新潟トランシス
新潟トランシス株式会社(にいがたトランシス、英: Niigata Transys Co., Ltd.)は、鉄道車両・除雪機械・産業用車両などの製造・販売、案内軌条式鉄道システムの設計・製作および建設を行うIHIグループであり株式会社IHIの完全子会社。 概要2001年(平成13年)に経営破綻した新潟鐵工所のうち、新交通システム・鉄道車両・除雪機械・産業用車両部門の事業を引き継ぐことを目的に2003年に設立された企業である。 鉄道車両製造では気動車、電車、客車、超低床LRVの新造・改造・修理・整備等の請負を行い、特に気動車の製造で全国シェアの約8割を占める。これは、設立に際して新潟鐵工所と気動車のシェアを二分していた富士重工業の鉄道車両部門をあわせて譲受したためで、富士重工業は新潟トランシスへ鉄道事業を継承する際に設計図などを譲渡、設備・部品等を売却し、アフターサービス等を委託するとともに、業務履行の為に社員を出向させている。 新潟鐵工所新潟構機工場(1998年に大山工場の機能を移転し開設)の土地・設備を引き継いでいる。新潟鐵工所ガスタービン工場(現IHI原動機新潟ガスタービン工場)と同じ敷地にある関係上、工場内に試験用の線路はあるが鉄道路線までの距離がある為、JR線とはつながっていない[2][3]。このため、鉄道車両を含む製品の出荷はトレーラーによる輸送が主体となっている[3]。甲種輸送で鉄道車両を出荷する場合、工場からトレーラーで聖籠町藤寄(国道7号新新バイパス・東港IC付近)まで輸送され、同所の黒山駅分岐新潟東港専用線(通称新潟東港鉄道、旧新潟臨海鉄道)・旧藤寄駅で鉄道に乗せ換えられ、同線を経由して黒山駅でJR白新線に出、納入先まで輸送される[3]。改造等で工場入りする車両については、この逆となる。保線車両の納車についてはトレーラー輸送が主体となっている。 近年においてはブレーメン形と呼ばれる超低床LRV(超低床ライトレール車両)を、ドイツ・ボンバルディア・トランスポーテーション社(カナダに本社を持つボンバルディアグループの鉄道部門。大元は2001年にボンバルディアに買収されたドイツアドトランツ社である)より技術提供を受けてライセンス生産し、全国で7箇所の路面電車事業者に供給を行っている。 一般型車両においても地元の北越急行やえちごトキめき鉄道などへ車両を納入しており、地の利を生かす取引を行っている様子がうかがえる。また、気動車製造が主力との特性上、小口取引を厭わないことから、中小の電化私鉄では珍しくときおり新造車を導入する上信電鉄は、1000形以降はすべて当社で製造された。 除雪機械製造では「ニイガタ」のブランド名で道路用のロータリー除雪車を中心に展開している。 沿革→新潟トランシス発足以前の株式会社新潟鐵工所については「新潟鐵工所」を参照
新潟トランシスとなってからの主な製造車両肥薩おれんじ鉄道HSOR-150形 ![]() 北越急行(現在はJR西日本保有)683系8000番台電車。構体を製造した川崎重工業と艤装以降を担当した新潟トランシスの2社の銘板が並ぶ。 ![]() 宇都宮ライトレールHU300形
脚注注釈・出典
参考文献雑誌記事
Web資料
関連項目
外部リンク |
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