北欧ふたりぐらし『北欧ふたりぐらし』(ほくおうふたりぐらし)は、だたろうによる日本の漫画作品[1]。スウェーデンに引っ越した夫婦を描く漫画作品である[1]。『ヤングアニマルZERO』(白泉社)にて、2021年12月1日増刊号(2021年11月9日発売)より[1]連載中。日本からスウェーデンに移住した新婚2人の視点で、スウェーデンの料理、街並み、文化や制度を描き、2人が理想としたスウェーデン生活や、逆に日本とのギャップや大変なところに苦しむ姿を描く作品[2]。 楽天Kobo電子書籍Award2024「世界に届けたい!一押しコミック部門」大賞受賞作品[3]。 料理、街並み、森や湖といった自然の描写にはリアリティがあり、実際にスウェーデンを訪れた経験のある人には、その時の情景を思い浮かべるほど丁寧に描写されている[2]。しかし、だたろう自身はスウェーデンを訪れた経験はなく、初スウェーデンは単行本1巻発売以降のことになる[4]。 だたろう自身が料理を食べることも作ることも大好きだと発言しており、作中のスウェーデン料理が美味しそうに描かれていることは本作のポイントとされる[5]。 連載の経緯だたろうは、2006年公開の映画『かもめ食堂』などを見て北欧に興味を抱いていたが、デザインのこと、コーヒーの消費量が多いこと、福祉大国であることなど、いろいろな肩書きがある国だなと思うくらいだった[4]。 コロナ禍の時期に、抱えていた連載作品がひと段落したときがあり、次作のアイデアに行き詰ってしまう[4]。気分転換に北欧で暮らしている人々のYouTubeを見たところ、自然とのつながりや、生きていく上で何を大事にすべきなのかといった北欧の人々の考え方にとても癒された[4]。そんなときに、担当編集との打ち合わせで「北欧をテーマに描くのはどうか?」という話が出て、だたろう自身も興味があることから、企画を作り始めて、連載にこぎつけた[4]。 コロナ禍では、世界的にもロックダウン政策を採用する国、都市が多かったが、スウェーデンはコロナ対策はしても人の自由を奪うような強い規制を取らなかった[4]。だたろう自身も好きな北欧について噛み砕いてアウトプットできたら、窮屈な気持ちを少しでも和らげることができるかなと思ったと語っている[4]。 あらすじ末次ふゆ美は家具業界で働いていたが、仕事に忙しく、休日もゆっくりする余裕もない日々を送っていた[1][6]。テレビで放映されていたスウェーデンのリラックスした暮らしへの憧れをふゆ美が口にし、それを聞いた彼氏の田岡陽平が「結婚してスウェーデンで一緒に暮らそう」と提案してきた[1][6]。陽平にもスウェーデン転勤の打診があったのである[2]。ふゆ美はプロポーズを承諾し、2人は急転直下、スウェーデンへ移住をすることになった[6]。 スウェーデンでは憲法で自然享受権が定められており、森でブルーベリーを摘んだり、シナモンロールやショットブッラル(いわゆるミートボールだが甘いジャムを添える)を楽しんだり[5]。夏休みが4週間もあるという長さに驚いたり、寒い暗い天気が悪い北欧の冬を体験したり[5]。 主な登場人物
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