利用者:Takym/sandbox/ページの分割と統合/2025 05 提案 E/同一性の証明



提案要項

定義

同一である事を出典により証明できる事物を、ウィキペディア内においても同一と見做し、事物を数える時は一つのものとして扱う。ここで、事物は存在事象、または概念などを意味する。ただし、その事物が通常は複数(2 以上)で数えられる場合は、同一とは見做さない[注 2]。事物の同一性を、これ以外の方法で定義する場合は、たとえ出典に基づいている場合であっても、独自研究とする。

議論

情報の合成

出典 I が条件 P を満たす事物は概念 X である事を証明し、出典 II によって事物 O が条件 P を満たす事を示している場合について考えて見ましょう。二つの出典を用いて事物 O が概念 X の一種であると記述するのは、独自研究にあたります。

では、次に出典 II' が条件 P を満たす事物は概念 X である事を証明し、且つ事物 O が条件 P を満たす事を示し、従って事物 O が概念 X の一種であると明記されている場合はどうでしょうか。出典 II' を用いて事物 O が概念 X の一種であると記述する事はできます。ただし、出典 I と定義が一致しなかった場合について、信頼可能な出典 II' を無効とする事はできません。各出典間における見解の相違について、ウィキペディアの編集者の主観を挟んではいけません。ウィキペディア内の記述は中立的でなければならないからです。なお、出典 II' を提示したならば、出典 I の提示はあってもなくてもどちらでも構いません。

従って、ウィキペディアでは、同一性について具体的に定義してはいけません。

定義の明確さ

抽象的な定義であっても、論理的厳密である場合は、明確であると考えるべきです。単に概念が一般化されているだけであり、曖昧ではありません。ウィキペディアにおける出典の定義を深く理解している場合、出典によって証明できる事がどの様な状態かについても理解している筈です。

例えば、「これらはよく複数のものだと誤解されているが、実際には同一である。」と書かれた出典があれば、同一とする事ができます。その様な出典が存在するかどうかが唯一の判断基準になります。主観によって判断が揺れる余地はありません。

また、「A とは B である」と示された出典が存在する場合は、B の定義が示された出典が無くとも、ウィキペディア内においても「A とは B である」と記述する事ができます。B の定義付けは行わなくても構いません。また、B の定義が一意に定まるという主張は、専門家による見解の相違を無視しており、思慮が足りていません。

なお、「具体的に定義付けされていないから、この定義は不明瞭だ」という主張は論点先取という一種の誤謬詭弁です。

事実上の同一

実際には異なるものを、類似性に基づいて同一のものとして扱った場合、どうしても内容に矛盾が生じてしまいます。異なると主張する内容と同じと主張する内容が記事内に混在すると読者は混乱するでしょう。また、ウィキペディア内の他の記事において、事実上の同一と見做している類似事例がある場合でも、「同一である」と主張する事は許容されません。類似事例や慣例に縛られずに、議論対象の特有の観点に基づき議論を行うべきです。そもそも、ウィキペディアでは、編集者の主張する真実ではなく検証可能な事実掲載する場所です。「二つの事物が同一」という文章が語義矛盾を孕んでいる事にも注意が必要です。

見解が対立している場合

「A と B は同一のものを別の側面から見たものであり、合わせて C と呼ぶ。」とする A と B が同一である事を示す出典があり、また、「A と B は明らかに異なるものである」という事を示す出典がある場合は、両論併記とします。どちらが正しいかを編集者が恣意的に判断してはいけません。どちらの出典がより信頼できるか自体を評価する事ができますが、片側の主張を無視できる理由とはなりません。また、現実的にどちらの主張が多数派であるかも調査し議論の参考にすべきでしょう。

出典の目的に関しても議論の対象に加えるべきです。A と B の同一性について論じる事が主目的であるのか、単に副次的に述べる必要性があっただけなのかも判別しなければなりません。また、そもそも、その出典が本当に「A と B の同一性」を述べているのか、それとも、事実上の同一関係があると編集者が解釈したのかについても考察する必要があります。

ただし、複数の定義があるという考えを編集者の間で共有できているならば、解釈が割れているとは判断しません。複数の定義があるという解釈で一致していると判断します。

定義の複雑化問題

複数の定義から一つの定義を選ぶのは、以上の通りの問題があります。では、考え得る定義を全て列挙する形にするのはどうでしょうか。中立性の問題は解消されるかもしれませんが、定義が肥大化してしまうという問題があります。また、全ての定義を収集し、例示するのは現実的に困難な作業です。「出典に基づく」という抽象的な定義を原則として示しつつ、数ある定義の中から具体例として幾つか挙げる事はできるかもしれません。

正式名称が同じ場合

正式名称が同じであり、且つ相当の類似性が認められる場合、出典の表記によっては、どれを対象にしているかを判断するのは極めて難しいでしょう。正式名称が同じであるという事は、同じ変数や記号を以って説明されていると解釈し、その出典の意図として同一性を主張していると考える事もできるかもしれません。ただし、その様な類推も独自研究にあたります。

類似性もしくは強い関連性があって、尚且つ正式名称が同一である場合は、それは単に類似している事よりも事実上の同一と見做す条件としては正当かもしれません。同じ正式名称にする事で同一性を意識している可能性もあります。ただし、この類推も独自研究になります。

ウィキペディア内においては曖昧さ回避を用いて同名の事物に対する混同を回避できますが、出典においては必ずしも混同回避が行われているとは限りません。

想定出典の提示

貴方がある事物の同一性を主張する場合は、貴方が調査を行って出典を提示しなければなりません。貴方の主張を強化する出典の提示は他者に求めてはいけません[5]。また、同一性の定義に関する出典は、前述した通りの理由で、議論相手に提示を求めるべきではありません。出典が無い事を示すのは悪魔の証明にあたる事も留意すべきです。また、ウィキペディアへの貢献は義務ではありません

理想論

以上の議論に拘わらず、それでも貴方が事物の同一性の定義を問うのであれば、貴方の質問は「事物の理想的な状態は何か」という要求になるでしょう。編集者の理想論を記事本文に反映すべきでは決してありません。その様な理想論を共有するのは、ウィキペディアの目的外利用です。貴方のこの要求に応える編集者は少ないでしょう。誤った前提に基づく調査要求は一般的に考えて不当です。

脚注

注釈

  1. ^ 勿論、賛同が得られるか、異論が出ない事が条件です。
  2. ^ 例えば、製品に関する記事は、「一種類の製品がある」と数えますので、同一の概念と考える事ができます。ここでは、製品そのものの個数ではなく、製品の種類を数えています。他の分野の場合でも同様です。

出典

Prefix: a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9

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