房総なのはな号房総なのはな号(ぼうそうなのはなごう)は、東京都と千葉県館山市・南房総市を結ぶ昼行高速バス路線である。当記事では、新宿駅(バスタ新宿)発着の新宿なのはな号(しんじゅくなのはなごう)および2021年7月に「新宿なのはな号」に統合された新宿君津号(しんじゅくきみつごう)についても記載する。 現在は「房総なのはな号」「新宿なのはな号」ともに全席指定制のため、あらかじめ乗車券を購入しなければならない(統合前の「新宿君津号」の上り便は自由乗車制であった)。 概要房総なのはな号「房総なのはな号」は、東京駅と館山駅・安房白浜を首都高速・東京湾アクアライン・館山自動車道・富津館山道路経由で結んでいる。 JRバス関東では支店ごとの独立採算性を重視しており、館山支店においても東京発の高速バス路線の一部を担当していたため、営業便による東京支店までの乗務員送り込みという目的で開設された路線である。1997年(平成9年)からの会員制バスの「サーフロード号」などとしての試験運行を経て、2000年(平成12年)6月3日より定期路線化された。翌2001年(平成13年)7月10日からは運行に日東交通が加わった。 JRバス関東の親会社である東日本旅客鉄道(JR東日本)が内房線で運行する特急「さざなみ」と比較して割安な運賃と、東京駅での乗り換えの便利さが好まれたことから、休日は軒並み満席状態となり、2台運行となる便も出るほどである。このことだけが理由ではないが、2015年(平成27年)3月14日のダイヤ改正で「さざなみ」が君津駅 - 館山駅間の定期運行を取りやめることとなった。 途中ほとんどの便が海ほたるPAで10分程度休憩していたが、その後変更となり、下り便は休憩は無く、上り便は安房白浜始発便(館山まで一般路線バスとして走る便を除く)のみが君津PAで休憩をする。その他の上り便は休憩は無し。また、一部の便は上総湊駅前と高速竹岡(現・国道竹岡)の両バス停を経由しないで通過する。その他の便は富津中央IC - 富津竹岡IC間で一般道を経由し、両バス停を通る。 また、一部のJRバス運行便では館山駅以遠が高速バスから一般路線の南房州線となり、白浜地区のホテル街や休暇村館山・伊戸漁港への乗り入れも実施されている。館山駅 - 安房白浜間と館山駅 - 伊戸漁港間は、一般路線となるため相互乗降および定期券・回数券の利用が可能である。ただし、通常の路線車両の乗降方法(前乗り前降り、整理券方式運賃後払い)ではなく、高速バス車両を使用するため、運賃前払いとなる。 運賃は車内運賃と事前購入で金額が異なり、事前購入のほうが割安となっている。乗車券はJRバス窓口、沿線の販売箇所のほか、高速バスネットでも購入ができる。事前購入では、割引の早売1、早売14も設定されている。乗車券の電話予約はJRバス関東のみで受付。また、各区間の通勤用、通学用の定期券もJRバスの東京駅、館山駅で発売されている。駅レンタカー館山営業所での基本料金が「バス&レンタカー」での同営業所への予約により10%割引となる特典もある。 運行開始からしばらくは鋸南富山ICから国道127号を経由していたが、富津館山道路の全線開通に伴い流出インターが富浦ICに変更、「富山町物産センター富楽里」が「ハイウェイオアシス富楽里」に発展的解消を遂げ、同じく「富山町役場」(現・南房総市)は廃止された。 また、館山駅から安房白浜まで千倉町(現・南房総市)の停留所を経由せずにショートカットする特急便が存在していたが、現在では廃止されている。 新宿なのはな号「房総なのはな号」が好評であることに加え、現在までに南房総市で開催されるイベント(「南房総市ロードレース千倉」など)に合わせ、不定期で新宿駅発着の臨時便が運行された実績などが奏功し、東京駅よりも都内西部へのアクセスが至便な新宿駅と結ぶ新規路線の開設へと至り、2014年(平成26年)10月1日には新宿駅 - 館山駅間を東京湾アクアライン・館山自動車道・富津館山道路経由で結ぶ「新宿なのはな号」が運行を開始した[1][2]。 当路線がJRバスにとっては木更津羽鳥野バスストップのある木更津市へ、日東交通にとっては新宿駅へ、それぞれ初乗り入れとなる。 運行開始当初は、全席自由席制(座席定員制)(新宿駅発最終便(ミッドナイト新宿館山号)のみ全席指定制)だったが、段階的に座席指定枠を拡大し、ダイヤ改正が実施された2015年3月14日より全席指定制に全面移行した。なお、当日に空席があれば車内で精算ができる。 