならなくなる。また、内臓は体に比して大きくなるわけでもないため内臓の働きに問題を持つ患者も少なくない。 統計発症頻度は100万人あたり40 - 60人程度と言われている。 検査
治療方法
社会的影響指を伸ばしたいピアニスト、バイオリニスト、足を伸ばしスタイルを良くしたいダンサー、バレリーナ、モデルなどが、成長ホルモンのドーピングにより発症している場合では、四肢が異常に長くなる一方で身長が伸びなかったり、身体のほかの部分の筋肉が萎縮したり、骨がもろくなったりするため、これらの薬剤の使用者で社会復帰する人は非常に少ない。 身長が非常に大きくなる場合はギネスブックの「世界一背の高い人物」と認定されたり、格闘技、バスケットボールなどの道を歩んで成功した患者もいる(こちらはドーピングによる発症ではない)。ジャイアント馬場、アンドレ・ザ・ジャイアント、出羽ヶ嶽文治郎、大内山平吉、岡山恭崇らがその例であるとされる。この病態は外見的な特徴が強く見られることもあり、これらの著名な患者の存在によって発症頻度が低いにもかかわらず「巨人症」「先端巨大症」という病名は社会的に有名である。 関連項目外部リンク
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