地方・小出版流通センター
地方・小出版流通センター(ちほう・しょうしゅっぱんりゅうつうせんたー)は、地方の出版社や小規模出版社が刊行した書籍や雑誌の取次業務を行う日本の企業。 概要地方出版社が刊行した各地域の特色ある書籍や雑誌を都市部に流通させるとともに、都市部の小規模な出版社の刊行物を地方へと流通させるため、これらの出版社から刊行物を買い取り、大手取次会社の流通ルートに載せる取次業務を行う[3]。地方・小規模出版流通の中核といえる存在である。2022年3月末時点の取引社数は1140社[2]。 創業当初よりアンテナショップ「書肆(しょし)アクセス」[4](神田神保町、1981年に神田小川町より移転)を運営し、書店への卸売と一般読者への販売を行ってきたが、利用客の減少により2007年11月17日に同店の営業を終了した[5][6]。 沿革1970年代までの日本の書籍流通業界では、大手の取次会社は効率面の問題から地方出版社や小規模出版社の刊行物をほとんど取り扱っておらず、こうした出版社が全国規模で出版物を流通させることは困難だった[7]。一方、都市部では、書店や図書館によって地方出版物の企画展示や即売会が行われる機会も増え、地方から都市部への人口の流入もあって、地方出版物のニーズが高まっていた[7][8]。こうした状況を受けて、1976年3月、模索舎店員だっだ川上賢一らが呼びかけ人となり、地方出版社社長や書店主など有志40人による出資を得て、資本金450万円(当時)で設立された[7]。初年度から180社、約5000点の書籍を扱い、その後も地方出版物のブームに乗って、1990年代半ばまでは順調に業績を伸ばした[7]。1976年に神田小川町にアンテナショップ「書肆アクセス」を開店[5]。1981年には神田神保町のすずらん通りに移転し、様々なジャンルの地方出版物を手軽に入手することができる神保町の名物書店として多くの利用客を集めた[5]。しかし1990年代後半より、バブル崩壊の余波や若者の活字離れなどによる、いわゆる出版不況、さらにネット販売の拡大などの影響を受け、業績が伸び悩んだ[8][9]。「書肆アクセス」も利用客の減少から、1998年に4700万円あった売り上げが2006年には2800万円に落ち込むなど経営難に陥り、2007年に閉店した[6]。書肆アクセスの閉店に伴い、本社を2007年11月に神田神保町より新宿区南町に移転したが、長期的な市場の縮小傾向は続き、2019年6月現在、さらなる規模縮小を考えているという[10]。川上は毎週、無明舎出版に新刊ニュース[11]を書いており、これが事実上の広報媒体となっている。 主な刊行物
主な取引出版社(者)1000社程度の取引先がある[12]。 北海道
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外部リンク
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