和泉市立南横山小学校

和泉市立南横山小学校
南横山小学校(2025年4月)
地図北緯34度23分45秒 東経135度28分03秒 / 北緯34.395722度 東経135.467389度 / 34.395722; 135.467389
国公私立の別 公立学校
設置者 和泉市
設立年月日 1887年4月1日
創立者 泉北郡南横山村
閉校年月日 2025年3月31日
共学・別学 男女共学
学期 3学期制
学校コード B127210007663 ウィキデータを編集
所在地 594-1132
外部リンク 公式サイト
ウィキポータル 教育
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和泉市立南横山小学校(いずみしりつ みなみよこやましょうがっこう)は、かつて大阪府和泉市にあった公立小学校

概要

市内を南北に流れる槇尾川上流域の横山谷に位置し、旧南横山村を校区としていた。児童数は1977年昭和52年)の136名をピークに減少を続け、2006年平成18年)には58名まで落ち込んだ。2006年度には市内で唯一となる小規模特認校制度が導入され、その後は増加に転じ、2017年平成29年)には94名[1]2024年令和6年)5月1日現在では108名となった。それでも、市内の小学校の中では最も少ない人数であった[2]。制度導入当初は地元の児童が多数を占めていたが、南横山地区の少子化や校区外からの通学希望者の増加により、2017年には地元児童27名に対し、特認校制度による児童が67名を占めるなど、構成比に大きな変化が生じていた[1]

沿革

略歴

明治維新後、日本では近代的な教育制度が導入され、各地に小学校が設立された。堺県では、村々を単位として学区が編成され、それぞれの学区に郷学校本校とその出張所(分校)が設置された。
横山谷の村々は春木川村、久井村、若樫村とともに第十三区[注釈 1]に属し、小野田村、父鬼村、内畑村、春木川村には郷学校分校が設置された[4][5]

南横山小学校の前身は、久井村にあった入道小学校(旧和泉市立南松尾小学校の前身[6])の分校として、現在の大野町に建てられていた。父鬼・大野・春木川地区の1・2年生が通学し、3年生以上は入道小学校で学習していた。1887年には入道小学校から独立し、修養尋常小学校として開校した[7]

小中一貫校への再編

地域における人口減少とそれに伴う児童数の減少を背景に、学校の数や配置を見直す取り組みが検討され、その一環として施設一体型小中一貫校の導入が進められた[1]。これにより、和泉市立横山小学校および和泉市立槇尾中学校と統合されることとなり、2025年3月をもって閉校、創立から138年にわたる歴史に幕を下ろした。なお、児童は新設される和泉市立槇尾学園に通学することとなった。

跡地利用

従来の南横山小学校は、周囲に緑豊かな森林が広がり、夏には蛍が舞う清流・父鬼川が流れるなど、自然環境に恵まれていた。大阪府内でも唯一、校地内に学校林を有し、植物や昆虫の観察が行われていた。また、夏には校区内を流れる父鬼川での川遊びや水生昆虫の観察など、自然を生かした教育活動が行われていた。1979年昭和54年)には、文部省からへき地教育研修指定校に指定されたことを契機に、地域学習の一環として「炭焼き体験学習」が始まった。こうした自然環境の中で築かれてきた歴史と伝統を、体験を通して実感することで、「知・徳・体」の調和がとれた、主体性と創造性に富む心豊かな児童の育成が進められてきた。
こうした教育方針は、新たに設立された槇尾学園にも引き継がれ、校地の一部はサテライト学習拠点として活用されることとなった[8][9][10]

年表

  • 1887年明治20年)04月 - 修養尋常小学校設立。
  • 1888年(明治21年)04月 - 修養簡易小学校と改称。
  • 1889年(明治22年)04月 - 南横山村の成立により春木川を分離[11]
  • 1900年(明治33年)10月 - 南横山尋常小学校と改称。
  • 1901年(明治34年)04月 - 現在地(父鬼町1506番地)に校舎を建築し、移転[注釈 2]
  • 1901年(明治34年)05月 - 南横山尋常高等小学校と改称。
  • 1941年昭和16年)04月 - 南横山国民学校と改称。
  • 1947年(昭和22年)04月 - 南横山村立小学校と改称。
  • 1956年(昭和31年)09月 - 和泉市施行に伴い、和泉市立南横山小学校と改称。
  • 1979年(昭和54年)04月 - 文部省指定へき地教育研究発表。
  • 2006年平成18年)04月 - 小規模特認校制度開始[12]
  • 2025年令和07年)03月 - 閉校[13]
  • 2025年(令和07年)04月 - 和泉市立槇尾学園が開校。
※出典が個別に示されていない記述は、学校公式サイト内の「沿革」ページに基づく[14]

