第四の権力

イギリス下院では傍聴席(左上)がジャーナリストのために確保されている

第四の権力(だいよんのけんりょく、: Fourth Estate)とは、マスコミュニケーション行政立法司法の三つの権力になぞらえて呼んだ通称第四権力[1]

起源

第四の権力の語源は第四階級 (Fourth Estate)であるとされており、国王(または聖職者)・貴族市民ブルジョアジー)の三身分に次ぐ社会的勢力のを指す意味であった。第四階級の語は、のちプロレタリアート(無産階級)を指す別の意味の言葉にもなった。マスメディアを第四階級となぞらえたのはイギリスの思想家で政治家のエドマンド・バークが最初とされる[2][3][4]

バークは嘗ていった、議会には三階級がある、だが彼処の記者席にはこれらを併せたものよりも遙かに重要な第四階級が陣どっている。[5]
トーマス・カーライル老田三郎訳『英雄崇拝論英語版岩波書店(1949)

解説

マスメディアが発達し、三権(立法・行政・司法)と並んでジャーナリズム一般を第四の権力と呼ぶことがある[1][6]

また、三権への監視者としての役割と、国民の知る権利を成す情報伝達者としての責任が重いにも関わらず、三権と迎合・癒着しジャーナリズム自体が権力化したことに対する用語ともされる[6][7]

その他の第四の権力

マスコミュニケーション以外に第四の権力として以下がある

出典

  1. ^ a b 金田一京助『三省堂国語辞典 第3版』三省堂、1982年2月、639頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12446271 
  2. ^ 新聞学全書 上:新聞学及良記者要求』大日本新聞学会、1919年、2頁https://dl.ndl.go.jp/pid/957446 
  3. ^ 第四階級(読み)ダイヨンカイキュウ”. コトバンク. 2025年8月1日閲覧。
  4. ^ マスメディアによる著名人のプライバシー報道』蘇俊斌、1999年https://dl.ndl.go.jp/pid/3164621 
  5. ^ カーライル 著, 老田三郎 訳『英雄崇拝論』岩波書店、236頁https://dl.ndl.go.jp/pid/1157686 
  6. ^ a b 上妻教男, 北野栄三『マスコミ用語の意味がわかる辞典』日本実業出版社、1984年7月、175頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12278197 
  7. ^ 内川芳美, 稲葉三千男 編『マスコミ用語辞典』東洋経済新報社、1982年4月、161頁https://dl.ndl.go.jp/pid/12277581 
  8. ^ 田上穣治『行政法 上巻 (法律学全書 ; 第2-3)』三笠書房、1939年https://dl.ndl.go.jp/pid/1271653 
  9. ^ 宮沢俊義『固有事務と委任事務の理論 (公法叢書 ; 1)』有斐閣、1943年https://dl.ndl.go.jp/pid/1275994 

関連項目

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