図書館の自由に関する宣言
図書館の自由に関する宣言(としょかんのじゆうにかんするせんげん)は、1954年に日本図書館協会の総会で採択された宣言[1]。「すべての図書館が本来果たすべき使命」を再確認するため、全国図書館大会と日本図書館協会総会で発表された[1]。 全ての公共図書館で、利用者が読める場所に、額に入れられ掲げられている。 後述の原本に「差別表現」が含まれる『ピノッキオ』の回収を求める抗議活動が起き、言論封殺、言論弾圧の危機に瀕した際に話題になった。その後、1979年(昭和54年)に「図書館は利用者の秘密を守る」が新しい第3宣言として加えられ、旧第3宣言は第4宣言に改められた[2]。 宣言
図書館の自由と公共の福祉の折り合い1979年改定においてもなお宣言で知る権利が明文化されていないことから、日本国憲法が保障する知る権利[注釈 1]とプライバシー侵害との折り合いについての論争が絶えない。例えば、1997年の少年Aによる神戸連続児童殺傷事件時の顔写真(「FOCUS」等)をどうするのか、少年法との折り合いはどうするのか、名古屋市立図書館でイタリアの作家カルロ・コッローディの児童文学作品『ピノッキオの冒険』に含まれる差別用語や差別表現などとの折り合いをどうするのかなどの議論が提起された。『ピノッキオの冒険』など昔に書かれた作品に差別用語が含まれていることで、差別用語を含まない『ピノッキオの冒険』全巻の回収を求める抗議が起きたことについて、図書館問題研究会は版を回収したこと自体を批判し、言論に対する封殺行為として抗議者と回収した出版社を批判した。この騒動が起きたあとの1979年に「検討の3原則」が追加された[2]。 検討の3原則
→「ピノッキオの冒険 § 回収騒動」も参照
関連する事件
関連項目
脚注注釈
出典
参考文献
外部リンク
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