愛のペガサス
『愛のペガサス』(原題:Prince)は、アメリカ合衆国のミュージシャン、プリンスが1979年に発表した2作目のスタジオ・アルバム。プリンスのアルバムとしては初めて、アメリカ国内でプラチナディスクの認定を受けた[3]。 背景デビュー作『フォー・ユー』に引き続き、プリンス自身がボーカルのみならず全パートの楽器も担当した。収録曲のうち「ウォナ・ビー・ユア・ラヴァー」と「アイ・フィール・フォー・ユー(恋のフィーリング)」は、元々はパトリース・ラッシェンに提供するために作られたが、いずれもラッシェンに却下された[4]。「バンビ」の歌詞は、同性愛の女性に恋をした男性の視点となっている[5]。 「ウォナ・ビー・ユア・ラヴァー」は、プリンス初のミュージック・ビデオも制作され、様々な楽器を一人で演奏する映像がフィーチャーされている[4]。本作は1980年、プリンスのアルバムとしては初めて日本盤LPも発売された[6]。 反響アメリカの総合アルバム・チャートBillboard 200では、1980年1月19日に最高22位を記録した[2]。また、『ビルボード』のR&Bアルバム・チャートでは、1979年12月22日に3位を記録した[7]。 評価Stephen Holdenは1980年4月3日付の『ローリング・ストーン』誌のレビューにおいて「プリンスは、スモーキー・ロビンソン以来と言えるほどスリリングなR&Bファルセットの持ち主というだけでなく、このミネアポリスで生まれた19歳の神童は、曲作りもプロデュースも、そしてシンセサイザー、ギター、ドラムス、パーカッションといった楽器を含むワン・マン・バンドも自分でやってしまった」「ロビンソンとプリンスの最大の違いは、プリンスの露骨に性的な表現である」と評した[8]。また、Stephen Thomas Erlewineはオールミュージックにおいて5点満点中3点を付け「デビュー作におけるアーバンR&Bやファンク的なアプローチを発展させた作品だが、彼が冒険的かつセクシーな独自のサウンドを確立させていく最初の予兆であり、前作よりもずっと完成度が高い」と評している[9]。 2016年4月22日付の『ガーディアン』紙の企画「Prince: every album rated - and ranked」では、プリンスの全37作中9位となり「彼は若くして既にディスコ/ソウルを極め、更にハードロック的な"Bambi"などの曲で、他の領域にも踏み出そうとしていた」と評されている[10]。 収録曲全曲ともプリンス作。
制作時のトラックリスト[11]
脚注・出典
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