江 姫たちの戦国 (小説)
『江 姫たちの戦国』(ごう ひめたちのせんごく)は、田渕久美子による歴史小説。NHK出版(出版当時は日本放送出版協会)刊。 概要2011年1月から11月にNHKで放映された大河ドラマ『江〜姫たちの戦国〜』の原作小説として、同ドラマの脚本を務める田渕久美子が書き下ろした作品。本編15章と序章・結章の全17章で構成されている。 後に大河ドラマ放映に先立ち、新装版としてソフトカバー単行本も発刊されている。新装版の題字は、大河ドラマと同じく菊池錦子による。音声ファイル式のオーディオブックも配信された。また漫画版も刊行されている(後述)。 あらすじ織田信長の姪である少女・江は幼い頃からとある夢を見る事がある。それはある男性の「手」に、赤子である自らが包まれる夢であった。この手の持ち主が誰なのか、江には見当もつかない事であった。 江は茶々(淀)・初という2人の姉とともに、母・市の手で育てられていた。江は伯父・織田信長と出会い、彼の思想や信念に触れるも、信長は本能寺で帰らぬ人となる。市は織田家の重臣・柴田勝家と再婚するも、間もなく勝家は実父・浅井長政の仇でもある羽柴秀吉(豊臣秀吉)に敗れ、その戦いで勝家や市はこの世を去り、幼い3姉妹たちは仇敵・秀吉の下で成長することになる。 その後、江は2度の結婚と離別を経て、関東の大大名である徳川家康の嫡男・秀忠の元へ嫁ぐ。政略結婚で結ばれた2人の仲は冷え切っていたが、慶長伏見地震の危機を秀忠に助けられた江は秀忠を認め、また長年夢に見続けてきた「手」の正体を知ることになる。 しかし天下の情勢は江の嫁いだ徳川家と、長姉・淀の暮らす豊臣家の激しい対立に晒されることになる。江の願いも空しく、徳川家は豊臣家と淀を滅亡に追い込む。江はそれらを胸に収め、太平の時代を享受する幸せを噛みしめるのだった。 登場人物
書誌情報
朗読は平野啓子による。
漫画版本作を原作とした同名の漫画作品が、講談社の漫画雑誌『デザート』に2010年11月号から[1]2011年12月号まで連載され、ついでその姉妹誌『ザ デザート』2012年1月号・3月号に掲載された。作画は暁かおりによる。 単行本は講談社KCDXデザートから、全5巻が刊行されている。『デザート』連載分は第1巻から第4巻に(第1章から第14章として)、『ザ デザート』掲載分(掲載時には「絢爛の大奥編」前編・後編と題した)は第5巻に(第15章・最終章として)収録されている。 あらすじはおおよそ原作の通りであるが、エピソードの省略や改変などは施されている。原作者の田渕もキャラクターデザインなどの面で監修を行っている。 単行本
出典
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