基本相互作用
基本相互作用(きほんそうごさよう、Fundamental interaction)は、物理学で素粒子の間に相互にはたらく基本的な相互作用。素粒子の相互作用、自然界の四つの力、相互作用とも。 概要現代素粒子理論の基本となる標準模型によれば、物質を構成する実体は、電子やクオーク、ニュートリノ等、スピン=1/2をもつフェルミオンと総称される素粒子である。こうした素粒子は真空を構成する量子場の局所的な励起であるとされる。二つのフェルミオン粒子の間には、スピン=1をもつゲージ粒子が交換される事によって力が伝達されると理解される。ゲージ粒子には、電磁相互作用を媒介する光子、強い相互作用を媒介するグルーオン、そして弱い相互作用を媒介するW、Z粒子がある。フェルミオンの種類によって、交換できるゲージ粒子が異なる。例えば電子は光子を交換できるが、グルーオンを直接交換できない。そのため、電子は電磁相互作用するが、強い相互作用はできない。 四つの基本相互作用
注意:重力子(graviton)をゲージ粒子と見なさない者もいる。 基本相互作用統一の試み今日の場の理論においては、これらの相互作用はゲージ粒子の交換により発生すると考えられている。また素粒子の対称性の研究からこれらの相互作用はビッグバン直後のような超高エネルギー状態においては、その挙動に違いは無くなると考えられた。電磁力と弱い力を統一する理論(ワインバーグ=サラム理論)は実験的に確立されており、二つの力を一緒にして電弱力と呼ばれる。更に電弱力と強い力を統一する理論(大統一理論)も研究が盛んに行われているものの、理論によって予言される陽子崩壊等の新現象や、超対称性粒子が実験的に確認されていないために難航している。更に、これら3つの力と重力とを統一した超大統一理論(万物の理論)は実現には程遠い。 関連項目 |
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