運行開始後は開業記念として、正規運賃より100円(木更津羽鳥野発着の昼行便のみ) - 200円を割り引くキャンペーンが実施された(2015年3月13日乗車分まで[3])。 首都高速中央環状線の全線開通後は、2015年3月14日のダイヤ改正と同時に同区間経由へ変更し、所要時間の短縮が予定されていた[4][5]が、認可手続きが、3月14日のダイヤ改正に間に合わず、改正後も従来通り首都高速都心環状線経由で運行された[6]。その後、認可が正式に下りたことから、同年3月16日午後発の便より、改めて中央環状線経由に変更された[7]。 また、2015年3月14日より、並行する房総なのはな号と運賃を共通化し、併せてかねてからの沿線自治体からの要望に応える形で通勤・通学各定期券のサービスが開始された[8]。 新型コロナウイルスの影響により、2020年4月から長期間にわたって運行休止が続いていた「新宿君津号」(後述)を2021年7月22日に当路線に統合し、君津バスターミナルへの乗り入れを開始した[9]。 新宿君津号新宿駅 - 君津駅間を首都高速・東京湾アクアライン・館山自動車道経由で結んでいた。これまで、君津市内から新宿まで直通する高速バス路線は設定されておらず、君津市にとっては本路線が初の新宿行き路線となった。 新型コロナウイルスの影響により、2020年4月から長期間にわたって運行の休止が続いていることから2021年7月22日に本路線を「新宿なのはな号」に統合し、君津駅南口から杢師四丁目の停留所は乗降の取り扱いを休止した[9]。 運行会社運行系統および停車停留所房総なのはな号
東京駅(乗車は八重洲南口、降車は日本橋口) - (首都高速道路・東京湾アクアライン・アクアライン連絡道) - 富津浅間山バスストップ(※) - 国道富津浅間山(※) - (館山自動車道・富津館山道路) - 上総湊駅前(※) - 国道竹岡(※) - ハイウェイオアシス富楽里 - とみうら枇杷倶楽部 - 館山駅 - 南総文化ホール - 九重駅前 - 千倉駅前 - 南房総千倉 - 朝夷商工会 - 潮風王国 - 白浜郵便局前 - ライズリゾート(※) - リゾートイン白浜(※) - 南海荘(※) - 安房白浜
東京駅(乗車は八重洲南口、降車は日本橋口) - 富津浅間山バスストップ(※) - 国道富津浅間山(※) - 上総湊駅前(※) - 国道竹岡(※) - ハイウェイオアシス富楽里 - とみうら枇杷倶楽部 - 館山駅 - 安房神戸(※) - 相の浜(※) - 安房自然村(※) - フラワーパーク(※) - 根本(※) - 長尾橋(※) - 野島崎灯台口(※) - 安房白浜(※)
東京駅(乗車は八重洲南口、降車は日本橋口) - 富津浅間山バスストップ(※) - 国道富津浅間山(※) - 上総湊駅前(※) - 国道竹岡(※) - ハイウェイオアシス富楽里 - とみうら枇杷倶楽部 - 館山駅 - 宮城(※) - ファミリーオ館山前(旧・西大賀バス停)(※) - 安房塩見(※) - 西岬(※) - 休暇村館山前(※) - 坂田(※) - 洲の崎灯台前(※) - 伊戸漁港(※)
新宿なのはな号バスタ新宿(新宿駅新南口) - (首都高速道路・東京湾アクアライン・アクアライン連絡道) - 木更津羽鳥野バスストップ[10] - 君津バスターミナル - 富津浅間山バスストップ - (館山自動車道・富津館山道路) - ハイウェイオアシス富楽里 - とみうら枇杷倶楽部 - 館山駅 - 宮城(※) - ファミリーオ館山前(旧・西大賀バス停)(※) - 安房塩見(※) - 西岬(※) - 休暇村前(※)
新宿君津号(廃止)バスタ新宿(新宿駅新南口) - (首都高速道路・東京湾アクアライン・アクアライン連絡道) - 木更津羽鳥野バスストップ[10] - (館山自動車道) - 君津バスターミナル - 杢師4丁目 - 君津市役所 - 君津駅南口 運行回数
歴史
使用車両原則として、各社ともトイレ付き40 - 44人乗りハイデッカー車が使用される。このうちJRバス関東は、2013年(平成25年)導入車両より、携帯電話などが充電可能なコンセントを全席に装備している。 過去の車両
付記乗継割引制度(終了)
その他
脚注
関連項目同様に乗務員送り込みを目的として開設された路線
関連路線
外部リンク |
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