字形選択子 (Unicodeのブロック)

字形選択子（じけいせんたくし、英語: Variation Selectors）は、Unicodeの157個目のブロック。

解説

直前の文字を異体字へと変換するための不可視の制御文字である異体字セレクタが収録されている。

Unicodeのバージョン3.2において初めて追加された。

コード	文字	文字名（英語）	用例・説明
異体字セレクタ
U+FE00	︀	VARIATION SELECTOR-1	以下に続く文字は VS1...などと省略される^[1]。
U+FE01	︁	VARIATION SELECTOR-2
U+FE02	︂	VARIATION SELECTOR-3
U+FE03	︃	VARIATION SELECTOR-4
U+FE04	︄	VARIATION SELECTOR-5
U+FE05	︅	VARIATION SELECTOR-6
U+FE06	︆	VARIATION SELECTOR-7
U+FE07	︇	VARIATION SELECTOR-8
U+FE08	︈	VARIATION SELECTOR-9
U+FE09	︉	VARIATION SELECTOR-10
U+FE0A	︊	VARIATION SELECTOR-11
U+FE0B	︋	VARIATION SELECTOR-12
U+FE0C	︌	VARIATION SELECTOR-13
U+FE0D	︍	VARIATION SELECTOR-14
絵文字固有の異体字セレクタ
U+FE0E	︎	VARIATION SELECTOR-15	Unicodeで絵文字が定義されている文字について、強制的にテキスト形式で表示するための異体字セレクタ。
U+FE0F	️	VARIATION SELECTOR-16	Unicodeで絵文字が定義されている文字について、強制的に絵文字形式で表示するための異体字セレクタ。

このブロックの小分類は「異体字セレクタ」（Variation selectors）、「絵文字固有の異体字セレクタ」（Emoji-specific variation selectors）の2つとなっている^[1]。

この小分類には14種類の異体字セレクタが収録されている。

これらは結合文字であり、前の文字と組み合わせて、異体字グリフのあらかじめ決められた選択を表す^[1]。

この小分類にはUnicodeにおいて絵文字が存在する文字について、その文字を絵文字として表示するかテキスト形式で表示するかを選択するための異体字セレクタ収録されている。

絵文字でのこれらの使用方法については、UTS #51、Unicode Emoji を参照すること^[1]。

字形選択子(Variation Selectors)^[1] Official Unicode Consortium code chart (PDF)
	0	1	2	3	4	5	6	7	8	9	A	B	C	D	E	F
U+FE0x	VS 1	VS 2	VS 3	VS 4	VS 5	VS 6	VS 7	VS 8	VS 9	VS 10	VS 11	VS 12	VS 13	VS 14	VS 15	VS 16
注釈 1.^バージョン16.0時点

以下の表に挙げられているUnicode関連のドキュメントには、このブロックの特定の文字を定義する目的とプロセスが記録されている。

バージョン	コードポイント^[a]	文字数	L2 ID	ドキュメント
3.2	U+FE00..FE0F	16	L2/01-309	John Jenkins (8 August 2001), Variation selectors and HAN (英語)
			L2/01-324R	Mark Davis (17 August 2001), Variation Selectors (英語)
			L2/01-478	Asmus Freytag (10 December 2001), A Use for Variation Selector VS2 (英語)
^ 提案されたコードポイントと文字の名前は、最終決定と異なる場合がある。