竹久夢二伊香保記念館
竹久夢二伊香保記念館 (たけひさゆめじ いかほ きねんかん)は、群馬県渋川市にある私立美術館。大正ロマンを代表する画家竹久夢二の作品を展示する。 概要竹久夢二伊香保記念館は、群馬県渋川市の伊香保温泉街に位置している。榛名山を含むこの一帯は竹久夢二にゆかりの深い土地で、かつて夢二はモデルのお葉を連れて榛名・伊香保を旅し[2]、のちに榛名湖畔にアトリエを建て、「榛名山美術研究所」の設立を構想した地でもあった[3]。1981年(昭和56年)5月23日に開館した[4]。 記念館は、夢二研究で知られる長田幹雄の収集品を中核に絵画、版画、浴衣などのデザイン原画、日記、スケッチ帖など16,000点を超える資料を所蔵し[3][5]、企画展の開催、出版活動等により夢二の幅広い創作活動を紹介している。ほかにアンティーク人形(モリムラドール)や食器類(オールドノリタケ等)、古美術なども所蔵している。「大正ロマンの森」と呼ばれる広大な敷地には、夢二がよく描いていた蔵をイメージした「本館 大正ロマンの館」、夢二の代表作『黒船屋』を展示する「本館 夢二黒船館」、日本の建築様式により建てられた「新館 義山楼」などの様々な施設が存在している。 施設本館 大正ロマンの館「本館 大正ロマンの館」は、1981年(昭和56年)に開館した蔵造りの建物である[6]。夢二が挿絵によく描いていた蔵の形をモチーフにしており[7]、白壁を基調になまこ壁を配している[6]。館内の特別展示室には、『榛名山賦』『青山河』などの夢二作品が展示されている[7]。 本館 夢二黒船館「本館 夢二黒船館」は、夢二の代表作『黒船屋』の寄贈をきっかけに、1995年(平成7年)11月22日に開館した3階建ての洋館である[7][4][8]。外観は洋風であるが、日本の伝統的な尺寸法を用いるなど[9]、日本と西洋の要素が融合した建築物となっている[6]。3階の展示室「蔵屋敷」では『黒船屋』を、毎年、夢二の誕生日である9月16日前後の約2週間限定で特別公開している[7]。「蔵屋敷」は『黒船屋』展示のために特別に作られた展示室で[7]、特別公開期間以外は季節に応じた夢二の作品を展示している[9]。ほかに喫茶店「港屋サロン」(3階)やミュージアムショップ(1階)などがある[9]。 新館 義山楼「新館 義山楼」は、美術館機能を持つ日本建築として設計された建物である[6]。新建材を一切使用せず国産木材・和紙・漆喰など日本の材料を使い、可能な限り伝統的な工法を用いて建てられた[9]。庭園は、小川治兵衛流による日本庭園である[9]。館内には、江戸時代から明治・大正時代の和ガラスが展示されている[9]。 その他上記のほかに「別館 夢二子供絵の館」、「迎春庵」、「聴雪庵」などがある[9]。 主な収蔵品竹久夢二の作品
その他
所在地及び交通手段
脚注注釈
出典
参考文献
関連項目
外部リンク |
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