利用者:青子守歌/WP:PRODのenwpにおける適用事例研究
WP:PRODのenwpにおける適用事例研究(A case stydy of WP:PROD at enwp)では、提案削除がenwpでどのようなものに適用されているのかその事例を研究します。 これを参考にすることによってjawpのWP:PRODはどのような運用が適切かを判断することができるでしょう。 調査対象en:User:User:DumbBOT/ProdSummary(botによって6時間ごとに自動的に生成されるPRODの提案理由をまとめたもの)の13:32, 11 January 2009 (UTC)版にある417事例のうち、上から50事例を調査しました。 調査結果表1に実際に抽出した50事例を載せます。
以上50事例を調査。原文はen:User:DumbBOT/ProdSummaryの13:32, 11 January 2009 (UTC)版およびこのページの初版を参照のこと。 調査結果に対する考察適用回数が多い問題「理由・問題」の欄をざっとながめると、宣伝目的、独自研究(造語)、悪戯などの問題により提案削除となっている記事があることが分かります。 そのよう問題の中でもっとも目に付くものが特筆性なしあるいは収録基準を満たしていないという問題です。 数を調べると、明示的に示されているものだけでも32事例あります。 また、情報源・出典が明記されていない、あるいは乏しいという問題も多く、「特筆性なし」と一緒に示されている記事もあります。 WP:PRODにも書かれているとおり、提案する時の問題は個々の記事の事情に合わせたものにすべきですが、削除が提案される記事の多くが「特筆性なし」・「情報源なし」という特徴を持っていて、そのような理由による提案が多いことが分かります。 以下で、その2つの理由についてenwpでの運用とjawpで適用する場合の問題点などを考えてみます。 特筆性なし・情報源なしenwpにおいて「特筆性」に関する方針はen:Wikipedia:Notabilityがあります。この特筆性の方針は別名として"inclusion criteria"つまり「収録基準」とも呼ばれており、先にあげた全記事に共通の方針以外にも、人物・書籍・映画など各分野で「考慮すべきガイドライン」となっているものが10ページあります(c.f. en:Category:Wikipedia notability guidelines)。 これらの方針を読むと、enwpでは「いくつかの主題に関係のない信頼できる情報源で批評されている」といったようなものが「特筆性あり」の必要条件で、それらの情報源を記事中で明記しなければならない、と言う運用がなされています。 つまり、この対偶により「そのような情報源が明記されていないものは、特筆性がない」となって、削除依頼で審議するまでもなく削除すべき→WP:PRODを適用するという流れになっています。 このような運用がなされているため「情報源がなく特筆性が証明されない」といった理由で提案削除となっている記事が多いと考えられます。 さて、jawpで特筆性に関する方針はWikipedia:特筆性になります。 以前はenwpに近い状態にまで方針ができあがっていたのですが、残念ながら過去の版におけるGFDL違反による大幅な削除などがあって議論が停滞し、2009年1月12日現在、未だ草案のままです。文書の内容も、enwpとはかけ離れたものとなってしまっています。 となると、enwpのような論理はjawpでは現時点ではあまり意味を持たないと考えられます。 もちろん全くダメというわけではないですが、jawpにおいては特筆性に関して共通の認識がない以上、このような論理だけで提案削除することはあまり賢明ではないかもしれません。 まとめ(jawpにおける適用対象)まず最初に確認しておかなければならないのは、WP:PRODは「ウィキペディアで審議するまでもなく明らかに不要なので削除すべき記事」を削除するものであって、即時削除のように「こういうのとこういうのとー・・・」と適用例を挙げて限定するようなものではないと言うことです。 もちろん、即時削除対象のものが提案削除対象なのは自明ですが、逆はそうではありません。 かといって、どのようなものも無制限に対象となるのかと言えばそうでもなく、先にあげたように「審議するまでもなく削除すべき」記事という条件がついています。 enwpでは「外部の情報源が明記されていなく、すなわち特筆性がない」というものがこの条件に該当しており、またそれに反する記事が多いため、今回の調査のような結果となりました。 では、jawpにおいて「審議するまでもなく削除すべき」とは一体どういったものでしょうか。 まず考えられるのは「明らかに方針違反」といったものでしょう。 即時削除では、このようなものをいくつかリストアップしていますが、この手段は非常に強力であるため「最低限ギリギリ」のものしか適用対象となっていません。 しかし、即時対象外であっても、「ほぼ間違いなく方針違反である」と思われるものはたくさんあります。 例えば、他人の著作物(主にどこかのウェブサイトですが)からの丸写し(コピペ)などがあります。 現在は通常の削除依頼に出されていますが、中には「誰の目から見ても明らかに丸写しだろう」と思われるものも審議にかけており、そのようなものは審議するまでもなく提案削除できる可能性があります。 enwpではen:Wikipedia:Copirights problemといったところで著作権問題に関しては別に運用がなされているようですが、jawpにはありませんので、提案削除の中に組み込むこともできるでしょう。 また、今回の調査でも比較的よくみられた「情報源の明記なし」というものも、対象にできるかもしれません。 「Wikipedia:検証可能性を満たしていない」という問題で、利用者:青子守歌/出典を1つも含まない新規記事のSD可能性について#現行方針下での解釈で考察したとおり、情報源が明記されていないあるいはあっても乏しく、検証可能性が満たしていないことが明らかなものは記事としての品質を満たしていないというものです。 今回のenwpでの調査結果を見てみても「情報源がないので、特筆性もない」としているものがある一方、「情報源がなく、また、特筆性もない」というようなものもみられます。 enwpにおいては情報源がなければ自動的に特筆性もないので、「情報源なし」が単独で示されているものは皆無ですが、例えば「情報源なし。google検索でヒットせず。」といったものはいくつかあり、今回の調査の中にも含まれています。 実際にenwpではどのように考えられて運用されているかまではわかりませんが、少なくとも「情報源が明記されていない」記事に対して削除を提案することは的外れなことではないようです。 さらに、特筆性に関してもルールとして確たるものはないものの、ある程度の共通認識として「どのようなものが特筆性がないのか」というものはあります。 (例えば、ここで私がいきなり自分自身の記事を書いたら、それは明らかに特筆性がないと言われるでしょう。) なのである程度ウィキペディアになれた人が「明らかに特筆性なし」だと思う記事に対して削除を提案してもおかしくはありません。 以上ここでは、「SD対象であるもの」「明らかな他人の著作物コピペ」「情報源の明記がない」「明らかに特筆性がない」といったような例を挙げました。 が、冒頭でも書いたように「このようなものだけが適用対象であって、このようなものは間違いなく削除される」わけではありません。 誰でもどんな理由でも提案に反対できるように、誰でも「明らかに削除対象だ」と思う記事に削除を提案することができます。 そしてまた、実際どのようなものが提案削除の対象となって削除されていくかは、実際にWP:PRODがどのように運用されていくかにかかっていると考えていいでしょう。 もし、あなたが新しく作られたページに何も考えずむやみやたらに{{prod}}を貼っていれば「適用対象をある程度具体的にすることもやむを得ない」となるでしょうし、逆にかたっぱしから提案削除に反対して{{dated prod}}を除去してしまえば「指摘された問題をまったく改善しないままの除去は無効にする」といったことになるかもしれません。 jawpにおいてWP:PRODがどのような方向性を持っていくかは分かりませんが、一人で突っ走ってしまうのではなく、周囲と協調し歩調を合わせつつゆっくり導入していけば、提案削除対象の範囲などjawpにおけるWP:PRODの運用方法も良い形で決まっていくでしょう。 |
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