教育方針

教育目標

みんなで作る楽しい学校

めざす児童像

  • 進んで学び進んで考える子
  • 心豊かで思いやりのある子
  • 健康で、たくましい子

通学区域

  • 父鬼町、大野町[15]
  • 特認校制度を希望する市内在住者。
※卒業後は基本的に和泉市立槇尾中学校に進学していた。
※特認校制度で通学していた児童の一部は、地元中学校へ進学する場合もあった[1]

交通

最寄りバス停は、和泉市路線維持バス父鬼ルート)「南横山小学校前」[注釈 3]

脚注

注釈

  1. ^ 南面利村、善正村、福瀬村、岡村、北田中村、下宮村、小野田村、大沢村、九鬼村、仏並村、坪井村、大野村、父鬼村、槇尾山村、内畑村、牛滝山村、久井村、春木川村、若樫村の19か村[3]
  2. ^ 横山と槙尾山の歴史』および『父鬼 : 郷土の記録』では、1898年(明治31年)に移転とある。
  3. ^ かつては、南海バスが運行していた父鬼線(泉大津駅前~父鬼間)の「南横山小学校前」が最寄りバス停であった。しかし、乗務員不足および利用者の減少などを背景として、2025年4月1日をもって一部区間(平井~父鬼間)が廃止された[報道 1]。これに伴い、同日より当該路線は和泉市の路線維持バス(父鬼ルート)として運行が引き継がれた。新たな運行ルートは和泉中央駅から槇尾山口・父鬼までとされ、和泉中央駅の乗り場は従来の位置から9番乗り場へと変更された[16]

出典

  1. ^ a b c d 槙尾中学校区学校適正配置に関する意見交換会(第1回)”. 和泉市. 2025年5月17日閲覧。
  2. ^ 令和6年度幼稚園児・児童・生徒数の状況”. 和泉市 (2024年5月1日). 2025年5月17日閲覧。 “令和6年和泉市教育委員会第5回定例会
  3. ^ 大阪府教育百年史第1巻』、郷学校表/和泉国、46頁。
  4. ^ 松尾谷の歴史と松尾寺』、松尾谷における学区の変遷、400-403頁。
  5. ^ 和泉市の近現代』、「学制」に基づく小学校の設置と学区の変遷、377-380頁。
  6. ^ 南松尾小学校の沿革”. 南松尾小学校ホームページ. 2025年5月17日閲覧。
  7. ^ 父鬼 : 郷土の記録』、小学校、55頁。
  8. ^ 特認校のしおり”. 和泉市立南横山小学校. 2025年5月17日閲覧。
  9. ^ 学校長あいさつ”. 和泉市立南横山小学校 (2024年9月27日). 2025年5月17日閲覧。
  10. ^ 槇尾学、南横山小で「春みつけ」!!”. 槇尾学園ブログ「槇尾だより」 (2025年4月22日). 2025年5月17日閲覧。
  11. ^ 横山と槙尾山の歴史』、南横山小学校、445-446頁。
  12. ^ 広報いずみ(2015年09月号)』、2-5頁。
  13. ^ 閉校記念セレモニー”. 南横山小学校ブログ (2025年3月31日). 2025年5月17日閲覧。
  14. ^ 南横山小学校の沿革”. 南横山小学校ホームページ (2020年3月2日). 2025年5月17日閲覧。
  15. ^ 和泉市立小学校、中学校及び義務教育学校就学区域”. 和泉市 (2024年12月25日). 2025年5月17日閲覧。
  16. ^ 路線維持バス 父鬼ルート”. 和泉市 (2025年3月26日). 2025年5月17日閲覧。

プレスリリースなど一次資料

  1. ^ 和泉市内の路線バス一部区間廃止等について”. 南海バス (2025年2月17日). 2025年2月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年5月17日閲覧。

参考文献

  • 和泉市史編纂委員会 編『和泉市史』 1巻(復刻)、大阪府和泉市役所、1980年。 
  • 和泉市史編纂委員会 編『和泉市史』 2巻(復刻)、大阪府和泉市役所、1980年。 
  • 和泉市史編さん委員会 編「横山と槙尾山の歴史」『和泉市の歴史』 1巻、和泉市、2005年3月。ISBN 978-4-324-80052-2 
  • 和泉市史編さん委員会 編「松尾谷の歴史と松尾寺」『和泉市の歴史』 2巻、和泉市、2008年3月。ISBN 978-4-324-80053-9 
  • 和泉市史編さん委員会 編「和泉市の近現代」『和泉市の歴史』 8巻、和泉市、2021年3月。ISBN 978-4-324-10987-8 
  • 『大阪府教育百年史』 1巻(概説編)、大阪府教育委員会、1973年3月。NDLJP:12113515 
  • 父鬼子供会育成会 編『父鬼 : 郷土の記録』父鬼子供会、1982年3月。NDLJP:9575224 
  • 和泉市広報誌

関連項目

外部リンク

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