小笠原司
小笠原 司(おがさわら つかさ、1955年(昭和30年)10月16日[1][2] - )は、日本のロボット研究者[11]。東京大学工学博士[12]、奈良先端科学技術大学院大学名誉教授[13]。東京大学の博士課程では知能ロボットプログラミングシステム「COSMOS」を開発[14]。その後も電子技術総合研究所知能システム研究部でロボット研究に従事し、1998年から2021年まで奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授[15]。小笠原が主宰するロボティクス研究室では案内ロボット「ASKA」[16][17]、「たけまる」[11][18]などの案内ロボットを開発した[19][20]。2021年4月から2年間は、同大学で理事・副学長を務めた[15][13]。 来歴・人物小笠原はものづくりが苦手で、数学や物理が好きな子供であった[21]。大学2年生から計算機センターでカードパンチ式の計算機ながらプログラミングに打ち込むようになる[22]。1978年[1]に工学部計数工学科を卒業した後、大学院から情報システム研究室にてロボット関連の研究に取り組む[23]。井上博允のもとでLISPを用いた知能ロボット・プログラミングシステム「COSMOS」を開発する[23]。これは日本ロボット学会最初の総合論文としてまとめられた[24][14]。 1983年に博士課程を修了し、工学博士の学位を取得[12]。通商産業省(当時)の電子技術総合研究所(後に産業技術総合研究所として再編される)に就職[1]。知能ロボット部に配属され、様々な人物とロボット、特にマニピュレータの研究に取り組む[23][25]。1993年から1994年にはドイツに滞在しており、2か月間の語学研修と、1年間のカールスルーエ大学での客員研究員を経験している[23]。マニピュレータの研究に取り組むとともに、車でスイスやイギリスの研究室にも足を運んだ[23]。 ドイツから帰国した後、小笠原は室長として活躍。しかし研究環境を変えたり教育に携わりたいという思いから[26]、1998年に奈良先端科学技術大学院大学教授へ転じる[26][27]。ロボティクス研究室ではマニピュレータやハンド、センシングの研究[25]に加え、「HRP-2」や「HRP-4」、「enon」を使ったヒューマノイドロボットを使用しての研究[28]、案内ロボット「ASKA」[16][17]、「たけまる」[29][18]などの案内ロボットの開発[19][20]など、多様な知能ロボット研究を行った。この間、21世紀COEプログラム「ユビキタス統合メディアコンピューティング」では行動メディア事業のコアリーダーを務めた[30]。また、研究ではテムザック[31]やココロといった企業[32]や、NEDO知能化技術開発ロボットプロジェクト[33]などの共同研究プロジェクトにも取り組んだ。 また、大学内では2005年から4年間、学長補佐を務める[34]。2013年から4年間は大学院情報科学研究科の研究科長を務め[34]、2017年からは副学長に就任(任期2年)[34]。さらに2018年には奈良先端科学技術大学院大学の3つの研究科が1つに統合され、小笠原はその「先端科学技術研究科」の研究科長に着任する[35][34]。2021年3月で定年退職し、同年4月から任期2年で同大学の理事・副学長に就任[15][36]。2023年3月31日には同大学名誉教授の称号を授与された[13]。 主な受賞歴
(研究室の受賞歴)
著作学位論文
総合論文
解説
脚注注釈
出典
参考文献
外部リンク
(研究室)
|
Portal di Ensiklopedia Dunia