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ドヤコンガ
788153 Doyakonga
すばる望遠鏡によって観測された小惑星ドヤコンガの画像 (赤矢印の先にある中央の天体)
すばる望遠鏡によって観測された小惑星ドヤコンガの画像
(赤矢印の先にある中央の天体)
仮符号・別名 2016 PT297[1]
小惑星番号 788153
見かけの等級 (mv) 20.9[2]
(2009年の初観測時、Vバンド
分類 小惑星
軌道の種類 小惑星帯(外側)[3][4]
発見
初観測日 2009年1月30日[2][3]
発見日 2016年8月1日[2][3]
発見者 COIAS[2][3]
発見場所 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ハワイ州マウナケア山[2][3]
発見方法 すばる望遠鏡の観測データの解析
軌道要素と性質
元期:JD 2,460,800.5(2025年5月5.0日[3]
軌道長半径 (a) 2.819 au[3]
近日点距離 (q) 2.795 au[3]
遠日点距離 (Q) 2.843 au[3]
離心率 (e) 0.00847[3]
公転周期 (P) 1728.827 日[3]
(4.733 [3]
軌道傾斜角 (i) 4.693°[3]
近日点引数 (ω) 112.208°[3]
昇交点黄経 (Ω) 296.002°[3]
平均近点角 (M) 237.353°[3]
ティスラン・パラメータ (T jup) 3.313[3]
物理的性質
絶対等級 (H) 17.99[2]
Template (ノート 解説) ■Project

(788153) ドヤコンガ英語: Doyakonga)は、小惑星帯公転する小惑星の一つである[3][4]ハワイ島にあるすばる望遠鏡において2016年に得られた観測データ内から、未発見小惑星解析アプリケーション『COIAS』による市民科学プロジェクトでの捜索を通じて新天体として検出され、2025年11月25日に命名が発表された[1]

特徴

太陽からの軌道長半径が約 2.819 au(約4億2285万 km)離れた、軌道離心率が約 0.008 のほぼ真円に近い楕円軌道を約4.7年(約1,729日)の公転周期公転している、小惑星帯内に位置する小惑星の一つである[2][3]。軌道は黄道面から約4.69度傾いており[3]、小惑星帯の中では比較的外側付近を公転している[4]絶対等級は約17.99等級とされる[2][3]。この絶対等級を基にアルベドを 0.15 と仮定すると、直径は約 870 m と推定される[注 1]。近日点と遠日点での太陽との距離が 1.7% ほどしか変化しない。

観測と登録

すばる望遠鏡によって得られた観測データの一部は、未発見の小惑星や太陽系外縁天体などの天体の探索を研究者に限らず一般市民からでも行えるようにするために開発され、2023年7月末から運用されているアプリケーション・このアプリを用いた市民科学プロジェクトである『COIAS』による解析が行われている[6]

ドヤコンガは2016年8月1日ハワイ島マウナケア山山頂にあるすばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ (HSC) によって撮影された画像から、COIASのユーザーによって初めて検出・測定・報告された[2][3]。その後の精査により、2009年1月30日レモン山天文台で行われているレモン山サーベイによって観測されていたのが最も古い観測記録であると判明し[2]、正式な発見日として認められている2016年8月1日までにはこの初観測の分も含めて24回の観測記録がある[2]。また、COIASで最後に測定された撮影日の画像である同年8月9日より後にも番号登録までの時点で、ハワイのハレアカラ山山頂で行われているパンスターズが行ったものなど、合計23回の観測記録がある[2]

小惑星の観測を一元管理する国際天文学連合所属機関である小惑星センター(MPC)に同一の未知天体の観測報告が同じ年(衝期間)に複数夜で集まると、MPCはその天体に仮符号を与え仮登録を行う[7]。COIASによる解析で、2016年夏に撮影された複数夜の画像からこの天体が検出・報告された結果、レモン山サーベイやパンスターズが行っていた過去の観測と連結された状態でMPCが2024年8月1日に公開した Minor Planet Supplement (MPS) にて仮符号 2016 PT297 が付与された[8]。過去の観測は1年に1夜だけしか撮影されていなかったため、これらの観測が同一天体と気づかれず孤立した状態でMPCにストックされており、すばる望遠鏡の2016年の観測が契機で連結されている。

仮符号状態では小惑星は正式に登録されたわけではなく、正式な番号登録には多くの観測が集まり軌道が正確に確定する必要がある[9]。仮符号登録後、COIASからさらに別の日の画像に写った観測が報告されたり[10][11]チリセロ・トロロ汎米天文台にある口径 4 m のビクター・M・ブランコ望遠鏡英語版に搭載された DECam英語版 が撮影した画像に写っていたことが報告されるなどして[12]、軌道がさらに精査されたことで2025年3月14日付で小惑星センターより公開された小惑星回報「MPC 181535-183282」にて、小惑星番号788,153番が与えられた[13]。 番号登録と同時に、それまでの観測報告者から小惑星の発見者が決定されるが、ルール上最初に複数の観測報告が集まった衝期間を対象に、その中で最初の報告(報告日が基準で観測の先後は関係ない)を発見観測、報告者を発見者とすることになっており、この天体の発見者はCOIASと決定された[14]。これで、COIASが発見者として登録された4例目の確定番号小惑星となった[15]

命名

発見者にはその小惑星への命名提案権が与えられるも、測定・報告者よりも観測者が優先されるためCOIAS発見天体の命名権を持つのは原初的にすばる望遠鏡HSCの観測チームだったが、このチームはCOIAS開発チームによる命名を快諾していたため、COIASでこの天体を測定したユーザーと開発チームの話し合いで提案する名前を決定することができた[16]

そして国際天文学連合の小天体の命名に関するワーキンググループ (WGSBN) より2025年[[]]に発行された『WGSBN Bulletin』にて命名が公表され{[R|Bulletin}}、

脚注

出典

  1. ^ a b WGSBN Bulletins Volume 4, #12” (PDF). WG Small Body Nomenclature (WGSBN). Internaitonal Astronomical Union (2024年9月2日). 2025年4月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月15日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l (788153) = 2016 PT297”. Minor Planet Center. International Astronomical Union. 2025年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月28日閲覧。
  3. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v JPL Small Body-Database Lookup: 788153 (2016 PT297)”. JPL Small-Body Database Lookup. Jet Propulsion Laboratory (2025-04-09 last obs.). 2025年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月28日閲覧。
  4. ^ a b c Asteroid Selection”. Asteroid Lightcurve Database (LCDB). 2025年4月28日閲覧。(「Number」の欄に「788153」と入力)
  5. ^ Asteroid Size Estimator”. Center for Near Earth Object Studies (CNEOS). 2025年4月28日閲覧。
  6. ^ COIASで小惑星を見つけよう!”. COIAS開発チーム. 2025年4月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月21日閲覧。
  7. ^ 小惑星を発見するには?”. COIAS開発チーム. 2025年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月23日閲覧。
  8. ^ MPS 2202513-2207434”. Minor Planet Supplement (MPS). Minor Planet Center (2024年8月1日). 2024年8月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月28日閲覧。(「M.P.S. 2203076」にて仮符号の付与に係る観測記録が記載されている)
  9. ^ How Are Minor Planets Named?”. 2024年8月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月23日閲覧。
  10. ^ MPS 2321551-2337362”. Minor Planet Supplement (MPS). Minor Planet Center (2025年2月13日). 2025年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月28日閲覧。(「M.P.S. 2322328」にてCOIASによる追加の観測記録が記載されている)
  11. ^ MPS 2337363-2346984”. Minor Planet Supplement (MPS). Minor Planet Center (2025年3月6日). 2025年4月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月28日閲覧。(「M.P.S. 2338278」にてCOIASによる追加の観測記録が記載されている)
  12. ^ MPS 2227579-2230790”. Minor Planet Supplement (MPS). Minor Planet Center (2024年9月13日). 2025年1月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月28日閲覧。(「M.P.S. 2228012」にてDECamによる追加の観測記録が記載されている)
  13. ^ MPC 181535-183282” (PDF). Minor Planet Circular. Minor Planet Center (2025年3月14日). 2025年4月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月23日閲覧。
  14. ^ MPEC 2010-U20 : EDITORIAL NOTICE”. Minor Planet Electronic Circular (MPEC). Minor Planet Center (2010年10月19日). 2025年4月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月23日閲覧。
  15. ^ 確定番号天体の詳細”. COIAS開発チーム. 2025年3月29日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月25日閲覧。
  16. ^ COIAS で初の彗星発見!小惑星への命名も!!”. 国立天文台 (2025年4月23日). 2025年4月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年4月25日閲覧。

関連項目

外部リンク

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